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AMR臨床リファレンスセンター(厚生労働省委託事業)は、昨年11月の「薬剤耐性(AMR)対策推進月間」啓発活動において、薬剤耐性(AMR)対策を自分の事として関心をもっていただくために、第7回 「薬剤耐性(AMR)あるある川柳」の公募を行いました。
今回は、1,685作品のご応募をいただき、当センターにて選考を重ねた結果、一般部門から金賞1作品、銀賞は該当作品なし、医療従事者部門から金賞、銀賞 各1作品、両部門から佳作11作品、一般投票から「いいね賞」1作品の入賞を決定しました。入賞作品はAMR情報サイトで2月21日(水)から公開します。

▼AMR情報サイト
https://amr.ncgm.go.jp/
▼薬剤耐性(AMR)あるある川柳公式サイト
https://amr.ncgm.go.jp/information/2023senryu_result.html

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/385620/LL_img_385620_1.png
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【総評】
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院
AMR臨床リファレンスセンター センター長
大曲 貴夫

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/385620/LL_img_385620_2.png
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今回で7回目となる「薬剤耐性(AMR)あるある川柳」の募集に、全国から1,685作品のご応募をいただきました。今回も心に響く素晴らしい作品をありがとうございました。
COVID-19のパンデミックが落ち着くと同時に、急性気道感染症の症状があった場合に医療機関を受診控えすることが減り、一般の方の受診行動は元に戻りつつあります。わたしたちの調査では、かぜやインフルエンザに抗菌薬が有効だと思われている方が、まだまだたくさんいらっしゃいます。しかし、今年の入賞作品には、コロナもインフルエンザもかぜもウイルスが原因であり、抗菌薬はウイルスが原因となる疾患には効果がないことを念頭においた川柳が多くみられました。これは抗菌薬の正しい使用についての意識が高まりつつあることを示しているように感じます。新しい抗菌薬の開発はだんだん難しくなってきています。
そのようななかで、今ある抗菌薬を適切に使用し、薬剤耐性につながってしまうような不適切な使用を避けることが大切です。川柳を通して、わたしたちができることや、薬剤耐性対策について考えていただけたことを大変うれしく思っています。こうした小さな活動が、小さくはありますが毎年継続し、世の中に広がっていくことを期待しています。
今回ご応募いただいた川柳作品は、さまざまな形で活用させていただき、今後も薬剤耐性対策を進めてまいります。

*公募期間:2023年11月1日-2023年11月30日
*入賞者には賞状と記念品をお送りします。
*川柳、ペンネームは、すべて応募者の表記にしたがっているため、一部当て字等の表記で掲載しています。
*作品の著作権は、すべて国立国際医療研究センター病院 AMR臨床リファレンスセンターに帰属しています。無断での転載、使用はご遠慮ください。
*入賞および応募作品につきましては、当センターのウェブサイト、SNS、報道資料等、広告広報活動の一環として使用いたします。


■AMR対策の必要性
~ 抗菌薬・抗生物質は不適切に使うことで、本当に必要な時に効果が発揮できなくなる ~

抗菌薬・抗生物質は細菌が増えるのを抑えたり、殺したりする大切な薬です。しかし抗菌薬・抗生物質を不必要・不適切に使用していると、本来ならば効くはずの細菌に対して効かなくなることがあり、これを「薬剤耐性 (AMR:Antimicrobial resistance) 」 といいます。
2019年4月にWHOが国連事務総長宛に出した報告書*では、AMRに対する持続的な取り組みがなければ、2015年から2050年の間に高所得国でおよそ240万人が死亡する可能性があること、また2008年から2009年の世界金融危機に匹敵する経済的ダメージを受ける可能性があると述べています。AMRの問題は人、動物、植物、食品、環境など多岐にわたるため、すべての関係者が共通のビジョンと目標を持って団結し、持続的なワンヘルス対応が不可欠とされます。
日本では、毎年11月を「薬剤耐性(AMR)対策推進月間」に設定して、AMR対策の必要性を伝えるためのさまざまな取り組みを行っております。

* https://www.who.int/publications/i/item/no-time-to-wait-securing-the-future-from-drug-resistant-infections
情報提供元: @Press