【調査概要】
株式会社プロテックス(本社:埼玉県和光市、代表取締役:西崎政男)では、社会全体の抗体保有状況を知ることで、ご自身の感染予防対策の強化、ワクチン接種時期の検討材料などに役立てることができると考えております。そこで、昨年末、新型コロナオミクロン株BA.5(BA.4)に対する抗体保有状況の調査を実施しました。※調査結果は、2023年2月8日に発表します。

検査目的:新型コロナウイルスに対する抗体の保有量調査
検査方法:従来株、オミクロン株BA.5(BA.4)のスパイクタンパク質断片に対する抗体を定量
対象:イージードク(R)『変異株抗体検査』を受けた国内在住で調査の同意を得た389名
検体採取時期:2022年9月12日~2022年11月29日。

【調査結果】
検査対象(2022年9月12日~2022年11月29日)となった方の中で、現在、感染しているBA.5に対する抗体を保有している方が一定数いらっしゃることが分かりました。ただ、中央値は、参考値[※1]より低い値でした。また、BA.5の他、従来株に対する抗体共に、西日本エリアでは、東日本エリアと比べて4割ほど高い抗体量(抗体価)を示しました。オミクロン株対応ワクチンの追加接種時期が未定の状況下、本調査結果を参考にしていただき、次回接種までの感染予防対策の検討材料の一つとしてお役立ていただけますと幸いでございます。

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【地域毎の4回目ワクチン接種率と累計感染者数】
ワクチン接種率並びに、感染状況を調べるため、札幌医科大学医学部HP(「人口あたりの新型コロナウイルス感染者数・死者数の推移のグラフ」(2022年11月30日時点))の統計データをもとに、当社にて集計を行った結果を下図にまとめました。

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これを見ますと、ワクチン接種率(4回目接種)では、全国平均(39.5%)を基準にすると、沖縄エリアの接種率が低い状況でした。 また、感染者数(人口100万人あたり)を見ますと、沖縄エリアで累計感染者が多い状況でした。こうしたことから、4回目ワクチンの接種率が低い地域で、累計感染者数が多い傾向にあることが分かりました。

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【調査の背景】
厚生労働省の第80回新型コロナ感染症対策アドバイザリーボード(令和4年4月13日) における保有状況調査の結果報告によると、ワクチンの効果(抗体産生)を示す抗体の保有率は約96%でした。しかし、ワクチン接種者の多くが抗体保有者になっているにもかかわらず、新たなBA.5株が出現し、第8波が到来したことから、我が国では、その変異株に対する免疫(抗体)を作るための新しいワクチンを導入したという経緯があります。
そこで、当社では、オミクロン対応ワクチンが一般導入された2022年9月以降、オミクロン変異株に対する抗体保有の現状をスパイクタンパク質断片(受容体結合領域[※2])に結合する抗体を変異株毎に測定し、オミクロン対応ワクチンの有効性(抗体の有無)や効果(抗体量)を調査することにいたしました。
また、政府方針により、オミクロン株対応ワクチンは、過去の接種歴に関係なく、1人1回と決められていることも踏まえて、ご自身の抗体量を調べている方に、ワクチン接種時期のタイミングを計る材料として、有用な情報を提供して参ります。

【4回目ワクチン接種者の抗体価の推移調査】
本調査の一方で、ワクチン接種後の個人にフォーカスを当ててみると、ワクチン接種後に高い抗体量であったとしても、抗体が減少することが知られています。第108回東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議の報告(会議資料をもとに下図を作成)では、4回目接種後の中和抗体価(RBD)は、接種3か月後までほぼ横ばいで、その後に減衰し、5-6月で約1/4の抗体量(抗体価)となることが明らかにされています。目安として、接種後約4ヶ月が経過した際には、警戒が必要になってくることが想定されました。
ただ、ワクチン接種によって作られる抗体の種類と抗体量(抗体価)は、人によって異なります。個人が感染するリスクを知るためには、現在、流行している変異株(BA.5)に対する抗体量を把握することが重要となります。その抗体保有量により、起こりうるリスクの程度を効果的に理解することができ、そのリスクを把握することで、ワクチン接種を含めた適切な感染予防策を講じることができるのです。
今年5月には政府方針で新型コロナウイルスによる感染症は「2種相当」から「5種」に移行されることになっています。感染対策が個人の責任に移行していく中、この抗体保有量による感染リスクの可視化により、より適切に感染予防が進むことが期待されます。

