9日の日本株市場はこう着感の強い相場展開が続きそうである。8日の米国市場は、トランプ政権に対する政策実現への懐疑的な見方が強まり、米国債利回りが下落したことでモルガン・スタンレーやゴールドマンサックスなど金融セクターに売りが集中した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円安の18935円だった。

 この流れを受けて金融株には売りが先行する可能性があり、センチメントを悪化させそうだ。一方で、ソフトバンクG<9984>はADRで1.3%超の上昇となっている。決算はコンセンサスを下回っているが、サウジアラビアと計画している10兆円規模の投資ファンドが近く発足する見通しになったことなどが材料視されよう。

 その他は、決算が本格化していること、10日の日米首脳会談を見極めたいとの模様眺めムードが強いなか、狭いレンジ取引といったところか。もっとも、トランプ政権に対する不透明感もあって慎重姿勢が続いていたため、想定内の調整といったところである。

 個人の需給は良好であり、決算を手掛かりとした個別物色のほか、テーマ株等などでの物色意欲は旺盛である。米シカゴ自動車ショーを控えるなか、AI、EV、自動運転車などへの物色が意識されそうだ。


<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 ソフトバンク買い、メガバンク売りか