約35カ国で事業を展開している起業家精神育成企業であるメアリー・ケイは、ほぼ60年にわたって女性に力を与え、女性の起業の願望をサポートしてきました。当社は、世界中でインパクト重視のパートナーシップを通じてチェンジメーカーと連携し、女性の経済的エンパワメントに対する障壁を取り除き、起業エコシステムへの女性の包摂を加速するサポートをしてきました。
女性の起業の価値の可能性と課題:
女性の経済的包摂の拡大は、家族の境遇を改善し、コミュニティーを強化し、社会の回復力を高めます。女性は収入の最大90%を家族や地域コミュニティーに再投資する傾向があることが、データにより示されています1。調査によると、女性が所有する企業は、景気の悪化から不釣り合いな影響を受ける一方で、強靱かつ機敏で持続可能であることも明らかになっています2。女性が所有する企業は革新を通じて危機に対応することがよくあり、気候変動や生物多様性の損失を含む最も緊急性の高い世界的課題に取り組んでいます。
女性の起業の乗数効果を示す証拠にもかかわらず、ビジネスを営む女性は世界中で、資本へのアクセス、専門教育、グローバル・バリューチェーンへの包摂、そして製品やサービスの市場へのアクセスに関する不平等から生じる障害に直面し続けています。このような障壁にさらに加わっているものが、不平等な法律です。「女性・ビジネス・法律2022」報告書では、約24億人の労働年齢の女性がいまだに男性と同じ経済的権利を享受していないことが明らかにされました3。
この課題があまりにも大きいために、「2022年世界ジェンダーギャップ」報告書では、経済参加および機会に関するジェンダーギャップを解消するためには、151年という驚くべき時間がかかることが示されています4。
女性が起業エコシステムから除外されることは、企業や投資家が巨大な投資機会を逃していることを意味します。例えば欧州では、調査によると、女性が得る投資資金は男性の半分であるにもかかわらず、女性経営の会社は1ドルの投資に対して2倍の収益を上げています5。
女性の生活を豊かにするという使命に沿って、メアリー・ケイとそのパートナーは女性の起業家精神を促進し、住んでいる場所を問わず、確立された女性起業家や起業家志望の女性をサポートすることに重点を置いています。
メアリー・ケイは、女性のエンパワメントとジェンダー平等が、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に不可欠な成功と促進の要因であることを認識しており、2021年に発表されたメアリー・ケイの10年間の持続可能性戦略「持続可能な明日に向けた今日の生活の充実化」は、強力なジェンダー平等のレンズと、主要なイニシアチブおよびパートナーシップを通じて2030年までに世界の500万人の女性に力を与えるという重要な取組みによって支えられています。女性の経済参加を促進することは、持続可能な成長に資するだけでなく、誰も取り残さないという持続可能な開発のための2030アジェンダの主要原則を確実にします。
メアリー・ケイのデボラ・ギビンズ最高執行責任者は、次のように述べています。「女性により女性のために創立された起業家精神育成企業としての当社の使命に触発され、私たちは女性に投資し、女性が経済だけでなく社会全体に対して、経済参加の最大限の利益を実現できるようにしなくてはならないと考えています。私たちは、現状を打破することを目指す主要なパートナーシップを通じて、女性起業家が直面する障壁に対処することにより、女性起業家の環境を変革しています。」
世界中で女性の起業家精神を促進するための注目すべき進行中のパートナーシップとして、以下が挙げられます。
- 中国でのSDGパイロット村プロジェクト - 女性に焦点を当てた貧困削減開発プロジェクト
- 農村部の女性の生活改善が貧困との戦いと持続可能な開発の達成の鍵であることを認識するUNDP中国とメアリー・ケイは、中国政府、公共セクター、NGOパートナーと協力して、2017年に中国雲南省外普拉でSDGパイロット村プロジェクトを開始しました6。この共同プロジェクトにより、コミュニティーの意思決定の場での女性のリーダーシップを高める活動に支えられ、社会的保護の提供とグリーン起業機会の創出を通じて、女性の起業に対する障壁が取り除かれました。
- このジェンダーに焦点を当てたプロジェクト(フェーズI:2017-2021)の結果:
- 村の地域貧困率が、2017年の28%から2020年には0%に低下しました。
- トレーニングと能力開発を通じて、貧困ライン以下の生活を送っていた60世帯と193人が2020年までに貧困を脱しました。
