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今回参加する5名の作品たち
MEDEL GALLERY SHUでは、12月6日より18日まで、きゃらあい、さめほし、東麻奈美、野澤梓、
宏美、によるグループ展「キャラクターの絵画」を開催いたします。
本展では、漫画、アニメ、ゲームグラフィック等を通じて進化を遂げているキャラクター絵画に焦点を当て、各アーティストの独自の視点を紹介します。デジタルネイティブ世代である彼らは、アニメやゲームのキャラクターに自身のアイデンティティを投影しているのみならず、この表現は彼らにとってとても身近で自然なものなのだとも言います。イラストレーションとアートの境界をまたぎ絵画の同時代性の表現を試みています。作家たちの作品を通じて、新たな視点を共有し、皆様と共にその可能性を探求できれば幸いです。
キャラクターをモチーフにした絵画は近年、アートマーケットで注目を集め、イラストレーターなども参入するようになり「キャラクター絵画」と呼ばれるようになった。
キャラクターというモチーフが絵画のひとつの画風として受け入れられていく中で、「キャラクター絵画」イコール「可愛い絵」として扱われることが多く、作品の本質に触れる展示はまだ多くない。本展示では、きゃらあい、さめほし、東 麻奈美、野澤梓、宏美の5名は、キャラクターを用いた作風で絵画を制作している。この5人を元に、キャラクター絵画の中にある思想に触れたいと思う。
企画協力:宏美
グループ展
「キャラクターの絵画」
2024年12月6日(金)-18日(木)
13:00-19:00(最終日17:00閉廊)
木曜休廊
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大阪府出身
1996年生まれ
京都造形芸術大学アートプロデュース学科卒(現・京都芸術大学)
SNSで多様な価値観に触れられる時代、様々なものを吸収して、何が正しいのか、自分の意見や属性すらも分からなくなる浮遊感が自身の中に根強くあり、作品制作はそれを受け止める器にもなっています。
思春期のころから、「リアル」よりもインターネットでの人との繋がりが濃かった自分にとって、現在もSNSは切り離せない存在です。SNS上では楽しいこともあれば、見知らぬ人々の喧嘩や暴言、炎上などが常々起きては目の前に流れ付き、過剰に心を乱してきます。そんな日常生活で生じる心のゆらぎを捉え、善悪・明暗などで分けることのできない複雑な現代社会や人間関係を描こうとしています。
「いつかあったような日常」をベースに、幼い頃に親しんだ少女漫画のような大きな瞳の少女や、ファンシー雑貨のような色彩を用いて表現しています。また、絵自体が子どものおもちゃやノートに描いたお絵かきのようであることを大事にしています。例えばビーズのように、キラキラしているけどチープさもあり、いつか汚れたり壊れてしまいそうなものに美を感じます。
なぜそういったものに心が惹かれるのかと考えると、自身がインターネットに出会う前、リアルを一所懸命に生きていた時に身近にあったものが、SNSや日常生活で浮遊しつづける自分の心を留めてくれるような気がするからかもしれません。
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1997 京都府生まれ
2020 武蔵野美術大学油絵科油絵専攻 卒業
アクリル絵の具とペンで崩壊と形成を繰り返す少女のような何かを描いている
また、書籍の装画やCDジャケット等にも多数作品を描き下ろしている。
アーティストステートメント
私自身が、忘れたり忘れられたりする事
それが普通であるという概念が昔からとても恐ろしく、写真では残せないその時に感じた感情を線でリアルタイムで残したいと思ったのが、細い線を用いて絵を描く事になったきっかけのひとつであった。
また 10代の頃から、床に落ちたケーキ 溶けたアイス 割れたお皿、本来であれば残念な現象に魅力を感じ元々美しく可愛かった存在は例えその姿を保てなくなったとしても姿を変えて尚可愛いまでいられるのではないかと気づき
私の中で1番尊く、もう戻れないが故に執着している存在である少女でその表現を試みるようになった。
感じた事、思いついた事を、とにかく早く形に残したい私にとって、アクリル絵の具はとても相性が良く、今日まで取り返しのつかない変化をしていく一瞬を残す為にアクリル絵の具で崩壊と形成を繰り返す”少女のようなもの”を描いている。
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「2次元」と呼ばれるキャラクターたちフィギュアという「3次元」の肉体を得ることで偶像的にも愛されるようになりました。
私はフィギュアに回転という動きを与え、その連続性を1枚のキャンバスに閉じ込める、
つまり「時間軸」=「4つ目の次元」を絵画という「2次元」 で可視化させる制作を行っております。
20世紀初頭、急速な工業機械文明の発展の中で動きや時間をキャンバスの中に表現してきた画家たちに想いを馳せ、私が今こうして現代的なキャラクターをモチーフに動きや時間を同じ油絵絵具を用いて描くこともまた、ループするような大きな時間の輪の回転を感じずにはいられません。
