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株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、2024年11月3日にPHP文庫『愛する人を亡くした人へ──悲しみに寄り添う15通の手紙』(一条真也著、税込880円)を発売しました。本書は、日本におけるグリーフケア研究および実践の第一人者による、大切な存在を失ってフリーズした心を再生へといざなう案内書です。2007年の単行本(現代書林刊)発売から17年を経て、悲嘆に暮れる遺族に寄り添う「グリーフケア」という言葉が知られるようになりました。2025年1月17日には、本書を原案とした映画『君の忘れ方』(坂東龍汰主演)が全国公開されます。グリーフケアへの理解と取り組みが進みつつある今、「ロス」に苦しむ人に寄り添う一冊となることを願って、本書を文庫化いたしました。
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PHP文庫『愛する人を亡くした人へ』書影
著者が経営する大手冠婚葬祭互助会では、年間で数千件もの葬儀が執り行われます。毎日のように「愛する人を亡くした人たち」に接する著者は、悲しみに打ち沈む心を少しでも軽くする手助けをしたいと考え、先立たれた悲しみを抱えているすべての人に宛てた「手紙」を書くことにしました。
手紙は全部で15通ですが、伝えたいことは「死は不幸ではない」というメッセージただ一つです。本書『愛する人を亡くした人へ』は、この15通の手紙で構成されています。「別れ」「儀式」「いのち」「受容」「悲しみ」「時間」など、1通ずつ視点を変えて「死と人生」について語る手紙では、生死の真理を追究した偉人や学者、研究者のエピソードも紹介。ブッダや孔子の言葉から、デーケンの「悲嘆のプロセス」、キューブラー・ロスの「死へのプロセス」まで、さまざまな先人たちの叡智が「死は不幸ではない」という著者のメッセージを裏づけています。
文庫化にあたり、『52ヘルツのクジラたち』が2021年本屋大賞第1位となった作家の町田そのこ氏の解説を収録。死をテーマにした作品の執筆を通じて、死について考え続けているという町田氏は『愛する人を亡くした人へ』について、「死をすっかり理解したかと言えば、それはノーだ」とキッパリ。しかし続けて、「私はきっとこれからも、大切なひとの死に接するたび絶望するだろう。(中略)しかしこれからは、本書の言葉たちを思い出すことができる」と、自分の哀しみを慰める多くの言葉や考えを知ることができたと述べ、本書が必要としている人の手に届くように願っていると結んでいます。
【概要】
出演:坂東龍汰/西野七瀬
監督:作道雄
脚本:作道雄
原案:「愛する人を亡くした人へ」 (一条真也・現代書林/PHP文庫)
配給:ラビットハウス
©2024『君の忘れ方』製作委員会
【STORY】
森下昴は付き合って3年が経つ恋人・美紀との結婚を間近に控えていたが、ある日、彼女は交通事故で亡くなってしまう。言葉にならない苦悩と悲しみで茫然自失の日々を過ごす中、母・洋子に促され、久々に故郷の岐阜へと帰省する。洋子もまた、不慮の事故で夫を亡くし、未だに心に傷を抱えていた。悲しみは癒えないと思っていたが、ある不思議な体験を通して、昴は美紀の死と向き合っていくように――。
【映画「君の忘れ方」オフィシャルサイト】
https://kiminowasurekata.com/
【著者略歴】
一条真也(いちじょう しんや)
1963年、福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。「人間にとっての幸福とは何か」「死をいかに乗り越えるか」をテーマに、大手冠婚葬祭互助会の経営のかたわら旺盛な執筆活動を続ける。一般社団法人冠婚葬祭文化振興財団理事長。2012年、第二回「孔子文化賞」を受賞。日本におけるグリーフケア研究および実践の第一人者。主な著書に『葬式は必要!』(双葉新書)、『永遠葬』(現代書林)、『葬式不滅』(オリーブの木)、『唯葬論』(三五館、サンガ文庫)、『儀式論』(弘文堂)、『決定版 冠婚葬祭入門』『決定版 年中行事入門』(以上、PHP研究所)、矢作直樹との共著『命には続きがある』(PHP研究所、PHP文庫)など多数。
【書誌】
タイトル:愛する人を亡くした人へ
サブタイトル:悲しみに寄り添う15通の手紙
著者:一条真也
価格:880円(10%税込)
仕様:文庫判並製200ページ
ISBN978-4-569-90450-4
レーベル:PHP文庫
発行:PHP研究所
https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-90450-4