5月22日(木) 14:00~15:30 「My head in the clouds」 講師:アントネッラ・ベルタニン氏(リネアペッレトレンドセレクション総責任者) 5月23日(金) 14:00~15:30 「コレクションシーンから予測する2026年レザーファッショントレンド」 講師:日置千弓氏(ファッションジャーナリスト)
●革は食肉の副産物でとてもサステナブル 革製品は、食肉、もしくは乳製品用などの動物から、お肉をいただくときに出る皮、いわゆる副産物を活用してつくられています。よって、革製品のためだけに、動物の命をいただくことはありません。 例えば牛の場合、2021年の世界のと畜数が3.2億頭、そのうち、革になっているのが55%といわれており※1、1億4,400万頭分の牛皮が廃棄されていることになります。日本だけでも1年間に約100万頭分(2021年)が革製品になっていますが、それでも革が廃棄されるのも現実です。廃棄となると産業廃棄物として埋めたり、燃やしたりするため革製品を作るよりも原皮を廃棄するほうが環境負荷は高くなります。また、これまで革でつくっていた製品を別の素材でつくることになれば、さらなるCO2の排出につながる可能性すらあります。 よって革を利用することは地球への環境負荷を減らす意味もあります。 国連食糧農業機関によると、世界の一人当たりの肉の平均消費量もゆっくりではありますが年々増加しており、今後も革製品の活用は必要なサイクルとなっています。 ※1:出典:Nothing to Hide: Hide and skin production around the world, World Leather, Vol.33, No.6, p.20 (2021) TLA(Thinking Leather Action): https://tla.jlia.or.jp/