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株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のリネンサプライ関連市場の調査を実施し、需要分野別の市場動向、参入企業動向、将来展望を明らかにいたしました。
1.市場概況
リネンサプライとは、ホテルなどの宿泊施設や病院、レストラン・飲食店・アミューズメント施設などの店舗、企業や工場等にリネン類をレンタルするサービスである。
2019年度の国内リネンサプライ市場規模(事業者売上高ベース)は、前年度比100.1%の5,182億77百万円と、ほぼ横ばいながら3年連続でプラス成長を維持した。リネンサプライ市場は、訪日外国人客数増によるホテルの稼働状況や新たなホテル建設などのホテルリネン需要の拡大を背景として、2015年度に底を打ち回復してきた。2020年1月~3月期については新型コロナウイルスの影響が出始めたものの、2019年度はほぼ横這いで推移した。
2.注目トピック~新型コロナウイルス感染拡大による影響で、各需要分野とも落ち込みが深刻に
回復傾向にあると言われたリネンサプライ市場であるが、新型コロナウイルスの世界レベルでの感染拡大により、2020年度以降は一転して厳しい市況になるとみられる。
リネンサプライ市場を需要分野別に見ると、2019年度はホテルリネン、病院リネン、産業リネンでプラス成長を遂げた一方で、それ以外の分野では厳しい状況が続いていた。2020年度についてはほぼ全ての需要分野で、前年度を下回る可能性が高い。
3.将来展望
2020年度の国内リネンサプライ市場規模(事業者売上高ベース)は、前年度比69.1%の3,582億41百万円まで落ち込み、非常に厳しい状況になると予測する。特に、これまで市場を牽引してきたホテルリネン、フィットネスクラブやエステサロン向けのサービスリネンの需要は半減するとともに、レストランや飲食店向けのフードリネン、鉄道や航空機、船舶向けの交通リネンもそれに近い落ち込みになると予測する。
2020年度は新型コロナウイルスの影響を大きく受けているが、2021年度以降については収束に向かうことが期待される。しかし、「(これまでの生活のような)元には戻らない」という意見や見方が圧倒的に多く、リネンサプライ業界も状況が一変してしまっており、まだ先が見えない状況にある。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
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調査要綱
1.調査期間: 2020年3月~6月
2.調査対象: 国内有力リネンサプライヤー、リネン品及びリネンサプライ用機器卸・メーカー等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、eメール・電話による取材、郵送アンケート調査、ならびに文献調査併用
4.発刊日:2020年06月29日
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