そのようにして物理的な回転、そして時間・次元を表す回転をキャラクターフィギュアに託しています。
1988年 神奈川県横浜市生まれ
2011年 女子美術大学芸術学部絵画学科洋画専攻卒業
2013年 女子美術大学大学院美術研究領域美術専攻修士課程修了
<グループ展>
2013年 カオス*ラウンジⅤ/ビリケンギャラリー(東京)
2013年 メークリヒカイト4/ラディウム-レントゲンヴェルケ(東京)
2013年 リトルアキハバラモニュメント/みどり荘ギャラリー(東京)
2014年 高山真衣 ・東麻奈美 二人展/M50 JOSHIBI ART GALLERY(上海)
2014年 トーキョーワンダーウォール2014/(東京都現代美術館)
2014年 巧術デパートリミックス其之貮/日本橋高島屋(東京)
2014年 縹渺ー巧術其之伍ー/スパイラルガーデン(東京)
2014年 カオス*ラウンジ6−イメージの他力本願−/ビリケンギャラリー(東京)
2014年 シブヤスタイル vol.8 /西武渋谷美術画廊(東京)
2014年 the art fair +plus-ultra 2014/スパイラルガーデン(東京)
2014年 宮間夕子・東麻奈美「◎展」/MASATAKA CONTEMPORARY(東京)
2015年 ASIA WEEK/BERNARDUCCI MEISEL GALLERY(ニューヨーク)
2015年 100号展/MASATAKA CONTEMPORARY(日本橋)
2016年 EIGHT JAPANESE WOMAN ARTISTS/BERNARDUCCI MEISEL GALLERY(ニューヨーク)
2016年 Collaboration Project/RISE GALLERY(東京)
2016年 未来展/日動画廊(東京)
2016年 the art fair +plus-ultra 2016/スパイラルガーデン(東京)
2016年 FINE ART/つくば美術館(茨城)
2017年 pop…in art/Sansiao Gallery HK(香港)
2018年 REUNITE/MASATAKA CONTEMPORARY(東京)
2018年 ART OSAKA/ホテルグランヴィア大阪 (大阪)
2019年 東麻奈美+竹馬紀美子「ICON」/MASATAKA CONTEMPORARY(東京)
2019年 MINI◯/MASATAKA CONTEMPORARY(東京)
2020年 THE SHAPE OF TIME /TRiCERA Museum(東京)
2021年 ART 台中2021(台湾)
2022年 MINI◯/MASATAKA CONTEMPORARY(東京)
2022年 二次元派展/代官山ヒルサイドフォーラム、N&A Art SITE(東京)
2023年 第4回京都×アートプロジェクト/京と家(京都)
2023年 Artabi2023国際招待作品展/辰野美術館(長野)
2023年 MINI◯/MASATAKA CONTEMPORARY(東京)
2023年 HOMMAGE/Sansiao gallery(東京)
2024年 DRAWING/MASATAKA CONTEMPORARY &Sansiao gallery(東京)
2024年 MINI◯/Sansiao Gallery HK(香港)
2024年 MINI◯Sansiao gallery(東京)
2024年 『Kawaii』だけじゃない!/パークホテル東京アトリウム(東京)
<個展>
2021年 「ホットケーキをバターになった4匹のトラで食べる」/MASATAKA CONTEMPORARY(東京)
2022年 「ポルターガイスト/回転」/女子美術大学ガレリアニケ(東京)
2023年 「RABBIT HOLE」/Sansiao gallery(東京)
<賞歴>
2013年 福沢一郎賞受賞
2014年 トーキョーワンダーウォール2014 入選
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野澤梓はパステルのスペクトラムのなかで微睡む少女を幾重にも描き綴る。そこにはアーティストが幼少からの記憶を辿って、画布に絵筆を動かす祈りも似た行為が再現されている。
野澤の少女の姿は、聖ヴェロニカが手にする聖顔布にあるキリストの顔を思い起こさせる。全人類の罪を贖うため十字架を背負ってゴルゴダの丘を登ったキリストを見送った聖女ヴェロニカ。ヴェロニカはキリストの汗を拭うように、一枚の白い布にキリストの顔を写し取った。その布には、キリストの苦難の物語とヴェロニカがキリストを慕う気持ちが転写され、今なお聖顔布として生き続ける。
同様に野澤が描く少女には、幼い頃からの掘り起こされた自己の姿が現れ、少女から大人への物語が記憶として閉じ込められている。さらにその記憶を戸惑いながら愛おしむ画家の思いが溢れ出る。その少女は、白い光の粒で満たされたペパーミントやピンクの瞳を持ち、光の風に髪をたなびかせ、私たちを魅了する。また画面に刻まれた純白のきっぱりとした線は、野澤に特徴的なマスキングの技法によるもので、煌めく空間を隔てながらその重層性を強調し、さらなる物語の展開を予感させる。物語の主人公である少女は時には複数の顔を持ち、少女の揺れ動く感性が表現され、画家の記憶へと昇華されていく。
