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ライフスタイルコンサルタントの横田真由子さんは、そんな忙しい方に向けて「毎日の時間の質を上げ、もっと素敵に生きるためのヒント」を紹介しています。
この記事では横田さんの著作、『本当に必要なことはすべて「ひとりの時間」が教えてくれる』から、”忙しくてもとっておきの部屋を作る方法”をお伝えします。
販売員だった私は、毎日、店内を整理整頓、掃除しながら、片づかない自分の家をいつも思い出していました。
素敵な店内とは正反対の散らかった部屋。「素敵な暮らしをしたい、少しでも居心地のいい家に住みたい」と思って働いているのに、働いていることで時間に追われ、どんどん家は散らかっていく現実に、やりきれないものを感じていました。
リビングのテーブルに置かれたままの郵便物やお菓子の箱、クローゼットのドアにひっかけたままの上着を横目で見ながら出勤してきた朝は、電車の中でため息が出ました。
バタバタと過ぎていく余裕のない毎日、「平日は仕方ない、いちいち片づけていられない」と自分に言い訳をし、休日は休日で、「また来週にしよう」と先延ばしにして、「やりっぱなし」「出しっぱなし」が当たり前になっていきました。
今はインスタグラムで常に誰かの素敵な暮らしを目にすることになり、あの頃より更に働く女性のモヤモヤ感は増しているかもしれません。
写真を見ながら「いいな、理想だな。それに比べてウチは……」と、モヤモヤしてしまう方も多いのではないでしょうか?
余白のない部屋を眺めながら、心にも余白がなくなってきます。
そんなある時、お客様から「マイフェイバリットコーナーをつくっている」というお話をお聞きしました。「家の中で一か所だけ、好きなモノだけしか置いていない、とっておきの場所をつくるのよ」と教えてくれたのです。
「そうすれば、たとえ他の場所が散らかっていても、その場所にいるとくつろげるの」というのです。一か所だけなら、私にもできるような気がしました。
そのお客様は、キッチンとリビングの間の一角に、お気に入りの小さな椅子を置き、肌触りのいいひざ掛けを用意して、自分専用のカフェのように、とっておきのカップでハーブティーを飲んだり、本を読んだりするのだそうです。
椅子の下にはラグをひいて、「このスペースだけは、余計なモノを置かない、キレイをキープする」と決め、お気に入りの小さな範囲から整えていくことを教えてくれました。
ポイントは、「小さな範囲だけ」ということです。
それはリビングに置いた一人掛けソファの周りだけでもいいし、一輪だけ花を飾るサイドテーブルの周りだけでもいいのです。自分だけの「マイフェイバリットコーナー」をつくって、そこだけはキレイをキープする。
モデルルームのように、いつもキレイで整然と片づいた部屋は、あたたかみを感じられないし、家族全員がいつもキレイな状態をキープすることは現実的には難しいです。
だから、せめてお気に入りの小さな範囲だけ、余計なモノを置かないようにしてみませんか?
毎日にゆとりがなく、時間に追われてここまできてしまった。
「私、このままでいいんだろうか」と、過去に後悔、将来に不安を抱いている――そんなあなたへ。
1日10分、「ひとりの時間」を大切にしてみませんか。
本書では、「ひとりの時間」を中心に、限りある時間の質を上げ、毎日をもっと素敵に、自分らしく生きるためのヒントをご提案します。
キーワードは「ミニマムリッチ」=「上質なものを少しだけ」。あれもこれも求めず、本当に大切なところにだけこだわるということです。
これは時間の使い方、ファッションやインテリア、お金、仕事、人間関係、美容、生活習慣、生き方のすべてに当てはまる考え方です。
少しだけでいいので、毎日の時間の質を上げていきましょう。
ひとりで行う何気ない日々の習慣を、少しだけ丁寧に行ってみる。10分だけ、ただ自分ひとりと向き合うための時間をつくってみる。
そうやってほっと一息ついて、本当の自分を解放する時間が、心にゆとりをもたらし、自分らしい生き方へと導いてくれます。
内容(一部抜粋)
・朝10分の優雅な時間で毎日が変わる
・忙しくてもとっておきの部屋をつくる方法
・決断疲れをせずに、最高の選択をするには
・なぜか高見えする人の買い物術
・スケジュールより自分の気持ちを優先していますか
・つながりすぎない人付き合いのコツ
・柔らかいものでくつろぐ
・一輪の花を買って飾る
・真の美容とは、本来持っている資質を高めること
・目に見えないところを大事にすれば、品格が育つ
目次
Chapter1 ゆとりを取り戻すための丁寧な時間の重ね方
Chaper2 時間とお金のハッピーなバランス感覚
Chapter3 上質を見極める買い物のルール
Chapter4 仕事も人間関係も余白を持たせて質を上げる
Chapter5 日々の生活から大人の品格は育まれる
Chapter6 私らしい選択としあわせの美学