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独ボン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オーラン・アライアンスは、無線アクセス・ネットワーク(RAN)を真にオープンかつインテリジェントで仮想化された完全相互運用可能なものにするために、前進を続けています。
オーラン・アライアンスは、テラス・コミュニケーションズとUSセルラーを新たな通信事業者の会員として迎え、主要キャリアは合計26社になりました。オーランでは現在、200社以上がO-RAN技術の定義と実現を推進しています。
仕様とホワイトペーパーを最近発表
2020年2月に公表したホワイトペーパー「O-RANの使用事例と導入シナリオ」は、最初の一連のO-RAN使用事例とクラウドネイティブな導入のサポート・オプションを紹介しています。
O-RANの使用事例は、O-RANアーキテクチャーを推進し、O-RAN独自の恩恵を実証していますが、これにはマルチベンダー・ネットワークにおけるオープンかつ標準化されたインターフェースによりAI/MLモジュールを活用してネットワーク・インテリジェンスを強化することなどが挙げられます。またホワイトペーパーでは、O-Cloudクラウド・コンピューティング・プラットフォームも取り上げています。このプラットフォームは、通信事業者の仮想化されたクラウドで柔軟な導入オプションを可能にするために、関連するO-RAN機能をホストできます。
最近公表された仕様は、O-RANアーキテクチャーのすべての部分に新機能やアップデートした機能を追加し、ベンダーが改善されたO-RANベースの実装を進められるようにしています。詳細については、オーランのブログ記事をご覧ください。
オーラン・ソフトウエア・コミュニティーの「Bronze」リリース
O-RAN SWコミュニティーは2020年6月21日に、Linuxファウンデーションと協力して、「Bronze(ブロンズ)」と名付けられた2つ目のSWリリースを公開しました。このソフトウエアは、O-RANアーキテクチャーの新しい重要要素のサポートを追加し、最新のO-RAN仕様に合わせてアップデートを提供しています。
オーラン・アライアンス会長で、AT&Tネットワーク・サービス部門最高技術責任者(CTO)のAndre Fuetschは、次のように述べています。「新しい使用事例、Bronzeソフトウエアのリリース、そして新しいオーラン・アライアンスの会員は、この世界的なフォーラムが意図した通りに機能しており、国境を越えて革新を推進し、合意を形成していることを表しています。この連合が発展するにつれ、5Gやその他の新しいアクセス技術の利用をどのように拡大していくのか、楽しみです。」
オーラン・テクニカル運営委員会副委員長のChih-Lin Iは、次のように語っています。「過去6カ月間、O-RANワーキング・グループとオーラン・ソフトウエア・コミュニティーは、仕様とBronzeリリースのオープン・ソース・コードとの間で緊密な連携を達成できるように、広範な取り組みを行ってきました。非リアルタイムRICおよび準リアルタイムRICの両フレームワークと、それらに関連した主要インターフェースの具体的な進展は、RANでAI/ML機能を実現する上で重要なため、特筆に値します。オーラン仮想展示は、O-RANソリューションの世界的な採用と導入に向けて、勢いが増していることをさらに実証しています。」
エリクソンの標準・業界イニシアチブ責任者のPer Beming氏は、このように述べています。「エリクソンは、Non-RT RIC(非リアルタイムRANインテリジェント・コントローラー)とA1インターフェースが、RANのきめ細かくインテリジェントなステアリングに対応できるようにして、O-RANイニシアチブの未来を形成することに積極的に取り組んでいます。OSC Bronzeをリリースするにあたり、エリクソンはA1インターフェースを使用したインテント・ベースのインテリジェントなRAN最適化へのサポートを改善し、非リアルタイムRICプロジェクトの重要なコントリビューターとしての取り組みを続けました。この特定の機能により、通信事業者はRANと非RANデータの両方を活用して、エンドユーザー体験を充実させることができます。」
