21日の日本株市場は買い先行で始まろう。20日の米国市場ではNYダウが174ドル高となり、ナスダック指数は最高値を更新した。主要企業の決算が好感されたほか、政策期待の高まりから終日堅調な展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円高の18570円となり、これにサヤ寄せする格好から幅広い銘柄に買いが先行することになりそうだ。

 ムニューシン米財務長官は20日、トランプ政権が税制改革案を「間もなく」発表する予定だとし、抜本的な税制改革が実現すると言明した。「レーガン政権以来、最も大幅な税制変更になる」としており、トランプ物色の再燃が意識されそうである。また、半導体関連企業に対する業績期待が高まっており、日本のハイテク企業への波及が意識される。

 一方で、週末の仏大統領選第1回投票への警戒から、積極的なポジションは取りづらいところであろう。そのため、決算など個別の材料を手掛かりとした値幅取りが中心になりやすいと考えられる。一先ず、欧州イベントを見極め、週明け以降の相場に備える格好だろう。

 また、決算シーズンに入ってくるなか、決算や業績観測報道を手掛かりとした物色が強まりつつある。足元で株価の低迷が続いていたこともあり、決算通過後のアク抜けも意識されてくるだろう。そのため、先回り的な動きも今後強まってくる可能性がありそうだ。
(村瀬智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 決算期待も欧州イベント待ちに