19日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。18日の米国市場では、NYダウが31ドル高となり、連日で最高値を更新している。米中交渉を巡る報道で売り買いが交錯しており、もみ合いながらも引けにかけて上昇している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円安の23395円。円相場は1ドル108円60銭台で推移している。

 シカゴ先物は高いところで23500円を回復する局面もみられているが結局は大阪終値を下回っており、節目の23500円接近では戻り売りが出やすいところであろう。一方で、下値の堅さが意識されており、断続的なインデックス売買により資金流入も意識されやすく、売り込む流れにはなりづらい。そのため、様子見ムードも強まりやすく、商いは膨らみづらいところである。

 昨日は断続的なインデックス売買により大引けにかけて強含みとなったが、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>、ファーストリテ<9983>といった指数インパクトの大きい値がさ株が指数をけん引する展開であり、全体としては高安まちまちとなっていた。セクター間で強弱まちまちの展開になりやすく、リバランス中心の商いといったところである。

 米中交渉の行方や香港情勢の緊迫化なども見極めたいところであり、方向感は掴みづらい。もっとも、中間配当の支払いに伴う再投資による需給面もあり、全体としては調整局面においては押し目拾いを意識したスタンスでもある。昨日はマザーズ指数の上昇が目立っていたが、中小型株で外国人投資家比率の増加が見られている銘柄などもメディアで伝えられていることもあり、個人主体の資金が中心ではあろうが、中小型株への関心が高まる可能性がありそうだ。

 日経平均は高値圏でのこう着の中、資金の逃げ足は速いものの、目先的には中小型株にシフトしやすいだろう。


<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 目先的には中小型株にシフトしやすい