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わたしたちの身体は、噛むことによって満足感を得ます。また、食後に血糖値・体温が 上がることによって満腹中枢が刺激され、脳から食事終了の指令が出ます。
しかし早食いの人の場合、血糖値が上がり始める前に大量の食べ物が胃に運ばれてしまいます。そして少し時間が 経ってから、過剰な満腹感がやってくるのです。つまり、食べた後ではじめて食べすぎに気がつくことになります。
また、よく噛まないで食べることは胃腸に負担をかけます。それは栄養素の吸収率を下げることにつながります。
早食いは肥満につながり、体にも悪いということが分かりました。では、どうすれば体によい食事ができるのでしょうか。そのコツは、
1.ゆっくり食べる
2.ゆったりした気持ちで食べる
この2つを守ることです。
ゆっくりと噛み、時間をかけて食事を味わいましょう。早食いするより少量の食べ物で適度な満足感を得ることができるので、ダイエットに効果的です。また胃腸をいたわることにもなるので、生活習慣病予防になります。
「ゆっくり食べる」以外にも大切なことがあります。それは「ゆったりした 気持ちで食べること」です。実はこれが栄養素を吸収するうえでとても重要なのです。
なぜゆったりとした気持ちで食べるといいのでしょうか。それは、副交感神経と関係しています。
人間の体は「仕事をしているとき」「集中しているとき」「緊張感のあるとき」などは交感神経が働きます。反対に、「寝ているとき」「ゆったりしているとき」などは副交感神経が働きます。この2つの神経はどちらかが働くと、もう一方は抑制されます。そして副交感神経が優位に働いているとき、体は消化・吸収・排泄などを行うのです。
では、交感神経が働いた状態、例えば「仕事をしながら」の食事はどうでしょう。これでは食事時に働くべき副交感神経が抑制され、せっかく食べても消化吸収がスムーズにい かなくなってしまいます。食べたものが吸収されないということは、栄養素としてとり込めないということです。
食事中には副交感神経が働かなければなりません。つまり、ゆったりとした気持ちで食べた方が効率よく栄養を吸収できるのです。
おわりにいかがでしたか? 健康的な食事では「何を食べるか」だけでなく、「どうやって食べるか」も大切。早食いは体に悪影響をもたらします。食事の時間を、まずはゆっくり、ゆったりと楽しんでみてください。
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