5日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨(6月13-14日開催分)によると、FOMCメンバーの間で物価見通しや利上げペースについて意見が分かれていたことが確認された。何人かは8月末までに、米国債や住宅ローン担保証券(MBS)の保有資産を縮小する旨を公表したいとの意見を表明したが、残りのメンバーは年内のより遅い時期まで待つ意向を示していたようだ。

 インフレについては、大半のメンバーは、最近の軟調なインフレ指標は特異的な要因によるとの見方を示していた。何名かは物価上昇のペースは鈍化しており、最近の弱いインフレ率が長引く可能性があると指摘したようだ。

 市場関係者の間では、バランスシートの縮小作業が開始されるのは10月か11月との見方が多かった。しかしながら、6月時点でバランスシートの縮小開始時期は定まっていないことが判明したことから、バランスシートの縮小作業が開始されるのは12月になるとの見方が浮上している。バランスシートの縮小開始が12月になっても米金利見通しは変わらないとみられているが、7月以降におけるインフレ関連の指標の多くが予想を下回った場合、バランスシートの縮小開始時期はより流動的となり、米金利見通しにも影響を与える可能性がある。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 米金利見通しの不確実性