日経平均は大幅続伸。国連安全保障理事会での北朝鮮に対する追加制裁案の採択が注目されたが、米国が態度を軟化させたことにより全会一致で採択された。地政学リスクへの警戒感後退に加え、米金利上昇とともに円相場が1ドル=109円台前半まで下落したことも支援材料となり、本日の日経平均は190円高でスタートした。後場には一時19792.06円(前日比246.29円高)まで上昇する場面があったが、追加制裁採択に対する北朝鮮の反応を見極めたいとの思惑もあり、高値圏でこう着感の強い展開が続いた。

大引けの日経平均は前日比230.85円高の19776.62円となった。終値としては8月8日以来の高値水準となる。東証1部の売買高は16億5476万株、売買代金は2兆2254億円だった。業種別では、保険業、証券、その他製品、パルプ・紙、非鉄金属が上昇率上位だった。一方、下落したのは建設業のみだった。

個別では、売買代金トップの任天堂<7974>、株式売出しが正式発表された日本郵政
<6178>、東京海上<8766>や第一生命HD<8750>などの保険株が3%超の上昇となった。ファーストリテ<9983>は一部証券会社の投資評価引き上げを受けて4%超の上昇。前日逆行安となった住友鉱<5713>は急反発した。その他売買代金上位も三菱UFJ<8306>、ソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>など全般堅調。また、リチウムイオン電池関連のチタン工<4098>、第1四半期決算が好感されたライクKN<6065>がストップ高まで買われた。一方、売買代金上位ではソニー<6758>や鹿島<1812>が逆行安。ソニーは投資評価引き下げの動きが観測された。また、同様に格下げ観測のVOYAGE<3688>、決算発表の正栄食<8079>、シーズHD<4924>、gumi<3903>が東証1部下落率上位に並んだ。


<HK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 日経平均は大幅続伸、北朝鮮情勢への警戒感後退と円安で