美術史ではキリストの肖像を繰り返し描くことに、ヴェロニカの聖顔布に続く宗教性が語られてきたのだが、現代では、自己が小宇宙を作り出し個人史に向き合う時代において、野澤が幾層にも自己を重ねた少女像を一貫して描くことに、新たな祈りの形を見出せるのではないだろうか。
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実在する風景にキャラクターの顔や植物が浮いたような絵を描く。
背景に描かれる風景は殆どが地元である岡山の災害地であり、キャラクターは人間が持つ理想の姿として描かれる。 キャラクターが顔のみ描かれるのは、キャラクターそのものに身体を必要としないからである。 キャラクターは一見人間のように見えるが「理想の姿」とは人間の姿を現しているだけでなく、「穏やかな生活」であったり、また「山」や「海」のような自然の具現化でもある。 コロナ禍の生活が始まってから、作品にはキャラクターの顔を覆うようにドットが描かれる。 SNSによるフェイク情報の拡散であったり、ウクライナでおきた戦争であったり、人間の行為がますます「理想の姿」から遠のいていることの現れを表現している。
1989年生まれ。 岡山県出身。
倉敷芸術科学大学 芸術学部卒。
〔主な参加展示〕
2021年 宏美個展 (日和坂アート研究舎 / 石巻)
2022年 「木森土」(GALERIE OVO gallery / 台湾)
2022年「二次元派」(代官山ヒルサイドフォーラム、N&A Art SITE/東京)
2022年「川のほとり/まち」(LIGHT HOUSE GALLERY/東京)
2023年 大阪関西国際芸術祭 二次元派(大阪府中ノ島図書館3階/大阪)
2023年 Neo Japan:Pop Art Explored(Onfintive Art Foundation/シンガポール)
2023年 宏美、キム・サピ2人展「Loding」(A/Dギャラリー/東京)
2023年 宏美個展「つめ跡の“ゆうれい”」(奈良蔦屋書店/奈良)
MEDEL GALLERY SHU|愛でるギャラリー祝
東京都渋谷区神宮前4-28-18
カトル・バン原宿B1
info@medelgalleryshu.com
13:00〜19:00(最終日は17時まで)
木曜休廊
MEDELとは、日本語で「物の美しさをほめ味わうこと」を意味する「愛でる」からきています。
唯一無二のアートを賞美し、慈しむという行為を介して、アーティストと鑑賞者、ギャラリーの間に喜びの行き交いが成立してほしいという想いを込め名づけました。
“時代を共にする人々にとっての財産であり、未来の社会を照らす火である”とアーティストの活動・作品を定義し、人々の心に残る独創性に富んだスタイルの作品を鑑賞者と共に愛でつつ、次世代に残るようなマーケットや美術史的評価を確立してゆくことが当ギャラリーのミッションです。そのような私たちの活動を通して、独創的な表現を受け容れる多様な社会的風土の醸成に資することができれば、これに勝る喜びはありません。
The word “MEDEL” is from the Japanese word “愛でる,” which means "to praise
and appreciate beauty" in Japanese.
We named the gallery MEDEL to create a pleasant exchange between the artist, and the appreciator,through the unique artwork.
We define artists'activities and works of art as "an inheritance for the people who share the same era and a fire that will light up the society of the future”, and we hope to establish a market and an art historical reputation that will last for the next generation while appreciating works of art with the viewers, which are full of originality and style that will remain in people's minds.
Through our activities, we are more than happy to contribute to the development of a diverse social culture that accepts creative expression.
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