エジプト、インド、タイ、コロンビアでの国家ロードマップおよび政府との対話が含まれるアクセラレーター・プログラム、2050年ネット・ゼロ世界的コミットメントのローカルフェーズが開始

  • 世界各国の大手セメント・コンクリートメーカーが、2050年までの脱炭素社会の実現に向けて、インド、タイ、エジプト、コロンビアでネット・ゼロ・アクセラレーターの第一弾を立ち上げる
  • 同アクセラレーターでは、地域的な要因を反映し、ネット・ゼロの目標達成のための最適なアプローチを特定および推進
  • これらの取り組みは、GCCAの2050年ネット・ゼロ世界ロードマップにおける国・地域別段階の開始を告げるもので、セメント・コンクリート業界が脱炭素化を達成するためには、地域ごとの活動や政策立案が重要であることを強調
  • アクセラレーター・プログラムの第一段階では、グローバル・サウス全域に焦点を当て、建築とインフラのニーズが最も高いとされる地域での脱炭素化の進展を支援
  • ドバイで開催されたUNFCCCのMENAクライメート・ウィーク・イベントで、アクセラレーター・イニシアチブを開始

アラブ首長国連邦ドバイ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- グローバルセメント・コンクリート協会(GCCA)は本日、ネット・ゼロ・アクセラレーター・イニシアチブを開始しました。これは、GCCAの2050年ネット・ゼロ世界産業ロードマップに沿って、各国のセメントおよびコンクリート産業の脱炭素化を支援するための取り組みです。



アクセラレーターの第一弾は、今年末にCOP27の開催国となるエジプトをはじめ、インド、タイ、コロンビアで開始される予定です。これらの国々を合わせると、世界のセメントおよびコンクリート生産量の約10%を占めることになります。人口増加、都市化の進展、気候の急激な変化に対応したより強靭なインフラやコミュニティーの必要性など、世界の多くの地域が直面している持続可能な開発に向けた課題を克服するためには、地域型で耐久性のある材料であるコンクリートが非常に重要な要素となっています。

世界的に見て、セメントとコンクリートの製造は、CO2排出量の約7%を占めています。2050年までにこの排出量をゼロにするという世界的な計画を達成するには、世界各地でCO2排出量の削減を加速させることが求められており、アクセラレーター・プログラムでは、対象国における脱炭素化のための障壁を特定し、主要なアクションを推奨していきます。これにはリサイクルの促進、化石燃料の代替としての廃棄物の利用、その他の循環型経済の実践など、即効性のある政策を政府に奨励したり、また、炭素の回収・利用・貯蔵技術など、今後数十年の間に排出を完全になくすことができるライトハウス・プロジェクトを特定したりすることも含まれます。

GCCA最高責任者のトマス・ギヨーは次のように述べています。「昨年、私たちの業界は、ネット・ゼロに関する画期的な世界的コミットメントを行いました。これは、グローバルなロードマップからローカルな行動の推進へと焦点を移す、論理的ステップなのです。」

「コンクリートは今後も数十年にわたり、世界で最も多く使用される建築材料であり続けるため、ネット・ゼロ目標の達成には政府と産業界のグローバルな協力が不可欠となります。私たちのネット・ゼロ・アクセラレーターは、多くの対象国が脱炭素化を進め、世界のロードマップに沿えるよう、協力と支援を提供します。これらの国々がより環境にやさしい技術を採用し、より持続可能な未来に向けて共に努力することを支援するアクセラレーター・プログラムの第一段階を開始できたことを誇りに思います。今後、世界中のより多くのパートナーがこの活動に参加するよう、呼びかけています。」

COP27 UNFCCCハイレベル・チャンピオンであるエジプトのMahmoud Mohieldin閣下は、次のように述べています。「貧困の緩和、清潔な水とエネルギーの必要性、安全で手頃な価格の住宅など、地球規模の主要課題を克服するために必要なインフラの多くは、まだ建設されていません。」

「セメントとコンクリートは、より健全でより強靭なゼロ・カーボンの世界を実現するために重要な役割を果たしていくでしょう。そのため、我々はすべての産業と国がより持続可能な未来を築くために、気候変動に対する野心を支援できるよう取り組んでおり、ネット・ゼロ・アクセラレーター・イニシアチブを支援し、発展途上国の脱炭素化目標の達成を支援できることを嬉しく思います。世界のCO2排出量の7~8%を占めるセクターの全面的かつ積極的な参加は、地球温暖化を『2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求する』という2015年のパリ気候変動協定の目標に貢献するために非常に重要です。」

アクセラレーター・プログラムは、3つの要素で構成されています。それは、i. 排出量予測、削減要因、政策ニーズ、業界のコミットメントを含むネット・ゼロ国家ロードマップ、ii. 大規模な炭素削減のための「ライトハウス」プロジェクトの特定と資金提供、iii. 移行を加速するための、各国政府との政策対話の実施です。

GCCAは、現地のセメント・コンクリート業界と提携し、政策立案者、設計者、建設部門と密接に連携して、調達や資源調達の課題を克服するとともに、環境にやさしい技術をより広く使用するためのビジネスケースを実証していく予定です。

アクセラレーターでは、昨年発表された際に重工業の脱炭素化に関する世界最大のコミットメントとなったGCCAの2050年ネット・ゼロ・ロードマップに、第1段階の国々のセメント・コンクリート業界を合致させるためのサポートを行っていきます。このロードマップは、地球温暖化を1.5℃に抑えるというパリ協定に沿って2050年までに完全に脱炭素化する目標に向けた道筋を示すものとなっています。現在から2030年までのロードマップの行動に沿って、コンクリート関連の排出量を25%削減することで、通常通りのシナリオと比較して、約50億トンの炭素が大気中に放出されることを防ぐことができます。

ライトハウス・プロジェクトおよび第2段階のアクセラレーターについては、今年後半に発表される予定です。

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編集者への注記:

GCCAについて:

2018年1月に発足したグローバルセメント・コンクリート協会(GCCA)は、持続可能な建設への業界の貢献を発展・強化することに取り組んでいます。GCCAは、業界団体のほか、建築家、技術者、革新者と協力し、建設のバリューチェーン全体で革新を促すことを目指しています。こうして当協会は、セメントとコンクリートの生産と使用における責任ある業界リーダーシップを示しながら、コンクリートのソリューションが世界の建設課題と持続可能な開発目標をいかに満たすことができるのかを実証しています。GCCAの本部は英国ロンドンにあります。当協会は、国や地域レベルの団体が行っている活動を補完し、支援しています。

GCCAは、さまざまな主要パートナーと連携しています。また、世界経済フォーラムと共同で、ミッション・ポッシブル・パートナーシップのConcrete Action for Climateを主導しています。また、GCCAはレース・トゥ・ゼロの公式アクセラレーターでもあります。

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Ed Coy
GCCA@BCW-global.com

 

情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 GCCA:セメント・コンクリート業界が、世界各地でネット・ゼロ・アクセラレーターを開始 - 「グローバル・サウス」にも注力