シャープ<6753>や東芝<6502>など日本の大手電機メーカーは相次いで家電部門を中国の白物家電メーカーなどに売却していた。世界の家電市場における中国や韓国企業のシェア拡大に加え、コスト面で日本メーカーは不利な立場に追い込まれていることが背景になる。

統計によると、2015年の世界の液晶テレビ市場において、韓国や中国、日本メーカーのシェアはそれぞれ32.5%、29.9%、14.2%となった。2016年には中国メーカーのシェアは33.9%まで拡大したとは対照的に日本メーカーのシェアは11.7%まで低下。また、2017年の日本メーカーのシェアは8.9%まで縮小すると予測されている。

ただ、中国の専門家は、日本の大手電機メーカーによる家電部門の売却について、事業転換の一環だとの見方を示した。日本メーカーは付加価値の高いハイテク分野などに集中し、海外市場では主に商標権のライセンス契約を結んでいると指摘した。

また、日本メーカーのブランド力について、引き続き世界に影響を与えていると強調された。知名度において、中国メーカーなどはなお努力が必要だと指摘された。

専門家は、日本メーカーは家電の製造・販売などから徐々に撤退し、川上分野に集中しているほか、付加価値の高いB2B(法人向け)業務に重点を置いていると指摘。日本の電気メーカーは現在多岐にわたる事業展開で、電機メーカーよりもコングロマリット企業に成長していると評価した。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 【中国の視点】日本電機メーカー:家電部門売却は事業転換の一環、ブランド崩れず