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京都--(BUSINESS WIRE)--#Automotive--(ビジネスワイヤ) --株式会社村田製作所(東京:6981)(以下、「当社」)は、自動車用のC-V2X※1通信(5.9GHz帯)のノイズ対策に対応した、世界で初めて※2のチップフェライトビーズ「BLM15VMシリーズ」(以下、「当製品」)を商品化しました。当製品は2025年7月より量産を開始する予定です。
近年、自動車市場において高周波無線通信の利用が増加しています。現在はコンテンツ配信などの利用が中心ですが、今後は自動運転やV2X※3を含むADAS(先進運転支援システム)ならびにセーフティ用途への展開が予想され、機器の誤動作を回避するために高周波通信時の感度改善やノイズ対策への取り組みの重要性が増しています。
従来、GHz帯の高周波ノイズ対策に用いられる高周波インダクタは、高インピーダンスの周波数帯域が狭いため、ノイズの周波数帯域と一致するインダクタを選択する必要がありました。そこで当社は、長年のノイズ対策部品開発で培った独自の材料技術ならびに構造設計の最適化により高インピーダンスの周波数帯域が広い当製品を開発しました。これにより、対応できるノイズの周波数帯域も広くなり、当製品のみで容易にノイズ対策を行うことができます。
自動運転の基幹となる高周波通信をエラーなく実現することで、C-V2X(5.9GHz帯)や道路交通情報などのDSRC※4機(5.8GHz帯)における受信感度を大きく改善し、制御システムの安定動作に貢献します。
また、無線LANの通信規格であるWi-Fi 6E、Wi-Fi 7でも6GHz帯を使用するため、当製品は民生用の通信機器における感度改善やノイズ対策にもご使用いただけます。当社は、今後も市場ニーズに対応したラインアップ拡充に努めてまいります。
主な特長
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主な用途
C-V2X通信およびDSRC通信をはじめとしたV2X通信
注釈
※1 C-V2X(Cellular-V2X):第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって2016年に標準化されたV2Xアプリケーション向けの通信方式。携帯電話での通信技術が基となっており現在はLTE-V2Xが使われている。
※2 当社調べ。Sub6帯を含む高周波での高インピーダンスに対応し、C-V2Xで高周波通信の妨害となるノイズを除去する製品としては世界初。2024年11月25日時点
※3 V2X(Vehicle to Everything):自動車と自動車(V2V: Vehicle to Vehicle)や自動車と道路標識や信号機などのインフラ(V2I: Vehicle to Infrastructure)を無線通信でつなぎ、情報を共有するシステムの総称。自動運転に向けた周辺情報共有の要となるため、搭載の義務化が検討されている。
※4 DSRC(Dedicated Short Range Communications):狭域通信のこと。現在はIEEE 802.11標準を基に作成されたIEEE 802.11pが標準化されており、道路交通情報などの制御システムとしてV2X通信に使用されている。
※5 AEC-Q200:AEC (Automotive Electronics Council、車載電子部品評議会)が策定している規格のひとつ。
製品サイト
当製品の詳細は「BLM15VM150BH1」をご覧ください。
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村田製作所について
村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。
株式会社村田製作所
広報部 坪井 啓祐
prsec_mmc@murata.com