• 欧州が2年連続で最も安い地域にランクイン


  • ビジネスのスピードが最も速い地域は北米


  • 法務サービスの成長とデジタル化の拡大により、グローバルコストの平均は4%減少


  • 管理業務に要する世界の平均時間は、世界各地で技術導入の格差が拡大したことにより、48%増加


  • 全体では、マレーシア、オーストラリア、シンガポールが世界の上位に

ロンドン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --デジタル化の推進が世界各地で異なるスピードで進み、世界的に格差が拡大する中で、多国籍企業が最も安価に事業体管理を行える地域は、今年も欧州が首位を維持しました。




エンティティ・ポートフォリオ・マネジメント(EPM)のリーダーであるMercator®by Citco(メルカトル・バイ・シトコ)が年次報告書Mercator Entity Management Report 2023(2023年メルカトル事業体管理報告書)でまとめたデータによると、多国籍企業が事業体関連業務を完了するために必要なコストは、2023年は世界平均で合計4%減少することが明らかになりました。


一部の地域では、デジタルツールの利用が増加してコスト効率が向上し、 事業体管理のプロセスが容易になりました。また、法務・秘書サポート部門の成長も、さまざまなプロバイダーのコスト削減の成功に寄与しました。


欧州は、EUのデジタル化に関する指令の進行と、競争の激しい法務サービス市場に後押しされ、2年連続で多国籍企業にとって最も低コストな地域となりました。


欧州と比較すると、中東・アフリカ(MEA)および中南米(LATAM)は最もコストが高く、これらの地域内の多くの法域では、いまだにウェットインクによる署名が必要で、外国文書の公証、翻訳、合法化には複数のステップを要します。


このデータは、メルカトルのEPMテクノロジープラットフォーム、Entica®から直接入手したもので、北米が電子署名と電子ファイリングの普及の恩恵を受け、タスク完了までの平均時間が2023年は14%短縮される最速の地域であることも示しています。


しかし、他のすべての地域では、業務に要する時間は増加したか、または目立った変化が見られておらず、デジタル化を受け入れている法域と、依然として伝統的な合法化手法、物理的な文書提出や直接の面談に頼っている法域との間で効率性の格差が広がっています。これはアジア太平洋地域(APAC)において顕著であり、多国籍企業にとって最も効率的なプロセスが存在すると同時に、最も複雑なプロセスも存在しています。この格差により、世界の平均業務所要時間は48%増加しています。


個々の法域ごとのランキングでは、事業体管理にかかる総合的なコストと時間に基づくと、2023年に事業体を設立する場所として、マレーシアが総合的に最も好ましい場所として浮上し、シンガポールとオーストラリアがこれに続きました。対照的に、台湾、ベトナム、ノルウェーは最も下位にランクされました。


メルカトルの責任者のKariem Abdellatifは次のように述べています:


「全体として、多国籍企業がグローバルな事業体ポートフォリオを管理・維持する方法に革命をもたらすデジタル化の推進が引き続き見られます。2023年は、プロセスを合理化し、効率性を高めるためにデジタルツールを採用する法域が世界的に増えたことが明らかになりました。」


「しかし、シンガポール、英国、米国など、合理化された技術主導のソリューションを提供するグローバル金融センターと、依然として伝統的な対面プロセスに依存している法域との間の格差が拡大していることがますます明白になってきています。これらの法域では、複雑さが増すことで社内チームに管理上の負担がかかるだけでなく、多国籍企業にとっては時間とコストがかかることになります。」


「もちろん、この報告書の目的は、多国籍企業に対してどこに事業体や子会社を設けるべきかを助言することではありません。それは明らかに個々の企業が必要性に応じて決定することです。そうではなく、事業体ポートフォリオを支える活動を完了するために必要な相対的なコストと時間の予想や事前情報を提供することが目的です。」


報告書の全文は、こちらで閲覧いただけます:https://mercator.net/mem-report-2023/


2023年メルカトル事業体管理報告書は、メルカトルのエンティティー・ポートフォリオ・マネジメント・シリーズの一部であり、実世界のデータに基づいて、世界的な事業体ポートフォリオの管理に必要なコストと時間についての直接的な理解を提供します。


– 以上 –


編集担当者への申し送り事項:


本報告書のベースとなる統計は、2022年10月から2023年11月までの期間をカバーし、顧客のために実施されたすべての活動を個別に記録する、Mercator®by Citco(メルカトル・バイ・シトコ)独自のEPMテクノロジープラットフォームであるEntica®から直接抽出されたものです。


データは、180以上の国・地域と20種類の企業の秘書業務をカバーしています。また、データは、世界のあらゆる主要な事業セクターにおよび、時価総額では3兆4100億ドルに相当し、かつ純粋に多国籍企業の業務に関連するものとなっています。


Mercator® by Citco(メルカトル・バイ・シトコ)について


エンティティ・ポートフォリオ・マネジメント(EPM)のパイオニアであるメルカトル・バイ・シトコは、お客様と永続的なパートナーシップを築き、個々のニーズを理解し、明確な監視レイヤーを通じて容易性、効率性、可視性の向上を提供します。メルカトルのEPMに関する比類なき知識と独自技術Entica®は、企業の事業体ポートフォリオの見方と管理方法を進化させ、ますます複雑化する規制環境をナビゲートします。


シトコグループの一員として、メルカトルはガバナンス・サービス・チームと緊密に連携しています。ガバナンス・サービス・チームは、BPO会計、共通報告基準、ディレクターシップ、給与計算サービスなどを提供するカスタムメイドの専門サービスです。メルカトルのデータインサイトが提供する透明性とガバナンス・サービスの先見的な専門知識を組み合わせることで、シトコは多国籍企業のあらゆる事業体管理のニーズをサポートすることができます。


シトコ・グループ・オブ・カンパニーズ(シトコ)について


シトコ・グループ・オブ・カンパニーズ(シトコ)は、世界の独立系企業のネットワークです。各企業は、世界のオルタナティブ投資業界に資産管理ソリューションを提供するトップ企業です。1兆8000億ドルを超える管理資産と、36カ国に配置された9800人のスタッフを擁するシトコは、イノベーションの独自文化と顧客主導型のソリューションを有し、40年以上にわたってシトコのクライアントから信頼されるパートナーとなってきました。


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情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 2023年、欧州が事業体管理で最も安価な地域に