- 過半数が女性である210人の季節移動労働者と120人の長期移住労働者が、家に戻って仕事をしたり、自身の事業を始めたりして、子どもや家族と再会することができました。
- 607人の地元の女性が職を見つけて収入を増やし、その一部は村の委員会の委員や、地域のホスピタリティーや芸術分野の管理者としての役割を担い、コミュニティーのリーダーとなりました。
- 人々の1人当たりの収入が、2021年には1万4128人民元/2107ドルに増加しました。
- プロジェクトは、17個のSDGsのうち12個の目標を前進させました。
- WEエンパワー国連SDGチャレンジ - 女性社会起業家をサポート
- 女性起業家アクセラレーター
- 2019年に、6つの国連機関と協力して、メアリー・ケイは、女性起業家のために機能し、支えるエコシステムの構築を使命とする女性起業家アクセラレーター(WEA)を立ち上げました。
- WEAを構成する6つの国連機関は、国際労働機関(ILO)、国際貿易センター(ITC)、国際電気通信連合(ITU)、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、国連開発計画(UNDP)、国連女性機関です。
女性起業家アクセラレーターによる主要な成果には、以下が含まれます。
- メキシコとブラジルでの起業政策の開発
- 2020年から2021年にかけて、ILOは、WEAを支援するために、メキシコ市の商業および産業セクターに焦点を当てた女性の起業に影響を与える政策条件の女性起業家育成(WED)評価を実施し、公表しました。この評価には、女性起業家に対して存在する制度上のギャップに対処するための19個の実施可能な推奨事項が含まれていました。ブラジルでは、ILOはServiçio Nacional de Aprendizagem Industrial(SENAI)と協力して、一連のコミュニケーションと意識向上のキャンペーン、能力開発ワークショップ、イベントを通じて、女性の起業家精神育成を支持しました。
- 女性起業家エキスポの開催
- 2021年に、メアリー・ケイのサポートを受けて国連女性機関が主導した初の女性起業家エキスポが、女性起業家が投資を引きつける能力を向上させるために、欧州および中央アジア(ECA)地域全体でブートキャンプを開催しました。これは、2022年4月に開催されたインベスターズ・ピッチ・フィナーレにつながり、9カ国(トルコ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ジョージア、カザフスタン、コソボ、キルギス、北マケドニア、モルドバ、セルビア)の25人の女性起業家が、女性の起業家が事業を拡大する上で直面する最大の課題の1つである資本へのアクセスに対処するために、自身の初期段階の新興企業と事業計画を売り込みました。これらのピッチに続いて、投資家たちは女性起業家に資金支援、メンターシップ、ネットワーキングの機会を提供して、事業拡大をサポートしました。
- 今月、女性起業家アクセラレーターの一環としてメアリー・ケイのサポートを受け、プライスウォーターハウスクーパース、欧州復興開発銀行、ユルドゥズ・ホールディングとの提携の下、実際の会場で開催された第2回ライブ女性起業家エキスポが、女性起業家とビジネスパートナーを結集し、女性の起業家精神育成に向けた環境を前進させるための具体的な行動を動員し、前進させました。
- 起業家志望者と確立された起業家のためのビジネススキル開発
- ITCシートレーズがWEAを支援して開発した史上初の無料オンライン起業家認定プログラムが、2022年1月に開始されました。メアリー・ケイが支援するこの27モジュールのデジタル・カリキュラムは、起業プロセスの7つの主要な段階をカバーしています。英語、スペイン語、フランス語で提供され、間もなくアラビア語、ロシア語、中国語でも利用可能となるこのカリキュラムは、充実した200本の動画を含み、起業家志望者と確立された起業家に事業を設計して準備するスキルを教えることを目的としています。参加者は、起業文化の導入、ビジネスアイデアの開発、スタートアップの方法論の学習、ビジネスモデルの準備、ピッチの考案、資金源の特定、適切なパートナーと指導者の確保、チームの構築の方法を学びます。