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【まとめ】
累積感染者数の地域的な違いについては、社会的・行動的要因、医療サービスの要因、異なる亜種が流行していた可能性など、様々な理由が考えられます。ただ、それらは、あくまでも要因に過ぎないので、正確な原因を究明するためには、さらなる調査と分析が必要でしょう。
ここで大切なことは、ワクチンを接種した後でも、ご自身が感染予防対策を怠らないことです。
その為には、定期的に抗体量(抗体価)をチェックして、自らの感染リスクを確認し、その指標に応じたバランスの良い感染予防対策を行うことなど、感染リスクを見える化する様な取組みをさらに促進させていく必要があると思います。
オミクロン株に対する抗体を調べ、その結果をもとに医師と相談しながら最適な感染予防策を検討し、ご自分はもちろん、ご家族など大切な方々との暮らしに安心感を持っていただけたらと考えております。
なお、オミクロン株対応ワクチンを1度接種した人が追加接種できない問題について、メディアの報道を見ますと、2023年4月以降の追加接種に関し、政府内での協議が始まっております。今後、抗体数が減り、不安を抱える方が確実に増えて参りますので、それに伴い、追加接種の解禁が期待されます。

【本調査の留意点】
今回の調査では、有料で検査にご協力いただいたこともあり、新型コロナウイルス感染症対策に高い関心をお持ちの方が調査に参加されたという「選択バイアス」の存在がございます。このバイアスが、本調査の結果に影響を与えた可能性はあります。

【オミクロン株 2022年変異の推移】
東京都によりますと、現時点で、新型コロナウイルスの感染では、BA.5株が依然として最も多い様です。、都内感染者の検体を東京都が解析したところ、昨年の1月から3月はBA.1、4月から6月はBA.2、7月以降はBA.5が流行していたとのことです。https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/henikabu/screening.html

【抗体保有量を検査する意味】
抗体検査によって、現在、流行中のオミクロン株BA.5、BA.2、BA.1の3種類の抗体量(抗体価)を調べることができます。
ワクチン接種や感染によって抗体がどの程度作られるかは個人差があります。また、接種後に一旦は増える抗体量(抗体価)は日にちが経過するにつれて低下することが知られています。変異株毎の抗体検査をすることで、ワクチン接種の効果がどれくらい現れてれ、接種から数ヶ月後に抗体がどれくらいであるのかを知ることができます。
なお、オミクロン対応ワクチンは、1人1回限りです。抗体量(抗体価)を調べ、医師と相談しながら最適な接種タイミングの検討材料としていただけたらと思います。

【今回使用した、変異株抗体検査について】
これまでの抗体検査では、感染やワクチン接種により抗体が作られたことが分かったとしても、どの変異株に対応できる抗体を保持しているかまでは分かりませんでした。
その為、株式会社プロテックス(本社:埼玉県和光市、代表取締役:西崎政男)では、オミクロン株 BA.5、BA.2、BA.1、従来株の4種類に対する抗体を調べることができる、自宅で検査ができるイージードク(R)『 変異株 抗体検査 』を提供しております。
▽本サービス TV報道
https://www.fnn.jp/articles/-/450357

【サービスの概要】
商品名:イージードク(R)「変異株 抗体検査」 (研究用)
検査項目:オミクロン株の抗体検査(RBD領域)、ワクチン接種の効果を調べる抗体検査
過去の感染歴を調べる抗体検査(オプション検査)
採血方法:自己採血 ※ご自宅で採血できます
検査方法:マイクロアレイ自動測定システム、ELISA法

【サイトURL】
イージードク(R)URLは、https://easydoc.jp/

【販売元】
会社名 : 株式会社プロテックス
住所 : 埼玉県和光市南2-3-13 和光理研インキュベーションプラザ
事業内容 : ウイルス及び細菌の高感度検出技術の研究開発、試薬等の製造販売他

【注釈】
※1参考値(120AU/ml)とは、培養細胞を用いた実験上でのウイルス阻止効果が十分あると推定される抗体量(抗体価)を指します(この推定は実験による結果をもとにしたものです)。ただし、この基準値を下回ると効果がなくなるということではなく、十分な効果を示す確率が抗体量(抗体価)に応じて低下するとされています(従来株に対する抗体の場合、基準値の半分量で約8割の確率)。
※2 受容体結合領域に結合する抗体は中和抗体になりえます。

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配信元企業:株式会社プロテックス
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情報提供元: Dream News
記事名:「 オミクロン対応ワクチン接種後の効果を知りたい! 予期できぬ感染リスクを見える化する抗体保有検査 感染リスクをコントロールし、リスクに応じて感染予防する解決策 ~地域別の免疫保有状況を調べる~