*08:35JST 過熱を冷ますなかでTOPIX型へのシフトも  1日の日本株市場は、直近の上昇で過熱感が警戒されやすく、やや利食い優勢の相場展開になりそうだ。6月30日の米国市場はNYダウが275ドル高、ナスダックは96ポイント高となり、NYダウは4カ月ぶりの高値水準、ナスダックは連日で最高値を更新した。通商交渉に楽観的な見通しが強まったほか、トランプ政権による税制案の進展を好感した買いが優勢となった。シカゴ日経225先物は大阪比145円安の40295円。
円相場は1ドル=143円90銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになりそうだ。昨日の日経225先物は40870円まで急伸した後に40350円まで上げ幅を縮め、ナイトセッションでは一時40230円まで売られる場面がみられた。過熱感が警戒されやすく、戻りの局面では利益確定の売りが入りやすいだろう。日経平均株価は一時40852.54円まで買われ、ボリンジャーバンドの+3σ(40662円)を突破する場面もあった。その後は引けにかけて40322.54円まで上げ幅を縮めてきたことで、積極的な上値追いを慎重にさせる可能性がある。

 もっとも、+2σ(39901円)が支持線として意識されやすく、年初来高値を更新するなかで需給状況も良好なため、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。短期的な過熱感が警戒されるなか、過熱を冷ます調整を交えたいところである。配当再投資に伴う需給要因は一巡した感もあり、上値の重さが意識される可能性はありそうだが、海外勢による買い越し基調が続いていることもあり、過熱感からの短期的な売り仕掛けの動きは避けておきたい。

 物色はハイテク株が引き続き注目されるが、昨日のNT倍率(日経平均株価÷TOPIX)は一時14.25倍まで上昇した後に、14.19倍まで上げ幅を縮めていた。6月はハイテク株が日経平均株価を押し上げる形となり、6月2日の13.48倍から上昇が続いていた。相対的に内需系の出遅れ感が意識されてくる可能性もあるため、過熱を冷ます局面において、TOPIX型へのリバランスの動きに向かう展開も想定しておきたいところだろう。
<AK>
情報提供元: FISCO
記事名:「 過熱を冷ますなかでTOPIX型へのシフトも