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平均寿命の上昇や高齢化社会の進行、慢性疾患や生活習慣病の発生率の上昇によって、医療コスト削減を目的に政府や医療機関によるジェネリック医薬品の利用拡大が進んでいます。主要な医薬品の特許切れや、研究開発パイプライン上の有望なバイオシミラー医薬品もまた、ジェネリック医薬品市場の成長につながると予測されています。フロスト&サリバンの分析「ジェネリック医薬品のグローバル市場分析」によると、ジェネリック医薬品の世界市場は、2015年から2020年にかけて年平均成長率(CAGR) 11%で成長し、同市場規模は2015年の3,308億7,000万米ドルから2020年末までには5,573億7,000万米ドルに成長する予測です。(※本調査分析におけるジェネリック医薬品は、ジェネリック医薬品(後発医薬品)及びバイオシミラー医薬品を対象としています。)
米国のジェネリック医薬品市場は、その高い利益幅や、知的所有権の強固な規定、需要に応じて決定される医薬品の価格水準や、医師によるジェネリック薬の処方などの側面に基づいて、世界的にもジェネリック医薬品の最大市場と今後もなる見込みです。一方で、バイオシミラー医薬品の導入が他国よりも進んでいる欧州が、今後ジェネリック薬の世界市場の形勢に変化をもたらすことも予想されます。
「次の大きな市場機会は、インドや中国といった新興市場に存在します。安価な労働力や低コストの製造手法、スキルを兼ね備えた人材や、安定したインフラは魅力であり、先進国の企業にとってジェネリック薬の主要な輸入先となっています」と、フロスト&サリバンのトランスフォーメーショナル・ヘルスケア部門アナリストのサンジーヴ・クマールは述べます。中国における経済成長や医療制度改革は同国でのビジネス機会を提供する一方で、インドはジェネリック薬の製造及び消費の主要な市場となっています。インドは国内で製造されるジェネリック薬の40%以上を毎年米国に輸出するという目標を掲げています。インドのジェネリック薬市場はブランドジェネリック医薬品が圧倒的なシェアを占めており、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)が達成されれば、より高い需要を見せることが期待されます。
「その一方で、グローバル市場で高まる競争や、価格引き下げへの圧力や規制強化、医療従事者や患者がジェネリックよりもブランド医薬品を好む傾向が、ジェネリック薬の市場参加者にとって主要な課題となるでしょう。主要な医薬品の特許切れやジェネリック薬の利用拡大は薬価を引き下げ、スペシャリティ医薬品への投資拡大も進むことになるでしょう。イノベーションや技術を用いて、ジェネリック薬に付加価値をもたらすことも可能です。」と、クマールは述べます。
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