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自宅など、職場から離れた場所で行うテレワークにはどんな問題があるのでしょうか? そこで新型コロナウィルス感染防止のため、現在テレワーク中の友人たち(都内の企業に勤める20~50代の男女15人)に〝テレ取材〟を実施。運動不足だけでなく、現在感じている問題点を以下にまとめてご紹介します。
・在宅で仕事するのは、通勤がないのでラクかなと思っていたけど、ふだん利用していたフィットネスジムも休館になっているので運動不足になっている。ウォーキングくらいしかできていない
・テレワークで仕事していると、自宅にこもりきりなので閉塞感がすごい。「在宅疲れ」を感じる
・いくらITが発達したとはいえ、対面と比べるとスムーズにコミュニケーションできない
・社員のPCスキルがバラバラで、ウェブ会議でイラっとすることがある
・人目がないと緊張感が薄れ、だらだらと食べながら仕事していたら太った
・通勤や社内で無意識に動いていることが、実は運動になっていたことに気づいた。本当に運動不足!
・仕事モードになかなか切り替えができず、作業効率が落ちていると思う
・新型肺炎に関する情報を自分から探してしまうので、気分が落ちる
・活動量が減っているので肩や首のコリを、より強く感じるようになった
・部員、課員の行動把握について、人事部から細かく指示されるため、管理業務が増えた
・仕事の絶対量が明らかに減っているので部下への不満がつのってしまう
・「効率よく仕事をまわしてほしい」という思いが強くなり(対面ではないこともあり)人を機械のように見てしまうことがある
・テレワークのような変化にアレルギーがあるなど、状況適応力が低い人が多いと感じる
テレワーク中は運動不足をはじめ、メンタル面でのコロナ疲れも多く見られる一方、業務上テレワークが不可能な友人からは「通勤時間がもったいないと思う」「テレワーク人口が増えたため、朝の電車が空いていて通勤がラクになった」のような意見もありました。
次からは、テレワーク中の運動不足を解消するストレッチのやり方や、食事習慣の見直し方法、ポジティブなメンタルをキープするアイデアをご紹介します。
自宅で感染を防ぐということはもちろん大切ですが、外出をしない日が続くと気持ちがふさいだり、運動不足により全身の筋肉がこわばってしまうことも。ここでは、『ZERO GYM(ゼロジム)』のトレーナー・松尾伊津香が、下半身のむくみを改善するだけでなく、血行がよくなることで頭もスッキリ、全身運動にもなるヨガストレッチのやり方を動画で解説。約10分の動画ですが、見ながら一緒に行うだけで心身のリセットがかないます。
<準備するもの>
ヨガマット(なければ、カーペットや畳の上でOK)
バスタオル または タオルケット
※滑って転倒などを防ぐため、素足で行ってください
<このエクササイズのポイント>
お尻や股関節、内転筋、腹筋をしっかり使うストレッチです。
10分ほどの動画と一緒に行うだけで、ふくらはぎや太もも、背中はもちろん、全身の血行がよくなるのを感じられるほか、スッキリした爽快感が得られます。
家で行う仕事と言えば今まで以上にパソコン仕事に頼りがち、会議まで画面になってしまうと常に目線が落ちて首が前に出てしまう姿勢に。それが首や肩の一部に負担がかかりコリの原因になります。
このストレッチでは腕や肩を大きく使って首コリを解消していきます。
<準備するもの>
ヨガマット(なければ、カーペットや畳の上でOK)
バスタオル または タオルケット
※滑って転倒などを防ぐため、素足で行ってください
<このエクササイズのポイント>
首、肩、腕をしっかり使うストレッチです。
10分ほどの動画と一緒に行うだけで、上半身の血行がよくなるのを感じられるほか、呼吸が整い、首や肩が軽くなり、気分もスッキリ。
≫ZERO GYM(ゼロジム)監修!運動不足解消動画をもっと見る
運動不足を解消することで、ダラダラ食べてしまうような異常な食欲は抑制できるものの、じっとしていると強くなるのが食欲の不思議なところ。
ここでは、『ZERO GYM(ゼロジム)』のトレーナー・松尾伊津香の著書『一生太らない魔法の食欲鎮静術』から、太らないための食習慣の簡単な見直し術を抜粋してご紹介します。テレワークが始まって、食生活が乱れている人必見です。
パンの原料である小麦粉は吸収が早く、急激に血糖値を上げてしまうだけでなく、高カロリーにも関わらず「食べた感」が薄いもの。軽い食感のパンを満足するまで、2個、3個と食べすすめれば当然、カロリー過多になります。一方で、糖質オフブームで敬遠されがちのご飯なら、重量があるので、胃である程度の重さを感じることができます。胃の感覚を研ぎ澄ますためにも、パンではなくごはん(お米)をチョイスしましょう。せっかく自宅にいる時間が長いのだから、炊き立てのごはんを味わうことで食事の満足度を上げて。
満腹中枢を刺激できるため「よく噛む」ことに重きを置きがちですが、よく噛むことって意外に難しく、なかなか続かないという人も。ここでオススメなのが「舌先で味わう」ように意識すること。
舌先に食べ物をあてて食べるようにすると、噛む回数が自然と増えていきます。食べ物を口に入れたら、まずはそれを舌先にあてること。これが、食欲を鎮めることにつながります。
コンビニという存在を否定する訳ではありませんが、コンビニは「すぐ食べたい」という人の欲求を満たす場所なので、加工食品やパン、スイーツ、揚げ物などが豊富で、ついつい「食べたい欲」が増幅されてしまします。一方でスーパーマーケットは、魚や肉、野菜などの生鮮食品が豊富な場所。自炊を心がけ、テレワーク中にコンビニとの正しい距離を考えてみては?
