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江戸時代より現代に続く漫画の変遷を主題に据え、現代アートを制作する渡邉城大の今回の個展は、雑誌(印刷物)、画面構成に着目しました。
江戸時代の大衆娯楽であった浮世絵や美人画の特徴は、極端にデフォルメされた線や形で描かれ、その大胆なデザイン性の高さは当時の印象派の画家たちをも魅了したのは言うまでもありません。当時の江戸の絵師たちが、形や空間をデフォルメし一瞬で理解可能な記号にデザインした手法は大衆に馴染み、現代の漫画や広告デザインにも脈々と繋がっています。
渡邉がアクリルで描く美人画も、伸び伸びとした線と漫画で培った白と黒で構成するフラットな画面が特徴です。
単純化された記号として発展してきた漫画の中の女性像、さらに美人画を際立たせる余白や色の遊びなど、印刷物としてフィルターを通した時に生まれる「白と黒」の使い方、「線」へのこだわりを、お楽しみください。


美人画と風俗画を掛け合わせた”JD-girl_p.g.”シリーズ。
今回は架空の雑誌”JOHDAISM”をテーマに個展を開催します。
漫画の作中でファッション雑誌が小道具として登場することもありますが、その際、表紙のデザインや紙面構成を考えるのも漫画家の仕事。(これは主にアシスタントだろうが)
そういう漫画的な視点で見たデザインや印刷といった要素を再考し、自身の”現代浮世絵”のコンセプトの下、自分の作風に置ける色の扱い、可能性を探っていきます。
渡邉城大

渡邉城大a.k.a. JohDai
個展ーJOHDAISM_A.F.A.B.
2024年9月27日(金)ー10月9日(水)
1:00pm-7:00pm(最終日5:00pm)
対話型鑑賞会(参加無料)
2024年10月2日(水) 19:00am-20:00pm
お申込:info@medelgalleryshu.com


渡邉城大 / WATANABE Kunihiro a.k.a. JohDai


渡邉城大 世界三大コミック(日本漫画、バンド・デシネ、アメリカンコミックス)のうち白黒表現を主体としているのは日本漫画の特性である。
葛飾北斎の北斎漫画をルーツに、浮世絵から派生して進化してきた日本漫画には線による表現や余白の美学など、浮世絵の血を確かに受け継いでいる。
「浮世」という言葉には「現世」や「移りゆく世の中」という意味があり、「浮世絵」とは江戸時代の画家が当時の技法で当時の様子を描いた絵である。
そこから派生した日本漫画の技法で現代を描くことを「現代浮世絵/Contemporary Ukiyo-E」と定義して創作している。


MEDEL GALLERY SHU


MEDEL GALLERY SHU|愛でるギャラリー祝
https://medelgalleryshu.com/
東京都渋谷区神宮前4-28-18
カトル・バン原宿B1
info@medelgalleryshu.com
13:00〜19:00(最終日は17時まで)
木曜休廊
MEDELとは、日本語で「物の美しさをほめ味わうこと」を意味する「愛でる」からきています。唯一無二のアートを賞美し、慈しむという行為を介して、アーティストと鑑賞者、ギャラリーの間に喜びの行き交いが成立してほしいという想いを込め名づけました。“時代を共にする人々にとっての財産であり、未来の社会を照らす火である”とアーティストの活動・作品を定義し、人々の心に残る独創性に富んだスタイルの作品を鑑賞者と共に愛でつつ、次世代に残るようなマーケットや美術史的評価を確立してゆくことが当ギャラリーのミッションです。そのような私たちの活動を通して、独創的な表現を受け容れる多様な社会的風土の醸成に資することができれば、これに勝る喜びはありません。


情報提供元: @Press