台湾、台北、2020年12月2日 - 産業用通信およびネットワーキングのリーダーであるMoxaは、Xilinx, Inc.(以下、ザイリンクス)と協力し、タイムセンシティブ・ネットワーキング(TSN)テクノロジーの開発を加速させることを本日発表しました。今後両社は、産業オートメーションおよびマス・カスタマイゼーションに向けた、真に統合された産業用ネットワークの実現を目指します。このコラボレーションにより、TSNシステムのさまざまなレベルにおいて、ネットワークの柔軟性と相互運用性の強化が期待されます。

TSNは産業オートメーションの新しいパラダイムと考えられており、標準イーサネットに時間確定性(deterministic)かつタイムクリティカルな機能を導入します。これによって、統合化された大規模な産業用ネットワークにおいて、重要なデータを適切な場所に適切なタイミングで配信することを可能にします。今後両社では、保証されたサービス品質と時間確定性および低遅延条件を備えた統合イーサネット・インフラストラクチャに関するデモンストレーションを行い、コラボレーションの成果を披露する予定です。

TSNテクノロジーは、半導体、自動車製造、機械、食品および飲料、化学、発電といった、さまざまな業界の幅広いアプリケーションにおいて非常に魅力的な機能です。しかしながら、各TSNアプリケーションには固有の要件があるため、TSN規格とアプリケーション固有のTSNシステムとの間には、かなりのギャップがあります。この課題を克服するためMoxaとザイリンクスは、互いの分野を補完し合う業界リーダーとして、優れたリアルタイム制御と通信技術を駆使し、多様なTSNアプリケーション要件とTSN規格との間にあるギャップを埋めていく考えです。今後両社では、コラボレーションによってTSNを進化させ、産業オートメーションに向けた最先端のプラットフォームとインフラストラクチャを創造します。

Moxaのネットワーキング部門で副ゼネラルマネージャーを務めるZico Leeは、次のように述べています。「Moxaは、TSN規格の開発に携わったパイオニアの1社です。私たちは、各業界リーダーたちとの緊密なコラボレーションを通じ、30年以上培ってきたOT専門技術を、革新的な産業用接続技術とソリューションの構築に提供してきました。今後Moxaはザイリンクスとの緊密なコラボレーションによって、ブリッジ・ソリューションとエンドポイント間の相互運用性を強化し、TSNテクノロジーを産業オートメーションの最前線に押し上げ、制御用および遅延に敏感な産業用アプリケーションにおいて日々変化するお客様のニーズに対応してまいります。私たちは、TSNエコシステムの開発加速に向け、大きなビジョンを実現することに喜びを感じています。」

TSN規格は他の業界標準と同様に進化を続けているため、専用チップセットを用いた多くのTSN実装では、今後のお客様のニーズに対応できる機能が限られます。これに対してザイリンクスのFPGAは、進み続ける進化によってもたらされる柔軟性の問題を解決するのに理想的です。高性能で優れた適応性を備えるザイリンクスのFPGAと、MoxaのTSNブリッジ・ソリューションの組み合わせることで、大幅な拡張性と再構成可能性が実現し、進化するTSN規格と今後のアプリケーションの拡張におけるお客様のニーズに応えることができます。

ザイリンクスのインダストリアル、ビジョン、ヘルスケア&サイエンス担当ディレクターであるChetan Khona氏は、次のように述べています。「MoxaのTSN-G5000シリーズ・ブリッジ・ソリューションは、インダストリー4.0の実現に向けたマイルストーンです。ザイリンクスは、高い拡張性を備えた組込み型産業用IoTプラットフォームのリーダーであり、タイムセンシティブ・ネットワーキングが、統合型ファクトリー・ネットワークにおいて誰もが認める規格になると確信しています。Moxaは、信頼性の高いスイッチングと時間確定性トランスポート、ユーザーフレンドリーなインターフェース、およびセキュリティを組み合わせ、工場内アプリケーションに向けた柔軟で管理しやすい製品を確立した最初の企業の1つです。これを可能にしたのが、ザイリンクスのZynq UltraScale+ MPSoC製品ファミリーであることを誇りに思っており、今後Moxaとのコラボレーションを拡大できることを楽しみにしています。」

Moxaとザイリンクスは、産業用インターネット(IIoT)の標準を定義する中国の政府機関・中国情報通信研究院(CAICT)において、TSNの共同デモンストレーションを披露する予定です。中国では、産業用インターネットが国の「新しいインフラストラクチャ」構築における重要分野と捉えられており、TSNは特に先駆的なテクノロジーと見なされています。CAICTでのデモンストレーションには、Moxaやザイリンクスを含む多くの関連業界リーダーが集められ、次世代の産業用インターネットが紹介されます。

同デモンストレーションにおいて両社は、複数のTSN-G5000シリーズ・スイッチと、ザイリンクスのFPGA搭載Avnet Ultrazed PCIeキャリアカードを備えたMoxaのブリッジ・ソリューションを用いて、マシンツーマシン・リアルタイム通信における真に統合されたイーサネット・インフラストラクチャを実演します。この共同デモンストレーションでは、TSNがどのようにしてネットワーク・トラフィックに優先順位を付けるか、混雑したネットワークでも厳密に同期されたデータのストリームを時間どおりに配信するか、に焦点を当てて紹介します。またこのシナリオでは、TSNに基づく相互運用可能かつ調和のとれた環境において、Moxaとザイリンクスによる共同の取り組みが、プラグ&プロデュースによる製造や将来にわたって有効な機能をいかに促進するのかについても示されます。



Moxaについて
Moxaは、産業用IoT(Industrial Internet of Things, IIoT)を実現可能にするエッジコネクティビティ、産業用コンピューティング、ネットワーク・インフラ・ソリューションのリーディングプロバイダです。業界における30年以上の経験から、全世界中にて6,500万以上ものデバイスを接続し、80ヶ国以上のお客様へのサービスネットワークを持ちます。産業用通信インフラに信頼性の高いネットワークと誠実なサービスを提供することで持続的なビジネス価値をお届けします。Moxa製品に関する情報は、Moxa企業サイト(japan.moxa.com/)をご参照ください。

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情報提供元: Dream News
記事名:「 Moxa、ザイリンクスと協力し、インダストリー4.0に向けたタイムセンシティブ・ネットワーキング・テクノロジーの開発を加速