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フクダ電子の創業家二代目である福田孝太郎会長(以下「福田会長」)は、40年間近くにわたって代表取締役の地位にあり、会社を私物化して自らの利益を確保してきました。その一方で、フクダ電子の従業員や少数株主など、他のステークホルダーの利益はないがしろにされています。
これまでに、弊社は株主としての懸念をフクダ電子の担当者に対して伝え、これを福田会長本人や福田会長を監督すべき立場にある社外取締役に伝えるべく面談の要請も繰り返し行ってきました。しかし、フクダ電子は、弊社の指摘に正面から答えることなく、これらの方々との面談にも一切応じていただけませんでした。そのため、弊社は、福田会長らに対しフクダ電子に与えた損害約540億円を賠償することを求める株主代表訴訟を提起するに至りました。
本訴訟において弊社が主張する福田会長らによる違法行為は次の3点です。
1. 恣意的な高額報酬支払
2. 創業家所有企業を通じた不正な利益移転
3. 社会貢献活動を口実とした創業家財団への株式割当て
本訴訟で弊社が勝訴した場合、裁判所の認める損害賠償金はフクダ電子に対して支払われることになります。弊社は、不当に流出した利益がフクダ電子に返還されることで、フクダ電子が従業員の待遇改善やその他の企業価値向上策に資金を向けられることを望んでいます。弊社は、本訴訟によって福田会長らによる不正行為を是正し、従業員や少数株主などのステークホルダーを守ることが、投資家としての我々の責務であると考えています。
弊社の最高投資責任者であるトビー・ローズのコメントは次のとおりです。
「フクダ電子は日本の医療現場を支えるとても重要な会社です。近年、コロナ禍を経て、社員の努力によって業績は向上しています。しかし、残念ながら、福田会長による会社の私物化が、会社の価値を棄損しています。私たちは、フクダ電子が、社員の努力を市場の信頼に変える、そういうガバナンスを導入してほしいと心から願っています。」
弊社は、フクダ電子のガバナンスを改善するために、関係するステークホルダーが協力して声を上げること期待しています。ご意見等のある方は、contact@kanamecapital.comまでご連絡を歓迎いたします。
カナメ・キャピタルについて
カナメ・キャピタルは、米国ボストンを拠点として日本の上場株式への長期的な投資を専門に手掛ける投資運用会社です。カナメ・キャピタルは、「不言実行」をスローガンに掲げ、企業が単なる説明に終始するのではなく、企業価値向上策を着実に実行することを求めています。カナメ・キャピタルは、投資先との対話を通じて潜在的な企業価値の実現を促すことを目指しており、投資先との対立を望むものではありません。カナメ・キャピタルは、金融庁の策定する「責任ある機関投資家の諸原則」(日本版スチュワードシップ・コード)の受入れも表明し、この原則に従って投資活動をしています。
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