- 2022年にITUは、デジタル経済の中で前進するために必要な質の高い学習モジュールへの無料のアクセスを女性と少女に提供することによりジェンダーのデジタル・スキルギャップに対処するプロジェクトを策定しました。2023年中に展開されるこのイニシアチブは、複数の言語に翻訳される予定です。メアリー・ケイのサポートを受けるこのプロジェクトには、起業家志望の女性と経験豊富な女性起業家に向けた一般的なデジタルスキル・トレーニング、繊維およびアパレル・セクターの女性起業家のためのデジタルスキル、テクノロジー分野の女性起業家のための経営スキルなどの17個のオンライン・モジュールが含まれています。これらの学習モジュールは、場所や事業の焦点を問わず、あらゆる女性起業家に幅広い専門的トレーニングをもたらします。
- 民間セクターをジェンダー対応調達(GRP)に関与させるためのグローバル・アドボカシー・ブリーフの発行
- 2022年に国連女性機関は、WEAを支持する「調達の戦略的価値:ジェンダー対応調達がビジネス上合理的である理由」と題されたアドボカシー・ブリーフを発表し、メアリー・ケイ最高執行責任者のデブ・ギビンズによる序文が掲載されました。ブリーフでは、女性と男性が平等な権利を持つ場合に、いかに経済により良い成長の機会がもたらされ、危機に対する強靭性が高まるかが強調されています。また、包摂的な成長と持続可能な開発を実現するために、民間セクターのサプライチェーンへの女性の参加を強化するメリットについて説得力のある証拠も提示しています。なぜ企業がGRPを採用するべきかに関する証拠基盤を築くために、374人のステークホルダーとの広範な協議が行われました。
- よりジェンダー包摂的なデジタル・エコシステムを構築するためのイノベーション・コンテストの立ち上げ
- メアリー・ケイのサポートを受け、ITUは来月、オープン・イノベーション・コンテストを開催します。ここでは、スタートアップ企業とスケールアップ企業のためのよりジェンダー包摂性の高いエコシステムを構築して、女性起業家がテクノロジー開発において直面する数多くの障壁に対処するために、専門家の審査員団が10件のデジタル最優良慣行とデジタル・ソリューションを選びます。受賞者は、デジタル・イノベーション・エコシステム・プログラムにアクセスして、能力開発と専門的なメンターシップを受けることができます。
メアリー・ケイについて
ガラスの天井を打ち破った女性の先駆者の一人として知られるメアリー・ケイ・アッシュは、1963年に1つの目標を掲げて自らの夢である化粧品会社を起業しました。その目標とは、女性の人生を豊かにすることです。彼女の夢は、約40カ国に数百万人の独立したセールス担当者を擁する数十億ドル規模の会社へと発展しました。起業家精神を開発する企業としてメアリー・ケイが力を入れている活動は、教育、メンターシップ、唱道活動、ネットワーキング、イノベーションを通じた女性の道程の支援です。メアリー・ケイは、美容の背後にある科学への投資と、最先端のスキンケア、カラー化粧品、栄養補助食品、フレグランスの製造に注力しています。当社は、持続可能な未来のために今の生活を豊かにし、卓越した事業運営の促進に努力する世界の組織と提携し、がん研究を支援し、ジェンダー平等を推進し、家庭内虐待の被害者を保護し、地域社会を美化し、子供たちが夢を追求するよう奨励することに、信念を持って取り組んでいます。詳細については、marykayglobal.com、フェイスブック、インスタグラム、リンクトインをご覧ください。ツイッターでのフォローもお願いします。
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1 Harvard Business Review. 2013. “The Global Rise of Female Entrepreneurs.”
2 BNP Paribas Wealth Management. 2020. “2020 Global Entrepreneur Report.” 2020年の報告書によると、女性起業家の54%が、収入以外ではカーボン・フットプリントの削減が投資の成功の最大の評価基準であると述べているが、男性ではその割合は41パーセントにとどまっている。
3 World Bank. 2022. “Women, Business and the Law 2022.”
4 World Economic Forum. 2022. “Global Gender Gap Report 2022.”
5 European Investment Bank. 2020. “Funding women entrepreneurs: How to empower growth.”
6 パートナーには、中国婦女発展基金会、中国国際経済技術交流中心、雲南省婦女連合会、永仁県政府が含まれる。
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