18日の日本株市場は、自律反発が期待されるが、基本的には狭いレンジでのこう着が続こう。17日の米国市場では、NYダウ、ナスダックともに上昇した。FOMCの動向を見極めたいとの思惑から上値は限られたものの、ハイテクセクターに買いが広がり、堅調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比変わらずの21070円。円相場は1ドル108円50銭台で推移している。

 米株高の流れから若干買いが先行する格好になろうが、米国同様、FOMCの動向を見極めたいとのムードが高まりやすく、日経平均は21000円処でのこう着といったところである。
また、ハイテクセクターが買われているとは言え、S&P500指数をけん引しているのはメディアセクターであり、一方でAMDが3%を超える下落となるなど、半導体株は軒並み引けにかけて値を下げており、ナスダック上昇等の反応は限られそうである。

 また、昨日の日経平均は小幅な上昇とはなったが、値下り数が7割近くを占めているなど、全体としては弱い。指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>の2社で日経平均を50円超押し上げているため、21000円での底堅さは意識されたものの、方向性の掴みづらい環境であろう。本日もスプリントに絡んでソフトバンクGは下支えとなろうが、ハイテク株への波及等は見極めが必要である。

 また、個別の材料株に個人主体の短期資金が集中する動きがみられているが、TOPIX、東証2部指数、マザーズ指数、JASDAQ平均はいずれも下げており、トレンドは出難いだろう。
もっとも、日経平均はこう着ながらも21000円より下では売り込みづらさも窺える。上値追いは皆無ではあろうが、心理的には押し目を狙った短期的な値幅取り狙いの商いは活発化しやすい。その他、昨年12月安値に対する信用期日が近づくにつれて、需給妙味の大きい銘柄などへは、ショートカバーを誘う流れに向かいやすい。

 その他、株主総会シーズンになるため、個別での材料を手掛かりとした物色も意識されそうである。日経平均はこう着が続き、外部環境も不透明な中でもあるため、しばらくは個別対応といったところである。


<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 しばらくは個別対応に