● PQShieldは、テクノロジーサプライチェーンで急増する同社ソフトウェアとハードウェアIPへの市場需要を満たすために今回の投資を活用
● 今回の資金調達は、NISTが予定しているポスト量子暗号技術(PQC)の正式標準の公開に合わせたもの - この標準の公開は、量子耐性暗号技術への世界的な移行を推進するプロセスの最終的なマイルストーンとなる

ロンドン、2024年6月20日木曜日:ポスト量子暗号技術(PQC)を専門とするサイバーセキュリティ企業PQShieldは、Additionが主導する「シリーズB」の資金調達で3,700万ドルを調達しました。今回の資金調達ラウンドには、既存の出資者であるOxford Science Enterprisesに加え、新たな投資家としてChevron Technology Ventures、Legal&General、Braavos Capitalも参加しています。

PQShieldは、ハードウェア、ソフトウェアおよび通信用に同社が提供する量子対応暗号技術ソリューションと研究用IPに対する世界的な需要の高まりに引き続き対応するため、今回調達した資金を商業向け事業の拡大に活用します。

今後数週間のうちに米国立標準技術研究所(NIST)によるポスト量子暗号技術標準が承認される見込みであり、量子セキュリティへの世界的な移行は転換点を迎えることになります。NISTの標準は、国際標準化機構(ISO)でも採用される可能性が高いと考えられます。承認される新しい世界標準と、米国国家安全保障ガイダンス(例、CNSA 2.0)などの一連の政府指令により、2025年から重要システムをPQCに移行することが義務付けられたため、PQCの採用はビジネス上の必須事項となります。特に組織が重要なデータを長期間にわたって安全に保持する必要がある場合にPQCの採用は必須です。実際、PQCに移行する計画を開始していない組織は、すでに遅れてしまっているのです。

2018年の設立以来、PQShieldは業界をリードする暗号技術とエンジニアリングの専門家チームを設立し、ハードウェア、ソフトウェア、クラウドで使用される広範で安全な製品スイートを構築してきました。最近では、Cryptomathicからグローバルビジネス開発ディレクターとしてJohannes Lintzenを、Rambusから北米シニアセールスディレクターとしてJanssen Listonを採用するなど、米国で戦略的な採用活動を展開しています。

PQShieldの暗号技術ソリューションは、すでに世界のテクノロジーサプライチェーン全体で量子セキュリティへの移行を促進しており、この動きはデバイスのセキュアブートとセキュアアップデート、大部分の金融取引を保護するハードウェアセキュリティモジュール (HSM)、普及が進むコネクテッドカー、軍用グレードの通信システムなどの領域で進んでいます。当社の顧客には、AMD、Microchip Technologies、Collins Aerospace、Lattice Semiconductor、住友電工、NTTデータ、ミライズ テクノロジーズ(トヨタとデンソーによる研究開発企業)などが含まれます。

PQShieldは、量子セキュリティへの移行について企業に助言するだけでなく、政府機関や業界団体、サイバーセキュリティ関係機関に対し、PQCへの移行に関するガイダンスの策定を今後も支援していきます。NIST PQC標準化プロジェクトでは主導的な役割を継続して果たしており、発表済みの4つの標準すべてに共同執筆しています。

また、ホワイトハウス、欧州議会、英国国家サイバーセキュリティ会議(NCSC)、および世界経済フォーラム(WEF)に対しても、関連する現実的な課題について助言を継続していきます。

AdditionのTodd Arfman氏は次のように述べています。

「NISTプロジェクトの集大成が近づくにつれ、新たに承認される標準が、テクノロジーサプライチェーン全体でのPQCの迅速な採用を促進することを期待しています。数十年の経験を持つ、業界をリードするチームが率いるPQShieldは、ハードウェアとソフトウェアのポスト量子暗号技術の第一人者としての地位をいち早く確立しました。私たちは、このビジネスが既存の商業的成功を基に発展を続け、デジタルの未来を守る取り組みを、さらに強化することを楽しみにしています。」

PQShieldのCEOで創設者のAli El Kaafaraniは次のように述べています。

「このチームを率いてデジタル世界を明日の脅威から保護する方法を形作ることに大きな誇りを持っています。もはや現在の暗号化手法を破ることができる量子コンピューターがいつ登場するのかという問題ではありません。政府機関や標準化団体が最も機密性の高いデータを保護しようと努力としている今、量子耐性のある暗号化の必要性が高まっているのです。」

「当社のテクノロジーは、すでにサプライチェーン全体でお客様の手に渡っています。今回の資金調達により、当社は新しい世界標準の遵守を目指すより多くの組織に、現実世界でのポスト量子ハードウェアとソフトウェアのアップグレードを提供できるようになります。」

「ますますデジタル化する世界でセキュリティを維持し、プライバシーを保護することが、当社の責任です。私たち全員が常に攻撃者の一歩先を行くという1つの具体的な目標に集中して、当社は各行のコードを作成し、それらすべての数学的問題を解決し、個々の協力関係を生み出しています。」

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PQShieldについて
PQShieldは、ポスト量子暗号技術(PQC)企業であり、世界のテクノロジーサプライチェーンの重要なセキュリティシステムとコンポーネントを最新化する量子安全暗号技術ソリューションを構築しています。当社はハードウェア、ソフトウェア、およびクラウド向けに量子安全暗号技術の高品質で安全な実装を現実世界に提供しています。また、世界中のポスト量子暗号技術の標準化プロジェクトにおける主要な貢献者でもあります。

英国に本社を置き、10カ国にわたって70人の強力なチームを擁するPQShieldの貢献は、Bloomberg、Wired、Fast Company、および世界経済フォーラムから認められています。同社の出資者はAddition、Oxford Science Enterprises、Chevron Technology Ventures、Legal&General、Braavos Capital、Kindred Capital、Crane、Innovate UKなどです。同社の研究論文の広範なカタログはこちらからご覧いただけます。



配信元企業:PQShield
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情報提供元: Dream News
記事名:「 PQShield、「シリーズB」の資金調達で3,700万ドルを調達。商用での量子耐性暗号技術の普及を目指す