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プリンタなどのOA機器やATMなどの金融端末・紙幣識別機、また白物家電など高トルクを要求される用途では、常にモータをハイパワー(大電力)で駆動することが求められます。これらアプリケーションは、使用環境の多様化に適合するために、常に小型化・省スペース化が要求されてきました。
ブラシモータの大電力駆動を実現するには、ドライバの課題である出力部の高耐圧化とブラシモータ固有の突入電流を流せる能力が必要です。そのため、従来では耐圧が高くオン抵抗も低いディスクリート部品(MOSFET)を使用し組み合わせ回路で実現してきました。この方法では大電力駆動に対応することはできますが、部品数が多く小型化を阻害する要因になってきました。
「TB67H420FTG」は、業界最大クラス[注1]の大電力駆動に対応し、小型面実装パッケージに封入することで省スペース化にも貢献するブラシモータドライバです。また、ドライバ内部の出力部を分割し、それぞれ独立制御可能なデュアルブリッジモードを搭載しており、2つのブラシモータを「TB67H420FTG」1つで制御(50V,
4.5A/2チャネル)することも可能です。
さらに、過熱や過電流など異常状態を検出し出力を停止する各種異常検出機能に加え、これまで要望の多かった異常検出フラグ機能を搭載したことで、どの異常状態を検出したかを外部から判定することも可能となっています。
当社は、高耐圧/大電流を両立しつつデュアルブリッジモードや異常検出フラグ機能など利便性を高めた「TB67H420FTG」を、次世代のDCブラシモータドライバのフラグシップモデルと位置づけ、さらに強化していきます。
新製品の特長
1. 高耐圧・大電流
当社の、最新微細化プロセス(130nm)を適用することで、高耐圧駆動と大電流駆動を両立したモータドライバを実現しました。また、シングルブリッジモードによる超大電流駆動(9.0A)、デュアルブリッジモードによる大電流駆動(4.5A/2チャネル)を切り替える機能を搭載したことで、共通デバイスによる幅広い用途に使用可能です。
2. 低発熱の実現
超低オン抵抗(TB67H420FTG:
0.17Ω(シングルブリッジモード)、0.33Ω(デュアルブリッジモード)(上下和:標準値))によりモータ駆動時の発熱量を軽減します。
3. 小型パッケージの採用
小型で放熱特性に優れたQFNパッケージを採用することにより、セットやモジュールの熱処理の簡素化が可能となり、小型化とコスト削減に寄与します。
4. 異常検出機能の搭載
従来搭載されていた過熱検出機能、過電流検出機能、低電圧検出機能に加え、モータの負荷がオープンになったことを検出する負荷オープン検出機能を新たに搭載しました。また、これらの異常値を外部にフラグとして出力する異常検出フラグ機能も搭載し安全性を強化しています。
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品番 | TB67H420FTG | |
制御I/F | パラレル入力 | |
絶対最大定格 | 50V, 9A または 50V, 4.5A/2チャネル | |
パッケージ | QFN48 | |
駆動モード | 正転(CW)、逆転(CCW)、ブレーキ(Short Brake)、ストップ(OFF) | |
その他・特長 | シングルブリッジモード・デュアルブリッジモード切替機能搭載
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量産時期 | 量産開始済み | |
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[注1]:2017年10月30日現在、当社調べ。
新製品のさらに詳しい仕様については下記ページをご覧ください。
https://toshiba.semicon-storage.com/info/lookup.jsp?pid=TB67H420FTG®ion=jp&lang=ja
お客様からの製品に関するお問い合わせ先:
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