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2021年7月、おいしさの感覚を表現する言葉に関する調査報告書『シズルワード おいしいを感じる言葉』を発売しました。その一部をご紹介します。
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おいしさの感覚を表現する言葉を私たちは”シズルワード”と言い、長い間調査してきました。
調査した言葉は、味覚系、食感系、情報系の3表現に分けられます。1つ目は味覚や嗅覚に関する味覚系、2つ目は触覚や聴覚に関わる食感系、3つ目は感覚ではなく食材や調理・製造に関わる知識や流儀を表す情報系です。
ここでは、2006年から2021年まで、15年間調査を続けてきた187の言葉についての調査結果の大きなポイントをご紹介します。
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3表現のトップは「うま味のある」で、2位は「ジューシー」です。
3位は「コクのある」で5位は「濃厚な」ですが、1位「うま味のある」を含めて、トップ5のうちの3つは味覚系の言葉です。
2位の「ジューシー」は肉汁感を中心とした表現で、味覚系ではなく食感系にしています。食感系には4位「もちもち」6位「もっちり」8位「とろける」9位「サクサク」があり、トップ10のうちの5つを食感系の言葉が占めています。
TOP10に入った情報系のシズルワードは7位「贅沢な」と10位「揚げたて」の2つだけですが、11位には情報系の「絶品」があります。
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この調査を始めたのは2003年、ほぼ毎年調査を行ってきました。ここでは2006年から2021年までの15年間の長期的な変化を、上位20位のランキングにみることにします。
15年前の2006年、そして10年前の2011年、この時期の3表現合わせてのトップ1は「コクのある」でした。「コクのある」が最大のシズルワードだったのです。
ところが、2016年には「うま味のある」が「コクのある」を抜いてトップになり、2021年の今年もトップを維持しています。味覚系のシズルワードは「コクのある」から「うま味のある」に変化したのです。
味覚系のもうひとつの大きな変化は「濃厚な」です。「濃厚な」は2006年は29位でしたが、2011年は7位、2016年は「コクのある」を抜いて4位になります。大きく順位アップしてきた「濃厚な」ですが、2021年は5位とわずかに順位を落としています。
味覚系で大きく順位アップしてきた言葉に「やみつきになる」があります。
食感系は「ジューシー」の上位は変わりませんが、「もちもち」は2011年をピークに少し順位を落とし、代わって「もっちり」が順位を上げています。「もちもち」から「もっちり」へ、同じ”もち”系の中でおいしさ表現という交代が進んでいます。
情報系では「贅沢な」「絶品」がここ10年で大きく順位アップしています。逆に、順位ダウンしているのは「焼きたて」「新鮮な」です。こうした変化は、”調理したて”や素材の”鮮度”よりも、”贅沢”や”絶品”という表現が合うおいしさを求められていることの現れと考えることができます。
ランキングの上位からシズルワードの変化を紹介しました。ランキングが下がると、食感系の「ふわとろ」のアップがとまり、「ザクザク」がアップしているなどの変化をみることができます。
シズルワードは変化しています。それは、イマを生きる日本語を使う人たちのおいしさの感覚の嗜好の変化を表し、食べ物や飲み物の変化を映し出しているのです。
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以上、調査報告書から、内容の一部をご紹介しました。
調査報告書のもう少し詳しいご案内と購入方法は
こちらでみることができます。
http://bmft.co.jp/publication/reports/sizzleword2021/
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