トランプ米大統領は今週27日、ホワイトハウスでメイ英首相と会談する予定だ。これはトランプ氏の大統領就任後、初めての外国首脳と会談することになる。トランプ大統領は、米英間の貿易協定を優先的に締結すると強調。メイ首相は、両国間に存在している貿易障壁を取り除くほか、両国の労働力をもっと自由に行き来させることを目指していると発言した。

一方、中国の市場関係者の間では、今回の会談は貿易協定の締結よりも英米外交の重要性をアピールすることになるとの見方が優勢になっている。両国首脳は英米間で築き上げられた緊密な貿易関係を再確認することにとどまるとみられている。

また、海外機関投資家は、英米首脳が非公式な会談を一回のみ実施し、関税や移民問題では大きな進展が見込めないと予測した。英政府は欧州連合(EU)からの離脱手続きの処理などに集中する必要があるためだ。

さらに、英国が米国に対して貿易黒字となっており、トランプ大統領が英国を中国やメキシコ、ドイツと同様に「米国の仕事を奪っている」対象国リストに組み入れる可能性があるとも予測されている。

中国の専門家は、英国のEU離脱がもたらす経済損失について、英米貿易協議の締結で補うことが出来ないと指摘。EU向けの輸出が英国輸出全体の約50%を占めているとは対照的に、米国向けの輸出は全体の15%にとどまっているためだ。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 【中国の視点】米英首脳会談:同盟演出か、英経済への寄与は限定的も