テレワークで自宅にいると、テレビやスマホなどで情報に接する機会も増え、見えないウィルスに対する不安感だけがあおられることも。マスクや消毒液不足に加え、「集団感染」「濃厚接触」「クラスター」といった、聞き慣れなかった言葉が当たり前のように飛び交い、大型イベントの休止・延期・無観客実施が相次ぐなか、ついにWHO(世界保健機関)が3月11日「世界的な流行を意味するパンデミックであると言える」と表明。一見終わりが見えないように感じてしまいますが、新型コロナウィルスの影響で行動を制限されているのは一時的なもの。ここではテレワーク中に心がけたいメンタルケアについて、『科学的に自分を変える39の方法』(堀田秀吾著)から、お悩み別で簡単な解決方法を科学的にご紹介します。
解決策:口角上げて笑顔をつくる
明るい要素がほとんどない報道を見るにつけ、#コロナ疲れ #コロナ鬱 を感じる人が増えてきています。そんな中、落ち込みやすいと自覚するようになったら、とりあえず笑顔になってみましょう。カンザス大学のクラフトとプレスマンの研究では、気持ちが落ち込んでいても、笑顔をつくるだけでツライ気持ちがやわらぐことが分かっています。
解決策:まず体を動かす
在宅で人目がないため、つい怠けてしまったり、やろう、やろうという気持ちはあるものの、なかなか「やる気」が出てこないという場合は、まず体を動かすことから始めましょう。人間の脳には「側坐核」という部位があり、これがいわゆる「やる気」の源。この側坐核を機能させるためには、体を動かすことのみ。脳研究で著名な池谷裕二東京大学教授が著した『のうだま』でも述べられている通り、「やる気が出たから体が動く」ではなく「体を動かすからやる気が出る」のです。また、リヨン大学のラバヒらの研究では、声を出しながら動作をするとパフォーマンスがアップすることも分かっているので、「さあ仕事しよう!」と声を出して、PCに向かうことから始めてみましょう。
解決策:ガムを噛んでみる
テレワークのように前例がないことに対して、やりたくないと思ってしまうという気持ちは、裏を返せば「ルールを守っていれば怒られない、独自の行動をすると怒られるかもしれないからやりたくない」ということ。さまざまな状況の変化に適応する能力を身に着けるには、ガムを噛むのがおすすめです。アイルランド国立大学コークのアレンとカーディフ大学のスミスの実験で、仕事中にガムを噛みながら作業をすると、ストレスが減り、注意力が上がり、パフォーマンスや生産性が多少向上することが分かっています。
このほかにも、共感性を高めるには読書が、怒りっぽくてイライラしているなら、自分を客観視して描写するなど、科学的に解決する方法は多数。まだまだ終わりの見えないテレワークですが、永遠に続くものではありません。〝アフターコロナ〟を見据えて、運動不足を解消し、食事習慣を見直し、ポジティブなメンタルをキープしていきましょう♪
疲労回復専門ジム『ZEROGYM(ゼロジム)』プログラムディレクター。
大学在学中、 心理学・精神医学を学ぶ傍ら、ヨガ哲学やメディテーションと出会い、アメリカ留学にてその知識を深める。ダイエット指導をする中で、瞑想を使った食欲コントロール法を編み出し「食事瞑想®」を確立。現在は『ZEROGYM(ゼロジム)』にて、ビジネスパーソンに向けた心身の疲労回復のプログラム作成を担当、インストラクターとして活動中。主な著書に「一生太らない魔法の食欲鎮静術~食事瞑想のススメ~」がある。
ZERO GYM(ゼロジム)とは https://zerogym.jp/
■記事を書いた人:青山のりこ
芸能誌や生活情報誌、航空会社の機内誌編集をはじめ、ウエディングサイトのコンテンツ制作を経てフリーランスに。現在、在宅ワーク中でジムも休館、運動不足をしみじみ感じているうちのひとり。
■参考文献:
『一生太らない魔法の食欲鎮静術』松尾伊津香
『科学的に自分を変える39の方法』堀田秀吾