18日の日本株市場は、直近の大幅なリバウンドの反動も意識されやすく、こう着感の強い相場展開になりそうだ。17日の米国市場ではNYダウが417ドル高と続伸した。ロシアがウクライナとの停戦交渉が進展したとの報道は誤りであると表明したため、失望感から売りが先行。ただし、良好な雇用や住宅関連指標を好感した買いに上昇に転じた。さらに、ロシアのドル建て債利払いが完了し債権者に分配されたことが関係筋の話で明らかになり、ロシア債務不履行(デフォルト)懸念の後退も投資家の安心感に繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円高の26475円。円相場は1ドル118円60銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小じっかりなスタートになりそうだ。ロシアのデフォルトリスクがひとまず後退したことから、買い安心感に繋がる可能性はありそうだ。前日までの上昇で上値抵抗線として意識されていた25日線を上回ってきたことから同線が支持線として意識されやすく、依然不透明ながらもウクライナとロシアの停戦交渉への期待などもあって売り込みづらくなったと考えられる。急ピッチのリバウンドに対する利食いの動きも意識されやすいものの、25日線水準での押し目買い意欲も高まってきていると考えられる。

 一方で、直近のリバウンド局面では累積出来高が積み上がっていない水準であった。27000円接近では商いが積み上がってくるため、利食いも出やすく強弱感が対立しやすい水準であろう。もっとも75日線が位置する27500円水準を上回ってくると再び商いの薄い価格帯に入ってくるため、75日線を明確にクリアしてくる局面においては積極的なロングの動きになりやすいだろう。まずは25日線での底固めを経て、ウクライナ情勢の進展を待ちたいところか。

 一方で、昨日は指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均をけん引する格好となったが、ソフトバンクG<9984>は25日線に上値を抑えられていたほか、ファーストリテ
<9983>は25日線まで届かず、自律反発の域は脱していない。東エレク<8035>は25日線を突破したものの、直近のボックスレンジの上限レベルであり、ここからの一段の上昇を見せられるかが相場反転のシグナルになりそうだ。また、マザーズ指数は25日線までのリバウンドを見せてきたが、こちらも一段高とならないとリバウンド機運は高まりづらい。強弱感が対立しやすい水準であるほか、3連休前では積極的には手掛けづらいところであろう。
<AK>
情報提供元: FISCO
記事名:「 まずは25日線での底固めを経て、ウクライナ情勢の進展を待ちたいところか