29日の日本株市場は買い先行となろう。28日の米国市場は、ウーバーの自動運転車を巡る死亡事故による半導体企業への影響が根強く、引き続きハイテク株を中心に売りが広がった。ただし、円相場が1ドル106円台後半と円安に振れて推移しているほか、シカゴ日経225先物清算値は大阪比200円高の21230円となり、これにサヤ寄せする格好から先物主導のインデックス買いが日経平均を押し上げる格好となろう。

 ただ、200日線接近では強弱感が対立しやすいほか、米半導体株の動向を見極める必要もあり、買い一巡後はこう着感が強まりやすいところであろう。とはいえ、週末は海外市場が祝日で休場となるため、海外勢のフローは限られてくると考えられる。そのため海外勢の売りが収まり、一方で期末要因のほか新年度相場に伴う国内機関投資家によるインデックス買い等への思惑から、日経平均は上昇しやすい需給状況にありそうだ。

 インデックスに絡んだ売買による影響から手掛けづらさはあるほか、ハイテクセクターへの売買も手控えられる可能性がある。そのため、足元で調整がきつかった中小型株のほか、直近IPO銘柄等に短期筋の値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。
(村瀬智一)


<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 日経平均は上昇しやすい需給状況に