ワシントン & ブリュッセル--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 世界のエネルギーおよびインフラ分野の大手機関投資家のEIGと、大手エネルギー・インフラ企業のフラクシーズは本日、チリ最大の液化天然ガス(LNG)再ガス化ターミナルのGNLキンテロS.A.(キンテロ)の持分の80%をエナガス・チリSpAおよびOMERSインフラストラクチャーの関連企業から共同で取得すると発表しました。本取引の条件は開示されていません。


キンテロは、チリの脱炭素化戦略を支える重要なエネルギー・インフラ企業として燃料の橋渡しを行い、再生可能エネルギーの導入と石炭からの段階的脱却により経済成長の両立を実現しています。2009年に操業を開始したキンテロは、LNGの受入・搬出および貯蔵・再ガス化能力でチリ最大のターミナルです。当ターミナルは、キンテロ湾の戦略的立地を生かし、チリ中部の住宅、商業、工業、輸送、発電分野の多様な顧客に供給しています。当ターミナルは、チリのLNG再ガス化能力の75%を保有し、2021年には天然ガスの総輸入量(LNGとパイプライン輸入量)の67%がこの戦略的施設を通じてチリに到着しました。1日当たり1500万m3の再ガス化能力、33万4000m3のLNG貯蔵能力、1日当たり2500m3のトラック積載能力を持つこのターミナルは、チリのエネルギーの多様化と安全保障に貢献する信頼できる天然ガス供給元です。

チリは世界クラスの太陽光・風力資源を有し、世界の総エネルギー需要の4%に相当するRES能力を持っています。チリは、世界三大グリーン水素生産国の1つになることを目指しており、2040年までに200GWの再生可能エネルギーを導入し、グリーン水素を生産する計画を立てています。チリは既に、とりわけベルギーのアントワープ港とゼーブルージュ港、ドイツ、ロッテルダム港、韓国とグリーン水素の輸出促進に関するいくつかの協定を締結しています。

今回の取得は、EIGのチリ市場での存在感を基盤としています。当社は、チリでは100MWの太陽光発電(PV)プラントと110MWの集光型太陽熱発電(CSP)プラントを組み合わせた画期的な太陽光複合施設のセロ・ドミナドールを所有しています。PVプラントは2017年から稼働しており、CSPプラントは2021年4月にチリの電力網との同期に成功しました。EIGは、チリを拠点とするプロジェクト開発企業で独立系発電事業者のAME S.p.Aのパートナーでもあります。AMEは、チリ第5位の発電会社のヘネラドラ・メトロポリタナと、水素・e燃料分野のリーダーのHIFグローバルを共同所有しており、一連の商業規模のプロジェクトを開発中で、今後数年以内に建設を始める予定です。

フラクシーズにとって、この提携はエネルギー移行が政府の重要課題となっている中南米の他の国への足がかりを作るための前向きな投資です。豊富な太陽光・風力資源を有するチリは、世界で最も安価なグリーン水素の生産を目指しています。ベルギー水素輸入連合は、フラクシーズをパートナーとして、チリから欧州・ベルギーへのグリーン分子サプライチェーンの競争力と実現可能性を確認しました。

EIGのR・ブレア・トーマス会長兼最高経営責任者(CEO)は、次のように述べています。「私たちは、キンテロへの投資機会を得られて非常にうれしいです。キンテロは、サービスを提供する地域にとって重要で、魅力的な契約上のキャッシュフローを生み出す戦略的で高品質なインフラへの当社の注力に最適な企業です。私たちは、世界クラスの運営パートナーのフラクシーズと再び提携し、キンテロがチリのエネルギー需要や移行目標を信頼性の高いエネルギーでサポートするのを支えられてうれしく思います。キンテロの天然ガス・インフラに関する強力な存在感は、貯蔵、トラック積載、再ガス化などの関連・隣接分野での存在感の拡大や、キンテロが新興産業の国内リーダーとなる大きな可能性を秘めたグリーン水素の生産能力の開発にとって魅力的な出発点となっています。」

フラクシーズのマネジングディレクター兼最高経営責任者(CEO)のパスカル・デ・バックは、次のように述べています。「欧州に3つのLNGターミナルを持ち、欧州域外への投資と、新たなエネルギーキャリアの輸送企業となることへの野心を持つ当社にとって、キンテロは低炭素化の未来を見据えた当社の成長戦略に最適です。当社は、業界専門知識を世界中に配置・拡大したいと考えており、世界有数のエネルギー・インフラ投資会社として、既にチリのエネルギー移行プロジェクトに深く関与しているEIGと提携できることをうれしく思います。キンテロとの提携により、フラクシーズはチリの水素開発により近づくことができ、ベルギーの水素輸入を支援できます。キンテロの経営陣や従業員と協力し、新たな機会を開発していきます。」

本取引は、必要な合併規制および関連する規制当局の承認を含む慣習的な完了条件に従い、2022年下半期に完了する予定です。

本取引に関連して、EIGおよびフラクシーズの財務顧問はシティグループ・グローバル・マーケッツが務めました。EIGの法律顧問はホワイト&ケース法律事務所が務め、フラクシーズの法律顧問はリンクレーターズ法律事務所が務めました。

EIGについて

EIGは、世界のエネルギーおよびインフラストラクチャー・セクターを対象とする有数の機関投資家であり、2021年12月31日現在で230億ドルを運用しています。EIGは、エネルギーおよびエネルギー関連インフラに対する世界的規模のプライベート投資を専門としています。40年の歴史の中で、EIGは397億ドルの資金をエネルギー・セクターに投資してきました。投資対象は6大陸38カ国379件のプロジェクトや企業にわたっています。EIGのクライアントには、米国、アジア、欧州の多数の主要年金基金、保険会社、信託基金、財団、政府系ファンドが含まれます。EIGはワシントンDCに本社を置き、ヒューストン、ロンドン、シドニー、リオデジャネイロ、香港、ソウルにオフィスを有しています。詳細情報については、www.eigpartners.comをご覧ください。

フラクシーズについて

ベルギーに本社を置くフラクシーズは、1300人の従業員を擁する完全独立系エネルギー・インフラ・グループで、ガス輸送・貯蔵と液化天然ガスのターミナル業務分野で活動しています。世界中の関連会社を通じて、フラクシーズは1万2000キロメートルのパイプラインと液化天然ガス・ターミナルを運営し、再ガス化能力は年間計290億立方メートルです。フラクシーズの子会社には、ユーロネクスト上場企業で、ベルギーのガス輸送・貯蔵および液化天然ガス・ターミナル施設を所有・運営するフラクシーズ・ベルギーが含まれます。

目的主導型企業のフラクシーズは、利害関係者と共に明るいエネルギーの未来を形作ることで、より良い社会の実現に貢献しています。ユニークなガス・インフラ資産と商業的・技術的専門知識を基盤とするフラクシーズは、水素、バイオメタン、その他のカーボン・ニュートラルなエネルギーキャリア、CO2の輸送に従事し、後者の回収・使用・貯蔵を行っています。www.fluxys.com

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情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 EIGとフラクシーズがチリの脱炭素化を支える重要なLNGインフラで提携