大分県立美術館は2025年4月に開館10周年を迎えます。このたび当館のコンセプトである「出会いと五感のミュージアム」にちなみ、人と人、人と作品との「出会い」をテーマとした企画展を開催します。作家同士の交流や、作家と作品との「出会い」が生んだ近代以降の美術の軌跡を、名品や新発見資料とともにたどります。大分にはじまり、視点を日本さらには世界へと広げ、「出会い」が生んだいくつもの感性の「つながり」=“LINKS”をお楽しみください。

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開催概要
【展覧会名】LINKS(リンクス) ―大分と、世界と。
【会期】2025年4月26日(土)~6月22日(日)
【開館時間】10:00~19:00 ※金曜日・土曜日は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)
【休展日】5月22日(木)
【会場】大分県立美術館 1階展示室Aおよび3階コレクション展示室
【主催】公益財団法人大分県芸術文化スポーツ振興財団・大分県立美術館
【共催】大分合同新聞社、TOSテレビ大分
【協賛】大分銀行、株式会社フォレストホールディングス、株式会社ダイプロ、平倉建設株式会社
【後援】大分県、大分県教育委員会、NPO 法人大分県芸振、西日本新聞社、朝日新聞社、読売新聞社、毎日新聞社、NHK大分放送局、エフエム大分、J:COM 大分ケーブルテレコム、大分経済新聞
【料金】一般 1,400(1,200)円/大学・高校生 1,200(1,000)円 ( )内は前売および有料入場20名以上の団体料金。
【チケット販売場所】大分県立美術館、iichiko総合文化センター1Fインフォメーション、大分合同新聞社本社・プレスセンター、TOSハウジングメッセ、トキハ会館 3F プレイガイド、ヱトウ南海堂、NPO法人大分県芸振、大分県職員消費生活協同組合、チケットぴあ(Pコード:687-157)、ローソンチケット(L84808)

本展について
■本展は「出会い」をテーマに、日本画と洋画、さらに前衛美術を振り返る展覧会です。国内の博物館・美術館、個人の所蔵品に、当館所蔵品をあわせた約180件におよぶ作品や資料とともにご覧いただきます。(作品の入れ替えを含みます。)

■パブロ・ピカソが監修した《ゲルニカ(タピスリ)》(後期5/23~6/22のみ展示)をハイライトに、歴史的作品の数々と、大分ならではの新発見資料を交えた見応えある内容でお届けします。

■第一部では、初期洋画からモダニズムの時代、戦後の前衛美術まで、変化とともにある美術のダイナミズムを、セザンヌ、モネ、ピカソ、黒田清輝、東郷青児、古賀春江、松本竣介、岡本太郎らの名品に、大分の洋画家佐藤敬や吉村益信らの作品を通してご紹介します。

■第二部では、大分が生んだ日本画の巨匠・福田平八郎と、日展三山の一人として戦後の日本画壇を牽引した高山辰雄を中心に、土田麦僊、堂本印象、杉山寧、東山魁夷らの名品により伝統と革新をあわせ持つ日本画の魅力をご紹介します。

みどころ
人と人、人と作品との「出会い」をテーマとした本展。その中身を少しご紹介します。

初期洋画から印象派まで
藤雅三 --- クロード・モネ
明治期以降、日本の画家たちは西洋に憧れ、その技術を学びます。黒田清輝ははじめ法律を学びにパリに赴きますが、大分県臼杵出身の画家・藤雅三が黒田に通訳を依頼したことをきっかけに、絵画に目覚めます。「近代洋画の父」と称される黒田を絵の世界へ導いた藤の存在は大きいといえるでしょう。
一方、西洋の画家も日本へ憧れを抱き、洋画に新たな視点を取り入れました。クロード・モネの《アンティーブ岬》は浮世絵収集家だったモネが描いた連作の一つです。手前に松の木を描き、遠景とのコントラストを引き出す手法は、北斎や広重らによる浮世絵を参考にしたものと考えられます。



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クロード・モネ《アンティーブ岬》1888年 愛媛県美術館所蔵


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時代を切り取る絵画の力!
佐藤敬 × 猪熊弦一郎 --- パブロ・ピカソ
ピカソが《ゲルニカ》を発表した1937年、日本では美術雑誌などでの紹介を通して、猪熊弦一郎や佐藤敬といった画家が、その主題や構図を意識した作品を相次いで発表します。本展では《ゲルニカ(タピスリ)》とともに、佐藤と猪熊の大作を展示することで、日本の美術界へのピカソの影響力を振り返ります。《ゲルニカ(タピスリ)》は生前ピカソが原画の普及を目的に3点のみを条件とした貴重な作品です。本展ではこの他、ピカソの油彩2点と陶器7点(いずれも通期)を展示します。

