<7203> トヨタ自 7837 +85続伸。為替相場での円安基調が継続、ドル円相場が一時1ドル=112円台にまで上昇し、19年4月以来以来の円安水準に。新型ウイルスの感染拡大ペース鈍化によるリスクオンの流れが背景とみられるが、一部では日本経済への影響深刻化による日本売りの動きとの見方もあるようだ。いずれにせよ、輸出比率の高い自動車株は円安による収益改善効果を期待する動きが優勢に。なお、同社の想定為替レートは108円設定のもよう。

<9416> ビジョン 1140 +25反発。本日、自己株式の取得実施を発表している。発行済み株式数の1.89%に当たる90.9万株、10億円を上限としており、取得期間は2月25日から4月30日まで。新型コロナウイルス感染の広がりによるインバウンド需要の先行き懸念が強まる中、決算発表後は下げ幅を広げる展開になっていたが、安値圏では積極的な取得実施も期待されることで、当面の需給の下支え要因として注目される展開になっている。

<3681> ブイキューブ 766 +10連日のストップ高。昨年来高値を更新。新型ウイルスの感染拡大が広がる中、株主総会を支援する特別配信サービス、オンライン開催・完結が可能なライブ配信サービスなど、新たな取り組みを相次ぎ発表し、テレワーク関連として関心が高まる展開になっている。NTTグループに続いて、NECでも国内社員6万人が一斉にテレワーク実施などとも伝わっており、支援材料につながる形へ。

<2427> アウトソシング 979 +28反発。前日に5カ年の中期経営計画を発表している。最終年度である24年12月期の売上収益は8200億円(19年12月期実績3612億円)、営業利益は650億円(同155億円)を数値目標としている。高い成長目標を好感する動きが優勢になっている。また、連結子会社であるアウトソーシングテクノロジーが株式上場に向けた準備を開始するとも発表、含み益の拡大なども期待される状況とみられる。

<3436> SUMCO 196 +98大幅続伸。ゴールドマン・サックス証券では投資判断を「中立」から「買い」に目標株価も1700円から2400円に引き上げ、コンビクション・リストに新規採用としている。需要面と供給面から、ウエハ需給は持続的なリカバリー局面入りしたと判断し、業績予想を上方修正。来年度、再来年度の営業利益は市場予想を10%強上回る水準としているもよう。市場は中期的なウエハ需給の改善トレンドを織り込んでいないと指摘。

<3861> 王子HD 567 -30大幅反落。ドル円が1ドル=112円台にまで上昇、19年4月以来の円安水準に。円高メリットと位置付けられる製紙業界の売り材料となっているようだ。また、大和証券では投資判断「3」を継続で、目標株価を650円から620円に引き下げ。新型ウイルスの影響で中国のパルプ市況に不透明感があるなか、大幅なパルプ価格の反転を織り込むのは時期尚早とし、21年3月期営業利益は1200億円から1000億円に減額。

<5706> 三井金 2890 +69続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を3320円から3420円に引き上げている。インフラ投資増加による基地局向け高機能箔の増加、5G関連を含む半導体出荷増加局面での極薄銅箔増加を、5G関連で享受しうると想定している。「鉄鋼非鉄セクターにおける5G 最恩恵銘柄」と位置付けており、株価のアップサイドは大きくなっていくと想定しているようだ。

<3963> シンクロフード 410 -19大幅続落。計画は公表されていたが、本日立会外分売が実施されている。株数は134万株で分配値段は418円、前日終値から2.6%のディスカウントとなっている。顧客一人につき1万株が買い付け上限。株式分布状況の改善や流動性向上を図ることが分配実施の目的としている。足元で株価が下落基調を強めるなか、処分売りの動きも速まる形で、需給悪化が顕在化する状況となっている。

<2181> パーソルHD 1682 -61大幅続落。第3四半期決算発表後は下値模索の動きが強まっている。大和や野村に続いて、本日は三菱UFJモルガン・スタンレー証券が目標株価を2700円から2500円に引き下げへ。投資判断は「オーバーウェイト」継続ながら、景気減速影響が顕在化し、足元で利益成長は踊り場を迎えていると判断。派遣・BPO事業、リクルーティング事業で、今・来期の業績予想を下方修正しているもよう。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 トヨタ自、SUMCO、王子HDなど