米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は17日に行われたオンライン形式のイベントで「景気回復支援に向け、必要な限りあらゆる政策措置を利用していく」と述べ、「一段の財政政策による支援も必要になる公算が大きい」との考えを示した。
 市場参加者の間では「米国におけるウイルス感染者は増加しているが、全米レベルで経済活動が著しく制限される可能性は低い」との見方が多いものの、経済情勢がすみやかに好転することは期待できない」との意見も目立つ。また、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は17日、「ワクチンは我々の見通しを大幅に修正させることはない」との見方を伝えている。ラガルド総裁はワクチンの有効性を否定しているわけではないと思われるが、FRBとECBの金融当局者の発言は、世界経済が短期間で正常な状態に戻ることは難しいことを示唆している。



<MK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 世界経済の早期正常化は実現困難か