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かぞくをつなぐひみつの鍵
1972年のあの夏──、ボクとおじいちゃんは「かぞく」を探す旅に出た。
大阪の老舗金物卸商の二代目社長であった父・松倉充太郎が亡くなった。充太郎を見送るため、息子の三代目社長、将は告別式の喪主を務める。
葬儀当日、将は充太郎の引き出しから、ずしりと重い南京錠を見つける。
しまっていた理由を知る者は、いまとなっては将ひとりだ。
「長いこと隠しててすんません、充太郎さん」と、将は心のなかで父に詫び、自身の胸ポケットに南京錠を収めると、ふいに将の心に遠い昔の記憶が蘇る……。
1972年、日本に沖縄が返還されたその年。11歳の将は、小学校の担任に反発して不登校となり、家業の金物卸商「マツ六」創業者である祖父・六郎の家に丁稚奉公することになる。ある日、納戸の修繕をしていた六郎がよろけて頭を打った。
六郎は病院から帰ると、これまでの人生でやり残したことを清算するため、突然旅に出ることを決意する。心配した家族が六郎の旅のお伴に選んだのは、なぜか孫の将だった。こうして、これまで孫に向ける愛情を持たなかった老経営者と、小学生の珍道中が始まる。旅を通じてぎこちない二人の間に徐々に生まれる絆。だが、祖父と将の父親には、経営者と跡継ぎとしての確執があった。
100年企業の祖父、父、子はぶつかり合いながらも会社とかぞくのために奮闘する。
果たして三人が見つけた会社とかぞくのカタチとは……。
商いの町・大阪に実在する建築金物卸商『マツ六株式会社』を舞台に繰り広げられる、親子三世代の物語。
【書籍情報】
書 名:『かぞくの南京錠』
著 者:竹内 清人(タケウチ キヨト)
発売日:2021年10月19日
定 価:1,760円(1,600円+税)
体 裁:四六版・上製/286ページ
ISBN :978-4-344-93110-7
【目次】
プロローグ
第1章 戸車
第2章 げんこ
第3章 塩ビ管
第4章 マツ六の南京錠
エピローグ
あとがき対談
【著者プロフィール】
竹内 清人(タケウチ キヨト)
1968年、神奈川県出身。1991年日本映画学校(現・日本映画大学)を卒業後、映画宣伝業務に携わる。2005年、映画『戦国自衛隊1549』で脚本家デビュー。
主な脚本作品は、TV『ウルトラマンマックス』、映画『エクスマキナ -APPLESEED SAGA-』、『ギャルバサラ 戦国時代は圏外です』、『SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK(キャプテン・ハーロック)』(福井晴敏氏と共同脚本)、『劇場版びったれ!!!』。日本シナリオ作家協会所属。また、作家としても活動し、『たばかり稼業の六悪人(「踊る六悪人」改題)』(ポプラ社)、『キャプテン・ハーロック』『小説 機動戦士ガンダムNT』(KADOKAWA)、『エクスマキナ』『GOEMON』『母なる証明(ポン・ジュノ監督作品のノベライズ)』(幻冬舎)、『風流時圭男』(幻冬舎メディアコンサルティング)などがある。映画ライターとして、コラムやインタビューなども手掛ける。
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000245535&id=bodyimage1】
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