学生とコミー(株)の開発風景01


学生とコミー(株)の開発風景02


開発中のデザイン

北里大学医療衛生学部視覚機能療法学専攻Visual Scienceコース半田 知也教授ゼミ(以下「半田ゼミ」)の学生が中心となり、コミー株式会社(本社:埼玉県川口市 代表取締役社長:小宮山 哲)が発売している眼球運動ストレッチ器具「BinoStretch」の小児用新デザインを新たに開発しました。このプロジェクトは半田ゼミとコミー株式会社の産学連携事業として、学習・新商品開発・社会貢献事業を融合させた取り組みの中で実現いたしました。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/383637/LL_img_383637_1.jpg
学生とコミー(株)の開発風景01

■斜視の予防や両眼視機能獲得のサポートになる輻湊運動を楽しみながらできる設計に
輻湊訓練は間欠性外斜視*1の視能訓練として主に用いられ、外斜視の予防や小児期における両眼視機能獲得のサポートになる可能性がありますが、小児の治療においては、成人と比較し輻湊運動の継続性に課題がありました。今回、小児の治療における課題解決を目的として、視覚リハビリを小児が楽しみながら、継続して行えるよう小児用のデザイン「ドッグランをモチーフとしたデザイン」と「オリジナルキャラクター(あひるの子と仲間たち)デザイン」の2種類の器具をペーパークラフトスタイルで作成しました。
輻湊運動のトレーニングは中間視からのストレッチが理想*2とされており、輻湊運動トレーニング器具の先端にCAミラー(コミー株式会社)を装着することで、輻湊運動のストレッチ距離が2倍になり、中間距離から輻湊運動のストレッチが行える仕様となっています。


■北里大学医療衛生学部視覚機能療法学専攻半田ゼミ
半田ゼミでは、視覚機能療法学や視覚科学をベースにした新規事業企画をテーマとして、2名1組のグループで産学連携活動の促進に取り組んでいます。今回、3年生のグループが小児の視能訓練への貢献をテーマに、コミー株式会社と連携して「小児用の眼球運動ストレッチ器具」の商品開発を目指し、試作品の完成に至りました。


■コミー株式会社
1973年設立。ミラーメーカーとして独自技術を活かし、コンビニから航空機まで安全・防犯・サービス・効率アップに役立つ商品など、ミラーで社会のあらゆる死角を解消するために様々な商品を開発・製造・販売してきました。今回の「BinoStretch」の開発では、ミラーを見る視覚に着目し、さらにミラーが世の中で役に立つためには人間の視機能そのものを向上させていく必要があるとの仮説から、半田ゼミと連携した商品開発に至りました。


■今後の予定
視覚の質の向上につながるモノとコトの社会実装に向けて、半田 知也教授のこれまでの産学連携実績*3と教育を融合させ、学生ならではの視点と医療者目線の気くばりを加えて、産学連携を通じた新規事業企画への取り組みを継続的に行います。

*1 外斜視の時と正常な時の2つの状態を合わせもっており、外斜視時左右眼のどちらかの眼が外側に向く。斜視が生じると両眼視(奥行き知覚、など)が困難になりパイロットやトラック・バスなど、運転免許取得に奥行き知覚能力が必要な職業選択が困難といわれる。
*2 輻湊が明確に生じる距離は中間視(70cm:PC作業のディスプレイ距離相当)からであるため、輻湊運動のトレーニングは中間視が理想とされる。
*3 パナソニック株式会社「文字くっきり光」共同研究・評価や、ヤグチ電子工業株式会社「オクルパッド」「ポケモンステレオテスト」開発、など多数の産学連携実績を持つ。


※北里大学との共同リリースのため、重複して配信される場合がございますが、あらかじめご了承ください。
情報提供元: @Press