食事データと遺伝子データの連携

株式会社ジーンクエスト(本社:東京都港区、代表取締役:岩田 修、以下「ジーンクエスト」)は、ジーンクエストが提供する遺伝子解析サービス『ジーンクエスト ALL』とライフログテクノロジー株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:棚橋 繁行、以下「ライフログテクノロジー」)が提供する『カロミル』において、両社のサービスを受けたユーザーの同意をもとに、遺伝子データと食事データを連携させることが可能であり、またそれらの解析を通して、個人の体質に合わせた食事メニュー提案などに役立つ有用な知見が得られる可能性について確認できたことをお知らせします。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/399671/LL_img_399671_1.png
食事データと遺伝子データの連携

◆本検証のポイント
◇連携構築
『ジーンクエスト ALL』で遺伝子解析が完了しているユーザーのなかから、『カロミル』での食事記録の連携が可能な方を募集。応募者の遺伝子データと食事データを連携させ、200名規模のデータベースの構築を完了。

◇有用性の検証
BMI(※1)に関連する遺伝的タイプと食事の傾向が、実際のBMIにどのように影響しているかについて、構築したデータベースを用いて、性別、年齢、平均摂取カロリー、運動習慣、BMIの遺伝的タイプ、実際のBMIの関連を分析。

◇検証結果
同じ性別、および同程度の年齢・摂取カロリー・運動習慣でも、BMIの遺伝的タイプが大きく違うと、実際のBMIにも大きな違いを生じる例があることが判明。
両データを活用することで、将来的に個人ごとのより正確なBMI予測や病気予防への応用が期待できる。


◆実施の背景(食事データとのシナジーについて)
ジーンクエストが提供する遺伝子解析サービスでは、BMIの遺伝的タイプを確認することができ、遺伝的タイプ毎の将来の年代別BMI推移傾向も確認することが可能です。その一方で、実際のBMIについては遺伝子で全て決まるものではなく、生活習慣の影響が関与しており、特に食事や運動の影響を受けるとされています。その中で、「遺伝的な傾向と現在の状況が一致していない方」に着目することで、疾患の予防や効率的な体重管理において有用な知見が得られるのではないかと考えました。具体的には、遺伝的に高BMI傾向でも実際に高BMIではない方の食事内容を調べることができれば、同じような遺伝的タイプの方への参考となる食事内容を提供できるのではないかという点から本検証をスタートすることとしました。


◆遺伝子×食事データの今後の利活用について
蓄積された食事データに対し、個人の遺伝子情報は生涯不変です。このため、あとからでも遺伝子のデータを食事データと連携させることができ、遺伝子情報と過去からの食事の状況を組み合わせた分析を行うことが可能です。
カロミルをはじめとする食事管理アプリの利用者は増加し続けていますが、これに伴って食事データも今後急激に蓄積していくと考えられます。食事データと遺伝子データの大規模な連携によって予測精度の向上が期待でき、将来的には、遺伝的タイプごとでの最適な食事提案や、特定疾患のリスクが高まる継続的な食事状況の判定を、食事管理アプリに実装することも可能になると考えられます。
また新薬や食品の開発試験においても、各個人の背景にある遺伝子×食事データを考慮したモニタリングは今後さらに重要になっていくと考えられます。この様なユーザープラットフォームの構築も視野に、遺伝子×食事データの可能性について検証を続けていきます。

※1 BMI:体重(Kg) / (身長m)の2乗で算出される肥満度を表す指数。標準値は22であり、この数値が統計的に最も病気になりにくい体重とされている。


■『ジーンクエスト ALL』について
ジーンクエストが提供する、個人の健康リスク・体質の遺伝的傾向・祖先のルーツについて350項目以上の遺伝子型を解析するサービスです。太りやすさなどの体質や、がん・糖尿病などの病気発症リスクに関する遺伝子情報、病気の予防のためにできることをチェックできます。
ジーンクエスト ALL: https://genequest.jp/dnatest/all/


■『カロミル』とは
ライフログテクノロジーが提供する食事・運動・体重管理アプリです。食事記録は、写真1枚で毎日の食事を記録し、AI(人工知能)の画像解析技術によって自動で栄養価を割り出し登録します。カロリーだけでなく、たんぱく質、脂質、炭水化物、塩分、糖質、食物繊維、ビタミン、ミネラルなど28種類の栄養素の計算・記録もできるので、ダイエットのみならず栄養バランスを考慮した健康管理が可能です。また、食事記録だけでなく運動・バイタルの管理機能もそなえ、「健康のトータルマネジメント」を実現しています。会員数は360万人を超えました(2024年6月時点)。
カロミル: https://www.youtube.com/watch?v=8UVHRdcydcg


【ライフログテクノロジー株式会社について】
管理栄養士、エンジニア、データサイエンティスト、人工知能の研究者で構成されたヘルスケア関連のテクノロジー企業です。2016月2月に創業以来、東京、宮崎の2拠点と、全国からリモートワークで活動するスタッフと共にヘルスケアアプリ「カロミル」の開発・運営を行っています。自社アプリの開発だけでなく、様々な業種の企業や大学、医療研究機関などと健康管理や食生活に関する共同研究、新サービスの立上げを行っています。
企業サイト: https://calomeal.com/


【株式会社ジーンクエストについて】
2014年に国内で初めて大規模遺伝子解析サービスを一般消費者向けに展開。生活習慣病など疾患のリスクや体質の特徴など350項目以上におよぶ遺伝子を調べ、病気や形質に関係する遺伝子をチェックできるサービスを提供しています。遺伝子の研究を推進し、正しい使い方を広め、人々の生活を豊かにすることをビジョンに掲げ、蓄積されたゲノムデータを活用し研究活動を積極的に行っています。
企業サイト: https://genequest.jp/
情報提供元: @Press