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カナダによる国内電力価格引き上げに対抗措置としてトランプ米大統領は、カナダ産鉄鋼とアルミニウムの関税引き上げを警告し、貿易摩擦拡大への懸念から大幅続落となった。その後、ウクライナがトランプ政権の停戦案を受け入れる用意があると発表、トランプ大統領がウクライナへの情報共有と安全保障支援再開で合意したとの報道を受け、地政学リスクが和らぐなか、下げ幅を縮小した。シカゴ日経225先物は大阪比235円安の36525円。円相場は1ドル=147円80銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。トランプ米大統領のSNS投稿に振らされる状況であるが、カナダは電力に対する追加料金を停止すると伝わっており、落ち着きをみせそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時36110円まで売られる場面もみられたが、その後は下落幅を縮めている。為替市場では円相場が1ドル=147円80銭台と前日から円安に振れていることもあり、売り一巡後は押し目を拾う動きが意識されやすいだろう。
週末に3月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控え、先物市場では限月交代に伴うロールオーバーが中心になる。短期筋の売買に振らされやすい面はあるが、前日の36000円割れで目先底が意識されやすく、売り仕掛け的な動きは手控えられやすいだろう。また、ロシアの出方次第ではあるものの、ウクライナ政府が米国の30日間の停戦を受け入れることで、地政学リスクの後退が下支えとなる可能性がありそうだ。
物色はエヌビディアが小幅ながら買われた流れもあり、ハイテク株への買い戻しが意識されやすい。昨日はアドバンテスト<6857>が売り一巡後に上昇に転じていたこともあり、本日も底堅さがみられてくるようであれば、センチメント改善につながることになるだろう。また、円高一服を背景に自動車など輸出関連への買い戻しも意識されるほか、米系証券で格上げが観測されている金融株の一角の動向も注目される。
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