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近年、気候変動やプラスチックごみの生態系への影響が問題視されていますが、今年の新機能性材料展では、バイオプラスチックや紙など、既存プラスチックを代替する環境配慮型の素材が集結します。
「生分解性プラスチック」と、再生可能資源のバイオマスを原料とする「バイオマスプラスチック」は、異なる特性を生かした用途展開が求められているだけでなく、加工性と物性の安定性に優れる既存のプラスチックに比べ、まだ多くの課題があります。
初出展のHSPテクノロジーズは、剛性(硬さ)に課題がある植物由来ポリエチレン(Bio-PE)を、独自の成形加工法でポリ乳酸(PLLA)とアロイ化を図り、新素材、バイオマス由来ポリマーアロイの開発に成功しました。王子エフテックス / 王子タックは、脱プラ製品として、表面基材にバイオマス素材を使ったエコマリンタックの他、包装材としてフィルムに匹敵するバリア性を付与した紙素材「SILBIO BARRIER(シルビオ バリア)」を出展します。2020年1月の社名変更により新しいスタートを切った日榮新化(旧:日栄化工)は、エコラベルシリーズやバイオマス保護テープなどの新製品を中心に、環境配慮製品を展示します。サステナブル社会に向けたプラスチック・スマート最前線に触れる3日間に、ぜひご来場ください。
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※順不同
▼HSPテクノロジーズ 出展製品:バイオマス由来ポリマーアロイ
高せん断成形加工法により、Bio-PEと生分解性を示す植物由来のポリ乳酸(PLLA)とのアロイ化を図り、微細構造形成により両ポリマーの力学性能が相乗的に発現した(弾性率が高く、破断伸びにも優れている)材料の開発に成功。
▼王子エフテックス / 王子タック 出展製品:①エコマリンタック ②シルビオ バリア
①表面基材に自然分解しやすいバイオマス素材を使った環境にやさしいラベル用タック。バイオマス素材を使用しているため燃焼時の二酸化炭素排出量抑制が可能。②プラスチックに代わる紙製バリア素材。リサイクル可能な紙素材でありながら、高いバリア性を備えた機能紙。
▼日榮新化 出展製品:環境配慮製品
エコラベルシリーズやバイオマス保護テープ、バイオマスPOPラベル、バイオマス両面テープを展示。
▼東洋インキ / トーヨーケム 出展製品:UVコーティングニスによるプラスチック使用削減
グロス・マットPPラミネートと同等の物性を有する機能性コートニスを提案。PPラミネート工程削減、パッケージ等のフィルム使用削減の実現により、環境負荷低減に貢献。
▼互応化学工業 出展製品:水溶性ポリエステル“プラスコート”
ポリエステル素材および金属に優れた接着性があり、繊維加工、各種フィルム、包装材料、金属加工などに使用されている。未来に向けて、再生・リサイクル・環境問題などに対応する、時代が求めた人と地球にやさしいマテリアル。
▼五洋紙工 出展製品:生分解性加工品
環境負荷低減を考慮し、過去より生分解性樹脂ラミネート加工品の開発・生産を行っており、紅茶のタグ紙や生理用品の内材として採用に至った。
▼北越コーポレーション 出展製品:オールセルロース材料
CNFで強化されたオールセルロース材料は、衝撃強度、電気絶縁性、耐熱性、耐油性に優れておりながら、人にやさしく、生分解性も有することから工業的利用が広がっており、プラスチック代替品としても期待されている。
▼天童木工 出展製品:マルチマテリアルを用いた航空機のコンセプトモデル
機能付与したエシカル素材の研究開発。熟練の職人技と豊かなデザインは確かな品質と快適な暮らしを提供。
▼大榮産業 出展製品:BioPrepolymer(R)1551
ローコストで実用性の高いバイオマス由来の熱硬化性フラン樹脂。加熱することで架橋反応が進行し、耐酸および耐アルカリ性に優れた硬化物を形成する。ホルムアルデヒド不使用で環境にやさしく、長期間(1ケ月以上)常温保存が可能。
▼明和グラビア 出展製品:生分解メッシュシート
モールドプリント技術(グラビア印刷技術と製版技術を応用した当社独自の樹脂成型技術)で製造した機能性メッシュシートに生分解メッシュシートが加わった。溶剤フリーで環境にやさしい。
▼大阪大学 産業科学研究所自然材料機能化研究分野 (JFlex出展) 出展製品:土に還るIoTデバイス
最新の研究成果として、「土に還る」IoTデバイスのプロトタイプを開発することに成功。透明な紙を基板、誘電層、センサとして用いたこのデバイスは、湿度情報をワイヤレスで発信し、かつ最終的にデバイスの大部分が微生物などの働きによって分解される。
---------------【 サステナブル社会に向けたプラスチック・スマート最前線 】---------------
1月31日(金)10:15-12:55 マテリアルステージ(西3ホール内)
「未来をになう生分解性プラスチック」東京大学 大学院農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 教授 岩田 忠久
「ポリ乳酸(PLA) ~用途拡大のための性能改良」トタルコービオンPLA b.v. 日本連絡事務所 代表 金高 武志
★入場が無料になる事前来場登録はこちら: https://www.convertechexpo.com/index.html
新機能性材料展2020(同時開催展:JFlex・3次元表面加飾技術展)
2020年1月29日(水)~31日(金)@東京ビッグサイト 西3・4ホール
【主催】加工技術研究会 【共催】JTBコミュニケーションデザイン
【お問い合わせ先】
コンバーティングテクノロジー総合展事務局 (JTBコミュニケーションデザイン内)
担当: 鈴木 歩実/内山 真衣子
TEL: 03-5657-0761
E-mail: kinousei@jtbcom.co.jp