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あいまい
MEDEL GALLERY SHUでは、2023年12月22日より2024年1月7日まで、野澤梓の個展「あいまい」を開催いたします。
本展は今年最初で最後の日本での展示会です。
パリ、香港、台北と海外での作品発表が中心だった本年は、制作活動そのものを真摯に見つめ直し、より価値の高い作品作りのために内省を繰り返し、制作にも時間をかけてきた一年でした。
そして、来年も同様に作品数と展示機会を厳選して、より付加価値の高い作品制作を目指し、アーティストとして更なる成長を実現する重要な時期と捉えています。
その覚悟を持ちながらも、現在の揺れ動く気持ちをストレートに表現した本展は展示タイトルの「あいまい」さとの決別をも意味しています。
アートマーケットに翻弄される状況に嫌気がさすアーティストは沢山存在すると思いますが、自立と自律を謳いながらマーケットと共存し、新しい関係を構築していくことが求められていることは間違いありません。野澤は、その「あいまい」な状態をネクストステージへのステップと肯定的に捉え、さらに、現在の「あいまい」な状況を一新すべく、本展をきっかけにしているのかのようです。
なお、本展の作品は"目"にフォーカスした作品が中心で、表情の見えない「あいまい」なイメージがさらに想像力掻き立てています。
久しぶりの日本での作品展示です。
ぜひ、直接ご覧いただきたくお願い申し上げます。
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野澤梓はパステルのスペクトラムのなかで微睡む少女を幾重にも描き綴る。そこにはアーティストが幼少からの記憶を辿って、画布に絵筆を動かす祈りも似た行為が再現されている。
野澤の少女の姿は、聖ヴェロニカが手にする聖顔布にあるキリストの顔を思い起こさせる。全人類の罪を贖うため十字架を背負ってゴルゴダの丘を登ったキリストを見送った聖女ヴェロニカ。ヴェロニカはキリストの汗を拭うように、一枚の白い布にキリストの顔を写し取った。その布には、キリストの苦難の物語とヴェロニカがキリストを慕う気持ちが転写され、今なお聖顔布として生き続ける。
同様に野澤が描く少女には、幼い頃からの掘り起こされた自己の姿が現れ、少女から大人への物語が記憶として閉じ込められている。さらにその記憶を戸惑いながら愛おしむ画家の思いが溢れ出る。その少女は、白い光の粒で満たされたペパーミントやピンクの瞳を持ち、光の風に髪をたなびかせ、私たちを魅了する。また画面に刻まれた純白のきっぱりとした線は、野澤に特徴的なマスキングの技法によるもので、煌めく空間を隔てながらその重層性を強調し、さらなる物語の展開を予感させる。物語の主人公である少女は時には複数の顔を持ち、少女の揺れ動く感性が表現され、画家の記憶へと昇華されていく。
美術史ではキリストの肖像を繰り返し描くことに、ヴェロニカの聖顔布に続く宗教性が語られてきたのだが、現代では、自己が小宇宙を作り出し個人史に向き合う時代において、野澤が幾層にも自己を重ねた少女像を一貫して描くことに、新たな祈りの形を見出せるのではないだろうか。
1994 Born in Shizuoka,Japan
2019 Graduated from TOKYO UNIVERSITY OF ARTS, DEPARTMENT OF OIL PAINTING
Solo Exhibitions
2023 “NIPPON PASTEL.”(Maison Ozmen / Paris)
2022 “If we could talk again tomorrow.”(MEDEL GALLERY SHU/Tokyo)
2022 ”With a smile on my face”(GINZA TSUTAYA BOOKSTORE/Tokuyo)
2022 “Her mind is reeling”(GINZA TSUTAYA BOOKSTORE/Tokyo)
2021 “Yesterday‘s outline”(MEDEL GALLERY SHU/Tokyo)
2020 “Touch and Residual Excitement”(MEDEL GALLERY SHU/Tokyo)
2018 ”X and Y Daydream”(HidariZingaro/Tokyo)
Group Exhibitions
2023 “D-art,ART”(Daimarumatsuzakaya Department/ Tokyo,Shizuoka,Nagoya)
2022 “D-art,ART”(Daimarumatsuzakaya Department/ Kobe,Kyoto)
2022 “GINZA ART FESTA”(Matsuya Ginza Department/Tokyo)
2022 “EYES_Portrait”(MEDEL GALLERY SHU/Tokyo)
2022 ”What is Kawaii?”(GINZA TSUTAYA BOOKSTORE/Tokyo)
2021 “199X10”(shuuue/Tokyo)
2020 “Tears and Afterimages “(MEDEL GALLERY SHU/Tokyo)
Art Fair
2023 Art Taipei 2023(MEDEL GALLERY SHU Booth)
2023 Art Central 2023(MEDEL GALLERY SHU Booth)
2022 Art Taipei 2022(MEDEL GALLERY SHU Booth)
2022 Meet Your Art Festival(MEDEL GALLERY SHU Booth)
2021 Art Taipei 2021(MEDEL GALLERY SHU Booth)
2020 Art Taipei 2020(MEDEL GALLERY SHU Booth)
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MEDEL GALLERY SHU|愛でるギャラリー祝
東京都千代田区内幸町1-1-1
帝国ホテルプラザ東京2F
info@medelgalleryshu.com
11:00〜19:00(最終日は17時まで)
MEDELとは、日本語で「物の美しさをほめ味わうこと」を意味する「愛でる」からきています。
唯一無二のアートを賞美し、慈しむという行為を介して、アーティストと鑑賞者、ギャラリーの間に喜びの行き交いが成立してほしいという想いを込め名づけました。
“時代を共にする人々にとっての財産であり、未来の社会を照らす火である”とアーティストの活動・作品を定義し、人々の心に残る独創性に富んだスタイルの作品を鑑賞者と共に愛でつつ、次世代に残るようなマーケットや美術史的評価を確立してゆくことが当ギャラリーのミッションです。そのような私たちの活動を通して、独創的な表現を受け容れる多様な社会的風土の醸成に資することができれば、これに勝る喜びはありません。
The word “MEDEL” is from the Japanese word “めでる,” which means "to praise
and appreciate beauty" in Japanese.
We named the gallery MEDEL to create a pleasant exchange between the artist, and the appreciator,through the unique artwork.
We define artists'activities and works of art as "an inheritance for the people who share the same era and a fire that will light up the society of the future”, and we hope to establish a market and an art historical reputation that will last for the next generation while appreciating works of art with the viewers, which are full of originality and style that will remain in people's minds.
Through our activities, we are more than happy to contribute to the development of a diverse social culture that accepts creative expression.