- 週間ランキング
株式会社スーパーウェブが運営する中学受験の情報ポータルサイト「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」(http://www.e-juken.jp/)では、同サイトの主任相談員でありカリスマ家庭教師の西村則康氏に2016年の首都圏中学入試(東京都・神奈川県・千葉県)の総括を伺いました。
■2020年の大学入試改革を意識し、大学附属校の倍率が激化
受験者の総数を見ると、昨年に比べ今年は約4000人減少しました。しかし、これは少子化の影響で子どもの総数が減っていることによるもので、受験する子どもの割合には変動がなく、例年通りの厳しい入試だったといえます。
そんな中、大学附属校の出願者数が例年よりも大幅に増え、中央は倍率6.0倍(昨年は5.4倍)、法政は9.1倍(同:8.3倍)、立教は6.7倍(同:6.2倍 帰国生除く)となり、連動するように中堅進学校の受験者数には減少傾向が見られました。
「2020年からの大学入試制度改革が、中学受験にも影響を与えました。4年後から大学入試が変わることはわかっていても、その具体的な方針は発表されていません。それを不安視して、大学進学が保証されている付属校へと受験生が流れたようです」(西村氏)
■理科の入試問題で、アクティブ・ラーニングを意識した変化
特に上位校では、例年のように特徴ある入試問題が出題されており、そこには“こういう子を育てたい”という学校の意思が表れています。2016年の中学入試では、理科の問題に変化がありました。開成や筑駒では会話文による問題が登場、桜蔭では実験結果に基づいて答えを導く問題が出ました。
「文部科学省が推奨するアクティブ・ラーニングを意識した問題は、これまでも多くの上位私立中学で出題されていましたが、よりその傾向が強まりました。将来的に医学部や東大理Iに進学できるような理系女子を求める学校が増えており、女子校の中には理科は難易度が上がったところが多くあります」(西村氏)
■男子校と女子校が求める能力の違いは、算数・社会に現れる
算数と社会で、男子校と女子校で出題される問題に違いが見られます。算数では、女子校は時間内に多くの設問を解くなどの処理能力の高さが求められますが、男子校では、処理能力に加えて思考力も要求されます。(下図参照)
また、社会でも男子校と女子校では、問題傾向が異なります。
「社会では、世界情勢について問う問題が頻出しますが、女子校ではそれについて知識があるかを問う正誤選択の問題が出されるのに対し、男子校ではそれについてどう思うかを記述させる問題が出題されるという傾向があります。」
学校や塾での勉強はもちろん、日ごろから知的好奇心を持って自ら学んでいるかどうかが、中学受験の合否のカギを握ると言えそうです。
■西村則康プロフィール
プロ家庭教師集団「名門指導会」代表。「かしこい塾の使い方」主任相談員。これまで35年以上、難関中学・高校受験生の指導に携わってきた、御三家、灘などの最難関中学合格率No.1の家庭教師。3000人の合格をサポートしてきた実績があり、塾の使い方を指導する「塾ソムリエ」でもある。テレビや教育雑誌、新聞でも積極的に情報発信を行っており、保護者の悩みに誠実に回答する姿勢から熱い支持を集めている。著書に『中学受験は算数で決まる!』(青春出版社)ほか多数。
■中学受験の情報ポータルサイト「かしこい塾の使い方」
お子さんが中学受験を目指して大手進学塾に通っているものの、なかなか成績が伸びないことに悩む親御さんに向けて、塾の使い方をガイドとして誕生したサイト。中学受験のテクニック、正しい知識、ぐんぐん成績を伸ばすための情報を提供している。
(URL)http://www.e-juken.jp/
株式会社スーパーウェブでは、今後も定期的に中学受験に役立つ最新情報を発信していく予定です。
【お問い合わせ先】
株式会社スーパーウェブ PR事業部 担当:出雲 /藤田
Tel:03-5410-1900 Fax:03-5410-1901 Mail:idumo@superweb.co.jp