インテルのワイヤレス・インフラストラクチャー部門チーフテクノロジストで、ネットワーク・プラットフォーム・グループのインテル・フェローであるUdayan Mukherjee氏は、次のように述べています。「オーラン・アライアンス内における活動は、業界の強固な協業により技術革新を促進できることを示す素晴らしい例です。インテルは、FAPIライブラリー仕様やO-RANのアーキテクチャーおよびソフトウエアの主要なコントリビューターとして、この取り組みがO-RANの標準化スタック・インターフェースに準拠したO-RAN分散型ユニット・プラットフォームを実現する様子を喜んでいます。」
ウィンド・リバーのテレコム・ソリューションズ・エンジニアリング担当バイスプレジデントのジル・ヘルマン氏は、次のように語っています。「オーラン・ソフトウエア・コミュニティーは、この2つ目のソフトウエア・リリースで重要な成果を達成しました。この成果は、O-RANコミュニティー全体の多大な努力が結実したものです。ウィンド・リバーはINFプロジェクトを主導し、オープンソース・プロジェクトのYoctoとStarlingXに基づいたエッジ・クラウド・インフラストラクチャーの部分をO-RANワークグループに提供しました。当社は5G vRANの商用化を加速するために、今後もコミュニティーに貢献していきたいと考えています。」
オーラン・ソフトウエア・コミュニティーの「Bronze」リリースの詳細については、オーランのブログ記事をご覧ください。コードへのアクセスは、オーラン・ソフトウエア・コミュニティーのウェブサイトをご覧ください。
オーラン・ソフトウエア・コミュニティーは、未来のRANのためのソフトウエア開発に参加したいすべての企業を歓迎しています。詳細については、https://www.o-ran.org/softwareをご覧ください。
オーラン仮想展示会を拡大
MWCバルセロナの中止に伴い、オーラン・アライアンスは2020年4月21日にオーラン展示会を用意しました。オーラン仮想展示会は、実際のO-RANベースの機器を動画、アニメ、チャート、文章で紹介しています。
仮想展示会は現在、38社のO-RAN企業による31件のデモを紹介しています。オーランは、今後もコンテンツと機能を追加していく計画で、この仮想展示会をRANの業界関係者がO-RANのアーキテクチャーと仕様を具体化した実際的なソリューションを発表する場として、貴重なツールにしたい考えです。
先に発表したデモに加えて、オーランの会員企業は最近、実際のO-RAN技術の仮想デモを新たに12件作成しました。
SageRANが実施する最初のデモは、SageRANの5Gスタンドアロン・オープンRANスタックを通過するエンドツーエンドの高スループット・トラフィックを実演しています。このデモには、X86およびARMベースのO-DU/O-CUと、eCPRIベースのO-RUが含まれます。
キーサイトが実施する2件目のデモは、キーサイトのO-RU向けO-RANテスト・ソリューションを実演しています。このテスト・スイートにより、NEM開発/製造企業、通信事業者、OTICラボは、O-RUの適合性テストを高速化できます。
VIAVIが実施する3件目のデモは、O-CUサブシステムテスト向けのVIAVIのO-RAN検証ソリューションを紹介します。この完全なラップアラウンド・フレームワークにより、NEM、通信事業者、OTICラボ、インテグレーターは、O-CUを確実にテストして、優れた品質と性能を発揮できるように最適化することができます。
ベネテルが実施する4件目のデモは、O-RAN仕様に準拠して開発されたベネテルの4G・5Gリモート無線ユニット製品ファミリーで構成される5G非スタンドアロン(NSA)プラットフォームと、OAIソフトウエアスタックをベースとし、O-RANの7.2xオープン・フロントホール仕様に対応したO-CUおよびO-DU実装を取り上げます。
パラレル・ワイヤレスが実施する5件目のデモは、2Gから5Gまでの統合クラウドネイティブO-RANソリューションを紹介します。これは、パラレル・ワイヤレスのソフトウエア・ベースのオープンRANスタックを容易に管理できるようにし、このソリューションを使用してネットワークの最新化や拡張を行うMNOにコスト削減をもたらします。
ArrayCommが実施する6件目のデモは、2つのO-RANホワイトボックスを実演します。最初のデモは、ARMベースのマルチベンダー・ホワイトボックス5G gNBを使用したエンドツーエンドのデモです。2つ目のデモは、ホワイトボックスのFPGAリアルタイム・ダウンリンク・ビット処理(CRC、FEC、RateMatching)とアップリンク・ビット処理(CRC、FEC、RateMatching、HARQ)のスループット・テストを実演します。
