株価指数の算出・評価を手掛ける米モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)は21日未明、中国A株をMSCI新興国株価指数に組み入れると発表した。

MSCIは、2段階に分けてA株を同指数に組み入れる方針を示した。第一弾は2018年5月の半年見直しの時に実施する予定で、2回目は18年8月の四半期見直しの際に行う計画だと発言した。ただ、香港・上海株相互取引(滬港通)と香港・深セン株相互取引
(深港通)に制限されている1日当たりの取引上限が大幅に引き上げられた場合、2段階の組み入れを1回にまとめる可能性を示唆した。

地元の国金証券は、MSCI指数へのA株組み入れについて、短期的には117億米ドル(約1兆2987億円)の流動性増加になるとの見方を示した。また、組み入れられる対象銘柄が主に優良銘柄になるため、金融や食品など内需関連セクターへの資金流入が加速すると予測した。

ほかに、天風証券は、MSCI指数へのA株組み入れが国内と世界の金融市場を融合させることで重要な一歩になると強調した。長期的な流れでは、A株式市場の国際化の進展に伴い、A株に占める機関投資家の割合が高まり、これが人民元の国際化にもつながると指摘した。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 【中国の視点】MSCI指数へのA株組み入れ、流動性改善に期待