北京 & サンディエゴ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- バイオサイトジェン・ファーマシューティカルズ(北京)(以下、「バイオサイトジェン」)とトラコン・ファーマシューティカルズ(Nasdaq: TCON)は本日、米国食品医薬品局(FDA)が、前治療歴のない患者を含む肉腫患者を対象に、YH001をエンバフォリマブおよびドキソルビシンとの併用で検討する第1/2相臨床試験を開始するための新薬臨床試験開始届(IND)を承認したと共同発表しました。


本第1/2相試験では、肉腫のまれなサブタイプである胞巣状軟部肉腫および軟骨肉腫の患者に対するYH001+エンバフォリマブの投与の安全性と有効性を評価し、肉腫の一般的なサブタイプである平滑筋肉腫および脱分化型脂肪肉腫に対するYH001+エンバフォリマブ+ドキソルビシンの併用投与の安全性と有効性を評価する予定です。

バイオサイトジェンのVPでユーキュア・バイオファーマの最高経営責任者(CEO)兼最高医療責任者(CMO)のロン・チェン(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「YH001は、バイオサイトジェンの証拠に基づくin vivo薬効スクリーニングプラットフォームを用いて発見されたもので、先行する第1相臨床試験において、PD-1抗体との併用で良好な安全性プロファイルと有望な抗腫瘍活性を示しています。YH001は、検証済みのチェックポイントであるCTLA-4を標的とする抗体として、がん免疫療法において非常に重要な役割を果たすことが期待されています。当社は、YH001+エンバフォリマブ+ドキソルビシンの併用療法がFDAのIND承認を取得したことをうれしく思います。」

トラコンの最高経営責任者であるCharles Theuer(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「私たちは、当社のベストインクラスのCTLA-4抗体候補であるYH001と、世界で唯一承認を受けている皮下投与のチェックポイント阻害剤であるエンバフォリマブを含む3剤併用療法を、肉腫を対象に検討する試験の開始承認をFDAから取得できたことをうれしく思います。本試験に患者を組み入れ、肉腫治療の新たな選択肢を患者さんに提供できるものと期待しています。」

YH001について

YH001は、CTLA-4を標的とするIgG1抗体として、ユーキュア・バイオファーマの親会社であるバイオサイトジェンが発明したもので、トラコンにライセンスされました。YH001は、イピリムマブと比較して、in vitroで抗体依存性細胞傷害活性(ADCC)および補体依存性細胞傷害活性(CDC)の増強が確認されています。YH001は前臨床試験で、ヒト化トランスジェニックマウス腫瘍モデルで、単剤およびPD-(L)1抗体との併用にて、イピリムマブと比較して優れたT細胞活性化および優れた腫瘍増殖抑制作用を示しました。これらのモデルで、YH001の単剤投与により、腫瘍組織内において、抑制性T細胞は枯渇し、CD8+ T細胞は増加しました。YH001は、中国での第1相試験(NCT04699929)では単剤投与され、オーストラリアでの第1相試験(NCT04357756)ではPD-1抗体のトリパリマブと併用投与されました。

ユーキュア・バイオファーマについて

ユーキュア・バイオファーマは、バイオサイトジェンの完全所有子会社として、バイオサイトジェンの研究開発パイプラインのための臨床開発を行うという使命を担っています。ユーキュア・バイオファーマは、強力な臨床開発チームと豊富な臨床開発経験に依拠しながら、がんをはじめとする適応症に対する抗体薬療法に傾注しています。当社は、10種類以上の標的に対する製品パイプラインを確立しており、2つの製品が第2相多国籍臨床試験(MRCT)に、2つの製品が第1相段階にあります。詳細については、www.eucure.comをご覧ください。

バイオサイトジェンについて

バイオサイトジェン・ファーマシューティカルズ(北京)は、革新的な技術で画期的な抗体医薬の研究開発を推進する世界的なバイオテクノロジー企業です。バイオサイトジェンは、完全ヒトモノクローナル抗体および二重特異性抗体を開発するために当社が専有するRenMabTM/RenLite®マウスプラットフォームを使用し、当社のin vivo薬効スクリーニングプラットフォームおよび臨床開発の優れた専門力を統合し、医薬品開発プロセス全体を簡素化しています。バイオサイトジェンは、1000種類以上の標的に対して抗体を開発する大規模プロジェクトの「プロジェクト・インテグラム」を実施しており、さまざまな抗体医薬の製造に向け、世界中の数十のパートナー企業と継続的に連携しています。当社のパイプラインには、12種類の中核製品が含まれ、うち2つは第2相多国籍臨床試験、2つは第1相の段階にあります。バイオサイトジェンは、北京に本社を構え、江蘇省海門、上海、米国ボストンに支社を有しています。詳細情報については、www.biocytogen.com.cnをご覧ください。

トラコンについて

トラコンは、臨床段階のバイオ製薬企業として、コスト効率が高く、CROに依存しない製品開発プラットフォームを活用しながら、新規がん標的治療薬のパイプラインを推進し、他のライフサイエンス企業と提携しています。当社の臨床段階のパイプラインには、エンバフォリマブ(急速皮下注射により投与するPD-L1シングルドメイン抗体で、肉腫を対象としたピボタル試験ENVASARCで研究中)、YH001(ベストインクラスとなる可能性を持つCTLA-4抗体で、第1相開発の段階にある)、TRC102(肺がんを治療するための低分子治療薬候補で、第2相段階にある)、TJ004309(進行性固形がんの治療に向けて第1相の開発段階にあるCD73抗体)が含まれます。トラコンは、プロフィットシェア型またはレベニューシェア型のパートナーシップ、あるいはトラコンの製品開発プラットフォームのフランチャイズを通じ、より多くの企業との提携を積極的に追求しています。トラコンは、米国に臨床・商業能力を持たない企業や、CROに依存したくない企業にとって、解決策として役立つことができると考えています。トラコンおよびその製品パイプラインの詳細については、当社ウェブサイト(www.traconpharma.com)をご覧ください。

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情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 肉腫患者のフロントライン治療でCTLA-4抗体YH001とエンバフォリマブの併用を検討するINDを米国FDAが承認