TidyMed導入による提供価値

株式会社JMDC(本社：東京都港区、代表取締役社長兼CEO：野口 亮、以下「JMDC」)の子会社であるリアルワールドデータ株式会社(本社：京都市、代表取締役：木村 丈、以下「RWD」)は、RWDが提供する治験業務支援システム「TidyMed」において、電子ワークシート(eWorkSheet)機能、及び電子カルテと連携し病名、医薬品、検査値情報などをeSourceとして利用可能な機能(eSource EHR)をリリースいたしました。
また、TidyMedを導入済みの公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院(以下「倉敷中央病院」)で実施中の企業治験及び医師主導治験において、eWorkSheet及びeSource EHR機能の利用を開始いたしましたので、以下のとおりお知らせいたします。


■背景
RWDは、医療機関の電子カルテデータをデータソースとした国内最大規模の医療情報データベースの構築を通じて得た技術を活用し、社会課題となっているドラッグラグ・ドラッグロスの解決及び医療従事者の働き方改革への貢献のため、アナログでの作業が多数残る製造販売後調査(以下「PMS」)及び治験領域のデジタルトランスフォーメーションによる効率化を推進しています。
具体的には、PMS領域においては、先日発表した「HYBPMS」(※1)により、医療情報データベースを活用した効率的なPMSを展開し、医療機関や製薬企業の業務効率化に貢献しています。
また治験領域においては、臨床研究中核病院を含めた医療機関を中心に、電子カルテと連携可能な治験業務支援システム「TidyMed」の展開を進めています。


■概要
TidyMedは、様々な電子カルテに対応した臨床研究センター・治験管理室向けの部門システムであり、CTMS(Clinical Trial Management System)、治験対象患者スクリーニング機能など、様々な治験業務支援機能を包括的に搭載しています。今回、TidyMedにおいて、eWorkSheet機能及び電子カルテデータをeWorkSheetに連携可能なeSource EHR機能をリリースしました。

eWorkSheet機能のリリースにより、電子カルテ端末上でデータの入力フォームを構築し、データ入力することが可能となります。さらに本機能には、一部のEDC(Electronic Data Capture)システムからの入力データ項目の自動取込や、エクセル・ワードファイルで作成されたワークシートの取込、電子署名機能などを搭載しており、従来デジタル化が十分に進んでこなかったワークシートの電子化を実現するための有益な機能を包含しています。

またeSource EHR機能のリリースにより、既往歴・合併症や併用薬、検査値などの情報を電子カルテから直接eWorkSheetへ連携し利用することが可能となり、従来課題となっていた医療従事者の手入力負担を軽減し、業務の効率化とデータ品質向上を図ることが可能です。
なお、倉敷中央病院で実施中の企業治験及び医師主導治験において、TidyMedのeWorkSheet及びeSource EHR機能の利用が開始されています。実際の治験においてeSource EHR機能を利用しているのは本邦では先駆的な事例であり、これらの機能を利用したCRC(Clinical Research Coordinator)からは、以下のコメントを頂いています。

「これまでは合併症や併用薬をすべて電子カルテを閲覧しながら記入していましたが、eSource EHR機能を利用し、電子カルテからデータ抽出することで入力時間を短縮させることができ、また転記ミスも減らせると感じています。」
「これまでの紙ワークシートだと多忙な医師に直接お会いして医師署名をもらうのが大変でしたが、eWorkSheetへの電子署名になることでスピーディに署名をもらうことができるようになります。」

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/422572/LL_img_422572_1.jpg
TidyMed導入による提供価値

■今後の展開
TidyMedは倉敷中央病院以外の医療機関でも導入が進んでおり、順次、eWorkSheet及びeSource EHR機能の利用先を拡大させてまいります。また今後も引き続き、TidyMedの機能進化・拡充による治験業務のさらなる効率化により、医療機関への導入を拡大し、治験業務の新たなスタンダードを確立することで、医療機関と製薬業界全体における治験の質の向上と効率化を実現してまいります。

(※1) リアルワールドデータ、エーザイと協働し、追加データ収集型の製造販売後データベース調査を実施
https://www.jmdc.co.jp/news/news2024/news20240725/


【TidyMed(R)とは】
TidyMed(R)は、リアルワールドデータ株式会社が臨床研究センターや治験管理室向けに開発・提供している、電子カルテと連携し治験・臨床研究の業務支援を行う、電子カルテの部門システムです。院内の電子カルテデータ・レセプトデータを集約し利活用を容易にすることで、治験・臨床研究データの品質及び入力スピードを向上させ、治験・臨床研究業務の効率化に貢献します。


【リアルワールドデータ株式会社について】
2015年創業。創業以来、自治体から学校健診情報や乳幼児健診情報を、医療機関からは医学的な信頼性の高い診療情報を集積し、経年的な疾患の因果関係を明らかにするなど、疫学的アプローチを用いて医療の進歩に貢献する「ライフコースデータベース」を構築してきました。2022年よりJMDCグループに参画し、現在は電子カルテをはじめとする医療機関内の診療データを集約、活用することで、医療機関における診療データ分析、臨床研究、治験、製造販売後調査を効率化し、医療に関わる全ての人が理想的なデータインフラにアクセスできる社会の実現に取り組んでいます。
URL： https://rwdata.co.jp/


【株式会社JMDCについて】
医療ビッグデータ業界のパイオニアとして2002年に設立。独自の匿名化処理技術とデータ分析集計技術を有しています。12億5,500万件以上のレセプトデータと6,200万件以上の健診データ(2024年3月時点)の分析に基づく保険者向け保健事業支援、医薬品の安全性評価や医療経済分析などの情報サービスを展開しています。また、健康度の単一指標(健康年齢)や健康増進を目的としたWebサービス(Pep Up)など、医療データと解析力で健康社会の実現に取り組んでいます。
URL： https://www.jmdc.co.jp/
情報提供元： ＠Press