3日の日本株市場は、利食い優勢ながらも底堅い相場展開になりそうだ。2日の米国市場では、前日の大幅な上昇の反動もあり、NYダウは100ドルを超える下げとなった。この流れからシカゴ日経225先物清算値は、大阪比65円安の19555円だった。これにサヤ寄せする格好から、売りが先行しよう。

 一方で、昨日の日経平均は安値引けとやや後味は悪いが、昨年末からのもち合いレンジを上放れてきたため、センチメントは改善されている。3月の米利上げの確率が上昇するなか、市場の関心は3日に予定されているイエレンFRB議長講演のほか、コアPCE価格指数、米ISM景況指数などの多くの経済指標の発表となる。

 利上げについては、直近ではゴールドマン・サックスが3月の米利上げの確率を30%から60%に引き上げたほか、ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナルが、従来予想では、利上げは6月と12月の年2回だったが、3月、9月、12月の年3回の予想に変更した。引き続き、金融セクターへの動向が注目される。

 その他、トランプ新政権によるインフラ政策のほか、中国の全人代も控えており、市況関連への関心も高い。また、国内では9月に自民党総裁2期目の任期満了を迎える安倍首相について、5日の党大会で連続3期9年に正式に延長される見通しである。第4次産業革命と呼ぶべきIoT、ビッグデータ、ロボット、人工知能(AI)等による技術革新に関する銘柄等にも注目しておきたい。


<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 金融のほか、第4次産業革命への関心も