米サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁が、ニューヨーク連銀の次期総裁に指名されました。報道によると6月18日付でニューヨーク連銀総裁に正式就任します。上院での承認は必要ないそうです。ウィリアムズ氏はスタンフォード大学で経済学博士号を取得した大変有能なエコノミストです。同氏は中立金利の著しい低下が経済成長全体の足かせになっていることを分析した論文を発表しており、日本銀行の関係者も注目していたはずです。

 ニューヨーク連銀は、米連邦公開市場委員会(FOMC)における投票メンバー(常任)であり、金融政策などに関する見解や発言に対する市場の注目度はFRB議長・副議長に次いで高いものがあります。ウィリアムズ氏は今年2月、「今年と来年のインフレは加速する」との見通しを表明しており、年内3-4回の段階的な利上げを支持しています。また、昨年11月には「FRBは物価水準目標について議論を始めるべき」との見方を伝えていました。

 市場参加者の多くはウィリアムズ氏がニューヨーク連銀総裁に就任することについて
「マーケットにとって悪い話ではない」と考えているようです。パウエルFRB議長にとっては頼もしいメンバーが一人増えることになるだけに、FRBの金融政策に対する市場の信頼はより高まるのではないかと思われます。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 SF連銀ウィリアムズ総裁がニューヨーク連銀の次期総裁に