レノボとNTSが実施する7件目のデモは、クラウド化と仮想化に基づいた統合スモールセル・ソリューションを紹介します。このデモでは、O-RANアーキテクチャーの原理に基づいたハードウエアとソフトウエアのデカップリングを取り上げます。
NVIDIAが実施する8件目のデモは、O-RANオープン・フロントホール・ベースのハイパーコンバージド5G CloudRAN、コアネットワーク、エッジ向けMECソリューションを実演します。このデモは、NVIDIA製GPUとメラノックス製SmartNICベースのクラウドネイティブで拡張性のあるNVIDIA EGXプラットフォームの価値を紹介します。このプラットフォームにより、COTSサーバー上でソフトウエア定義の高性能・低遅延ソリューションが実現します。
コンバ・テレコムが実施する9件目のデモは、マクロオープンRAN高効率マルチRAT RRUソリューションを紹介します。これは、Split 7-2xとSplit 8のO-DUフロントホール・インターフェースに対応したO-RANアーキテクチャーに、完全準拠しています。さらに、インテル・ベースのサーバー・プラットフォームとインテルFPGA上に構築されたE2E 5G NR屋内オープンRANソリューションも取り上げます。
バイセルズ、QCT、キーサイトが実施する10件目のデモは、インドア・ピコ・セル(IPC)ハードウエア参照設計(HRD)に基いたフロントホール・ゲートウエイを介して複数のO-RUを備える5G SA屋内ピコセル・ソリューションを紹介します。IPC HRDの性能を検証するために、マルチUEエミュレーターを使用して、セル統合とアクティブUE数を確認します。
バイセルズ、QCT、ウィンド・リバー、キーサイト、中国聯合通信(チャイナユニコム)が実施する11件目のデモは、IPC HRDとオープン・クラウド・プラットフォームに基づいたE2E屋内ピコセル・ソリューションを実演します。さらにO-CU/O-DUと5GCの共通プラットフォームを、マルチUEエミュレーターで試験し、実用的展開のために商業的体制が整っていることを紹介します。
エリクソンが実施する12件目のデモは、OSC(オーラン・ソフトウエア・コミュニティー)のAIコントローラー機能がA1ポリシーを使用してRANにおけるQoEの改善をサポートしている状況を示します。この特定の機能により、通信事業者はポリシーを考慮したサービス保証とアプリケーションを考慮したQoE優先度判定を導入し、現在のQoEと目標QoEの継続的な評価を実施できます。O-RANのNon-RT-RIC機能とA1インターフェースにより、きめ細かくインテリジェントなRAN管理が実現します。
オーラン・アライアンスについて
オーラン・アライアンスは、無線アクセスネットワーク(RAN)分野における200組織以上のモバイル通信事業者、ベンダー、研究・学術機関から成る世界規模のコミュニティーです。RANはあらゆるモバイルネットワークの必須要素となっており、オーラン・アライアンスの使命は当業界を作り替え、インテリジェンス性とオープン性を高め、仮想化を進め、真に相互運用可能なモバイルネットワークを実現することにあります。新しいO-RAN規格により、ユーザー体験を改善するための革新が迅速化され、より競争力と活力のあるRANサプライヤーエコシステムが実現します。また同時にO-RAN準拠モバイルネットワークにより、モバイル通信事業者によるRANの導入と運用の効率が改善します。これを達成するため、オーラン・アライアンスは新たなRAN仕様を公表し、RAN向けオープンソフトウエアをリリースするとともに、会員組織によるこれらの導入のインテグレーション活動と試験を支えています。
O-RANの発展状況を説明する短い動画をwww.o-ran.org/videosでご覧いただけます。
詳細情報については、www.o-ran.orgをご覧ください。
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O-RAN ALLIANCE PR Contact
Zbynek Dalecky
pr@o-ran.org
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