*15:36JST 日経平均は続伸、米株安を横目に朝安後に切り返す強さ 日経平均は続伸。20日の米株式市場でダウ平均は245.25ドル安と続落。5月住宅着工件数が予想を上回り、年内の利上げ再開に対する懸念が台頭。中国人民銀行による利下げが世界経済の減速懸念を強めたことも重しとなった。ナスダック総合指数は-0.16%と小幅続落。米株安を引き継いで日経平均は188.28円安からスタート。一方、時間外取引のナスダック100先物が上昇するなか、日経平均は早々に切り返すと即座にプラス圏に浮上。中盤はもみ合いが続いていたが、前引けにかけては再び騰勢を強め、33500円の節目を超えた。後場はさらに騰勢を強めて午後中ごろには33657.87円(268.96円高)とこの日の高値を付けた。一方、今晩に予定されているパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言を前に大引けにかけては失速したが、33500円台は維持して終えた。

 大引けの日経平均は前日比186.23円高の33575.14円となった。東証プライム市場の売買高は13億860万株、売買代金は3兆8945億円だった。セクターでは空運、保険、鉄鋼が上昇率上位に並んだ一方、医薬品、精密機器、その他製品が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の61%、対して値下がり銘柄は35%だった。

 個別では、ソフトバンクG<9984>、ソシオネクスト<6526>、SMC<6273>、芝浦メカ<6590>、などのハイテク株の一角が高い。日本製鉄<5401>、JFEHD<5411>の鉄鋼、前日に報道を受けて急落した東京海上HD<8766>、SOMPO<8630>の保険も大きく上昇。国内証券の新規買い推奨を受けたJAL<9201>が大きく上昇し、ANAHD<9202>も大幅高。本日引け後に発表される5月訪日外客数を期待した先回り買いで、JR西日本<9021>、三越伊勢丹HD<3099>、マツキヨココカラ<3088>、共立メンテ<9616>、資生堂<4911>などインバウンド関連が総じて強い動きとなった。資生堂はレーティング格上げも材料視されたようだ。

 高水準の自社株買いを発表したコニシ<4956>、新規事業に関するリリースが材料視された雪国まいたけ<1375>、ジャパンネットたかたと業務提携したネットプロHD<7383>、ブラックロック・ジャパンの大量保有が判明したレノバ<9519>、レーティング格上げが確認されたイーギャランティ<8771>、月次動向が手掛かりとなったフリュー<6238>などは大幅高となった。

 一方、トヨタ自<7203>のほか、信越化学<4063>、ソニーG<6758>、ルネサス<6723>、HOYA<7741>、リクルートHD<6098>、村田製<6981>など主力処で値がさ株やハイテクの一角が軟調。暴力団排除条例に基づく勧告を受けた三栄建築設計<3228>は大幅に下落。値下がり率上位にはLITALICO<7366>、Appier<4180>、JMDC<4483>などのグロース株が並んだ。東証スタンダード市場ではレーティング格下げが確認された東映アニメーション<4816>が大きく下落した。
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情報提供元: FISCO
記事名:「 日経平均は続伸、米株安を横目に朝安後に切り返す強さ