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日本画の最高峰!「日展三山」
杉山寧 × 東山魁夷 × 高山辰雄
日展は100年にわたり才能あふれる作家を世に送り出してきた総合美術展です。大分県からも数多くの美術家がここを舞台に活躍しました。高山辰雄もその一人。ライバルのような存在であった東山魁夷、杉山寧とともに戦後の日本画壇をリードし、一世を風靡しました。本展では、1964(昭和39)年の日展で話題となった、杉山と高山による同名の作品《穹》、東山の《冬華》を展示します。三点が揃うのは5月21日までとなります。

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左から
杉山寧《穹》1964年 東京国立近代美術館所蔵
東山魁夷《冬華》1964年 東京国立近代美術館所蔵
高山辰雄《穹》1964年 東京国立近代美術館所蔵 前期(~5/21)のみ

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大分発!ネオ・ダダのルーツ
吉村益信 × 磯崎新 × 赤瀬川原平…and more!
大分市にかつてあったキムラヤ画材店。そこに集った若者たちが「新世紀群」という絵画グループを結成し、やがて東京に出て「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」のメンバーとなります。ネオ・ダダは戦後美術のターニングポイントとなった運動で、そのルーツは大分にあります。本展ではキムラヤや新世紀群に関連した資料を通して、ネオ・ダダが生まれた背景にせまります。

--------------この他にも、今見るべき、日本の名品が多数集結します!------------------>

日本の「モダン」を見ごたえある内容でお届けします。日本における抽象絵画の芽生えにはじまり、マヴォ、シュルレアリスム、歴程美術協会、具体美術協会など、重要なアートシーンをたどります。

【出品作家名】
黒田清輝、久米桂一郎、ラファエル・コラン、藤雅三、吉田博、ポール・セザンヌ、クロード・モネ、片多徳郎、朝倉文夫、ヴァシリー・カンディンスキー、ウンベルト・ボッチョーニ、村山知義、パブロ・ピカソ、オシップ・ザッキン、佐藤敬、猪熊弦一郎、東郷青児、古賀春江、松本俊介、靉光、糸園和三郎、長谷川三郎、斎藤義重、吉原治良、田中敦子、岡本太郎、宇治山哲平、河原温、磯崎新、吉村益信、篠原有司男、赤瀬川原平、石松健男、ウィリアム・クライン、田能村直入、福田平八郎、土田麦僊、村上華岳、小野竹喬、榊原紫峰、堂本印象、徳岡神泉、岡本神草、田口壮、高山辰雄、東山魁夷、杉山寧、岩澤重夫、他多数

【作品借用先】
東京国立博物館、東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、公益財団法人大原芸術財団 大原美術館、SOMPO美術館、ヨックモックミュージアム、東京都現代美術館、神奈川県立近代美術館、大阪中之島美術館、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、愛媛県美術館、福岡市美術館、この他多数の公私立美術館、個人の皆さまにご協力いただいております。

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関連イベント
記念講演会1「日本画の変―日展三山とその時代」
講師 野地耕一郎(泉屋博古館東京館長)
日時 2024年5月17日(土)14:00~15:30
場所 大分県立美術館2階研修室
定員 80名

記念講演会2「ピカソの《ゲルニカ》-ルーツと生成」
講師 大高保二郎(早稲田大学名誉教授)
日時 2024年6月14日(土)14:00~15:30
場所 大分県立美術館2階研修室
定員 80名

スライドトーク「OPAMコレクションの楽しみ方」
講師 加藤康彦(元当館副館長)
日時 2024年5月31日(土)14:00~15:30
場所 大分県立美術館2階研修室
定員 80名

申込方法
※各回 参加費無料(要展覧会観覧券)
※当館ホームページの申込フォームよりお申し込みください。
※申込受付は先着順となります。
※定員一杯になり次第、申込受付を終了します。
※都合により変更となることがございます。

ギャラリートーク
※日本画と洋画、それぞれ別日程で担当学芸員が解説を行います。
【日本画編】日時 2025年4月27日(日)、5月1日(木)、5月3日(土・祝)、5月5日(月・祝)、5月24日(土)各日14:00~15:00
会場 3階コレクション展示室 参加費 無料 申込不要

【洋画編】日時 2025年4月29日(火・祝)、5月2日(金)、5月4日(日・祝)、5月6日(火・振休)、6月7日(土)各日14:00~15:00
会場 1階展示室A 参加費 無料 申込不要


福田平八郎《雲》 1950年 大分県立美術館



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配信元企業:公益財団法人 大分県芸術文化スポーツ振興財団
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情報提供元: Dream News
記事名:「 OPAM開館10周年記念 「LINKS ―大分と、世界と。」開催のお知らせ