ネットワーク接続されたアジアの実現で接続性と規制が果たす役割を新報告書が明らかに


バンコク--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ)--
GSMAの新しい報告書は、アジアにおけるデジタル社会の構築でモバイル接続が果たす役割を浮き彫りにしており、当地域でデジタルエコシステムの発展を支援するよう、政策立案者に呼び掛けています。バンコクで4月27〜28日に開催されている2016年GSMA-ITUデジタル社会政策フォーラムで本日、GSMAインテリジェンスの報告書「アジアにおけるデジタル社会の推進(Advancing
Digital Societies in
Asia)」を公表しました。このフォーラムでは、政府、通信事業者、業界パートナーなどの重要な関係者が参集して、技術とインフラストラクチャーがデジタル社会の需要に確実に対応できるように取り組みます。




GSMAのアジア担当ヘッドのアラスデア・グラントは、次のように述べています。「アジアのデジタル政策は、同地域の発展で非常に重要な役割を2つの面で担っています。つまり、将来を見据えた全国的なデジタル化の計画を策定・推進しつつ、調和をとりながら国境をまたいで地域課題に取り組むアプローチを支援するという両面です。この報告書により、会員企業や規制当局のパートナーとさらに密接に協力し、国家の発展目標を支える政策を策定・導入できるでしょう。」



この新報告書では、オーストラリア、バングラデシュ、インドネシア、日本、パキスタン、シンガポール、タイのアジア7カ国で、デジタル社会構築のために実施されているイニシアチブに着目しています。分析では、各市場の接続性、デジタル市民活動、デジタルライフスタイル、デジタル商取引のレベルを評価しました。これらの市場は同地域の多様性を反映して、次の3カテゴリーに分類しています。



新興デジタル社会として、バングラデシュとパキスタンが報告書で取り上げられています。これらの市場では、デジタル化は主として社会経済的発展と社会的包摂を加速させるためのツールです。医療・教育・金融などのサービス分野で、必須サービスを提供することが優先事項となっています。



過渡的デジタル社会に、タイとインドネシアがあります。このカテゴリーにおけるデジタル化は、サービスをパーソナライズして、個人と諸組織のやりとりを促進することに重点を置いています。また急速な都市化によって生じた社会・インフラ・環境上の課題に取り組むためのデジタルサービスも求められています。



先進デジタル社会は、オーストラリア、日本、シンガポールとなります。このカテゴリーの市場はすでに、ユビキタスなネットワークアクセスと容量を確保しているため、現在は相互接続性と相互運用性を備える形で各部門間をつなぐデジタル技術の開発に重点を置いています。これらの市場は、モノのインターネット(IoT)などの重要分野で、標準とベストプラクティスのあり方を決めるに当たり、地域でリーダーとしての役割も担っています。



デジタルアジアの実現でモバイルが果たす役割



デジタル社会を構築するための第一歩は、強固で拡張性に優れたデジタルインフラへの投資を促進することです。広くアジアで、大多数の市民がデジタルサービスを利用する際の主要な接続手段として、モバイルが台頭しています。各国政府に、効率的な周波数割り当てなど、モバイルネットワーク通信エリアの拡大とサービスの取り入れの迅速化を企図した政策を採用するよう、呼びかけます。



モバイル機器を使ってインターネットを利用している人々は世界で30億人を超え、これらの人々が直接的にデジタル経済の恩恵を受けると同時にデジタル経済に貢献しています。しかし、40億人がいまだにオフライン状態のままで、デジタルサービスを利用できないでいます。アジア太平洋は、人口が多いものの普及率が比較的低い市場が含まれるため、全体的なモバイル普及率が世界平均を下回っている状況が続いています。例えば、バングラデシュ、インド、パキスタンの人口は計16億人を超えますが、ユニーク加入者の普及率は平均でわずか36パーセントです。このため、ネットワーク接続から外れている同地域の人々に接続サービスを提供することが、今後のモバイル業界と政策立案者が直面する大きな課題の1つになっています。



GSMAのデジタル社会政策フォーラムは、周波数帯利用を促進する投資の障壁とモバイル課税を取り除くことに専心しています。さらに、使いやすく、複数のチャネルや言語を通じて利用可能であるべきデジタルサービスについて、啓蒙キャンペーンを展開しています。当地域の6カ国(バングラデシュ、インド、インドネシア、マレーシア、パキスタン、タイ)が、デジタル社会イニシアチブに参加しています。



新報告書「アジアにおけるデジタル社会の推進」をダウンロードするには、https://www.gsmaintelligence.com/research/?file=9f48d32ff0671fb7dbbcb4efb84eabc0&downloadにアクセスしてください。



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GSMAは世界中のモバイル通信事業者を代表する団体で、モバイル事業約800社を結集しています。そのうち250社は携帯電話機および端末メーカー、ソフトウエア企業、機器プロバイダー、インターネット企業など、広範囲なモバイル・エコシステムを構成する企業であり、関連業界セクターの組織も参加しています。GSMAはモバイル・ワールド・コングレス、モバイル・ワールド・コングレス上海、モバイル360シリーズといった業界を主導するイベントの開催も行っています。



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情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 GSMAの新報告書がアジアにおけるデジタル社会の進捗を跡付ける